読書記録 2024.5


2024.5の読書まとめ(読書メーター

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5月は30冊読了。

小説(新規)14冊、小説(再読)5冊
学術/ビジネス 9冊、エッセイ/その他 2冊

 新規の小説が多い割に、
あまり記憶に残っていないような。
来月からは生活が少し変わるので
読書量減るかも。

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 今月の3冊。

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 小説。

コロナと潜水服」(奥田英朗)

 奥田さんの小説は2冊目。
今年に入って読んだアンソロジーが面白かったので、
奥田さん単独で読んでみた。

 読後感のよい、ほんわかした話が多いかな。
ギスギスしてない。

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「コロナと潜水服」は短編集で、
少しだけ(?)超常現象がおこるお話。
表題作、タイトルこそ強烈だけど、
2020年当時のことを思い出したな。
コロナ1年目の話。

 なぜか小さな息子がコロナの感知能力があって、
(というか、予知能力に近いんじゃ)
自身がコロナにかかったことを確信した主人公が、
防護服ない(当時、どこもなかった)ので、
潜水服で出歩く、というお話。

 いや、見た目インパクトありすぎだし、
暑くないかな?逆に病気になりそう。
でも、当時はこれくらいする人もいたかもね。

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 最終話、「パンダに乗って」がすごくよかった。
これに全部もってかれて、前の話がほとんど抜けるくらい。

 パンダといっても動物のパンダではなく、
イタリア車、フィアット・パンダというコンパクトカー。
1980年代の車だ。

 主人公は、中古車でこれを買ったんだけれども、
ナビを設定すると、なぜか全然違うところに案内され、
そこには、そのパンダの前の持ち主ゆかりの人たちが
出迎えてくれる。

「わぁ、この車珍しい、久しぶり」って感じで。

 結果、前の持ち主のことがいろいろとわかってくる。
若くして亡くなったこと。恋人がいたこと。
親が大事に車を保管していたこと、などなど。

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 冷静に考えれば怖い話なんだけど、
出てくる人がみんな歓迎してくれるもんで、
ちっとも怖くない。
 車に魂が乗り移ったのかなぁ、と。
最後は泣けた。いい話。

 奥田さんはほとんどノーマークだったので、
ぼちぼち読んでいきたい。

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 つぎ、学術系
改革・改善のための戦略デザイン 薬局DX

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 医療DX、待ったなし。
今月からの診療報酬改定で、医療DX加算みたいなのもあるし、
デジタル技術を進めるのは急務。

 この本は、主に薬局でどのようにDXを進めるのか、
という指南本になるのかな。
書かれたのがつい最近なので、参考になる。

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 電子処方箋はともかく、
マイナンバーカードが肝なのよ。
これがなきゃ、話が進まない。

 先月から、職場でもマイナカード勧めてるけど、
これがまぁ、まだ持ってない人も多いし、
文句ある人も多いし、と散々だ。

 患者さんからメリットが見えにくいのよね。

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 でも、医療DX進めるには必須だから。
これ進めることで医療の効率化がはかれる。
そうすると、働き方改革なんかにもつながるし、
無駄な医療を削減できるかも知れないし。

 医療、介護の人不足は深刻だから、
がんばって進めないといけないんだけど。

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 この本には、医療DXが進んだら
こんなことができる、みたいな事例がたくさん。
正直、バラ色の未来を見せてくれるんだけど。

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 そんなにうまくいくのか??

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 という疑問が。

 医療、介護の現場って、DXが遅れてる分野
何が問題って、スタッフの高齢化なのよ。
60代、70代で現役の医師、薬剤師も多いし、
そういう人たちがついていけないと、
なかなか進まないんだよなぁ。

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 病院やほかの薬局と情報共有して、
疑義照会なんかもオンラインでやってしまいたい。

 いまだに、FAXだもんねぇ。
メールですらない。
手で文章書いてFAXで送るって、いつの時代よ?
って感じなんだが。

 早く、DX進んでくれないかなぁ。
先は長く険しいと感じる。

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 なんせ、医療、介護は患者さんも医療者も高齢者多いもんで、
デジタルには疎いんだよねぇ。
すっごく便利になるから使ってほしいんだけどな。

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 もうひとつ、学術系

結婚の社会学」(阪井裕一郎)

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 社会学っていう学問もあれなんだけど、
テーマが結婚ってものすごく幅広い。
でも、私の興味のある分野なので、
めちゃくちゃ勉強になった。

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 まず、日本の結婚制度の歴史なんざ、
100年程度の話でしかない。

 たかだか100年の伝統しかないのね。
それ以前は、離婚率が異様に高かったり、
「男色」が普通にあったり、
庶民の結婚相手は「夜ばい」で決めてたり。

 夫婦同姓にしても、100年くらい?
欧米に合わせて夫婦同姓を導入した。
それまでは別姓が基本だったらしい。

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 結局、明治政府の「家」の考え方
(ルーツは江戸時代の武家)が、
日本の結婚を決めていった感じなのね。

 いまだに、その流れが残っている。

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 という歴史を共通認識にしておいて、

「離婚、ステップファミリー」
「夫婦別姓」
「同性婚、LGBT、SOGI」
というテーマを論じている。

「結婚」の常識を変えようよ、という話かな。

結婚しない男女が増えているけど、
それって悪いことなの?
結婚しなくても、子どもがいればよくない?とか。

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 結婚しなくちゃ家族持てないのなら、
未婚の人たちはみんな孤独になっていくよね。
友達同士で家族になる方法はないの?とか。

 フランスのパートナーシップの話が出てくるけど、
これって、同性婚だけの話ではなくて、
何なら友達同士でも(性愛の関係なくても)
家族になれちゃったりする。

 結婚は子供を作る手段、っていう訳でもないし。
お互いにWin-Winで、誰にも迷惑かけないのなら、
それはそれでありじゃないかなぁ。

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 高齢者にとって、孤独、孤立が一番まずい。
なら、結婚という形にこだわらないで、
誰かと一緒に暮らしたらどうなの?っていう話。

 いや、この流れは来ると思うよ。
仲のよい友達同士でシェアハウスで暮らすって、
その方が楽しくないか?
グループホームかもしれんが。w

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 もう少しフレキシブルに家族、結婚を見直すことができれば、
社会はもっと生きやすくなるんじゃないのかな、と
思った。

 実際は、とても難しいんだけどね。
選択的夫婦別姓も、なぜいまだに実現しないのか
まるで理解できないもん。

 戦前の日本の制度が好きな人(=保守?)が
たくさんいて、その人の怨念に縛られているから、
としか言いようがない気がする。

 選択肢が増えるだけであって、
みんながそうしろってわけじゃないんだから
放っておいてくれないかな。

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 ただ、この本、少子化対策にはふれてない。
それとこれとは、話が別だろってことらしい。


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