読書記録 2022.9

 2022.9の読書記録

2022.9の読書まとめ(読書メーター)

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 9月は31冊読了。
小説(新規)15冊、小説(再読)5冊
学術/ビジネス 8冊、エッセイ/その他 3冊

 久々に1日1冊以上のペースで読めたし、
面白い本も多かったな。
やっぱり、冊数を増やせば当たりが増える。

 今月の3冊。

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 小説

空をこえて七星のかなた」(加納朋子)

 日常の謎の名手、加納さんの短編集。
宇宙にまつわる話が多い。

 加納さんは、今までに紹介したことなかったけど、
私は著作のほとんどを読んでると思う。
比較的、ほっこりした話が多い。

 短編集も面白いのが多くて、
別の作品集だけど「モノレールねこ」という短編集では、
表題作(モノレールねこ)もさることながら、
「バルタンの最期」というザリガニ目線の一人称小説があって、
これが泣ける、という。w
 安定してヒットを出してくれる作家さん。

 七星は、ななせ、と読む。
これは、一話目の主人公の名前なんだけどね。
この本が、全七話、ということもありそう。

 加納さんの連作短編集は、「七」をキーワードにしたものが多く、
「レインレインボウ」とか「七人の敵がいる」とか、
きっちり七話で閉めてくれる。

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 本作を、ネタバレなしで紹介するのは難しい。
一話、一話が、全て面白い話でありながら、
最終話を読むとすべてひっくり返ってしまうようなお話。

 これは、文庫本でたら買いたいな。
何度でも読み直したい物語だし、
読み直さないとわからないと思う。

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 次、学術系

ロボット薬局 テクノロジー×薬剤師による薬局業界の生き残り戦略」(渡部正之)

 今年の七月に発売された本だけれども、
とにかく、Amazonが薬局業界に進出してきたときに、
今までどおりではいけない、どうやって対抗するか?
 という警戒心が強く表現されている。

 先月、ついにAmazonが日本の薬局業界に参入することが発表されて、
なんというか、タイムリーな時期に読めたなぁ、と思った。

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 ロボット薬局、といっても、ロボットが全部調剤してくれる訳はないので、
錠剤全自動払い出し機のことである。
 どうしても、計数調剤のところが技術的にネックになってしまっていて、
そこはまだまだ改良の余地があると思うんだけど。

 技術的なことはおいて、
とにかく「薬剤師は、対人業務を鍛えて、単純作業はロボットに任せましょう」
というお話だ。
本当に、ロボットでもできるような単純作業をたくさんしてるんだよね、薬剤師って。
なんで、6年間勉強してきてそんな単純作業してるの?

 薬剤師は、時代に応じて変化できなければいけない。
昔ながらの薬剤師は、淘汰されてしまう時代に入っていくんだろうな。
と言いながら、私もまだまだ単純作業ばかりしている訳で。(苦笑)

 AIや、ICT技術をうまく利用しないといけないな。

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 Amazon薬局は、来年1月から始まる電子処方箋をターゲットに
参入してくる。最終的には、オンライン診療、オンライン服薬指導に
実物の薬はAmazonの物流システムが届けてくれるのなら、
患者さんは一歩も外に出ないで薬が受け取れる仕組みになるだろう。

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 ただ、個人的にはそこまで一気に進むとは思っていない。
電子処方箋を導入するためには、マイナンバーカードが必須で、
これを健康保険証に紐づけることが必要なんだけど、

 今の日本の状況で、そこまで普及するとは思えんのよね。
特に、高齢者はマイナンバーカード持ってない人も多いし、
「なんとなくよくわからん」という理由で、
今まで通りのやり方から動こうとしないのではないか?

 これは、医療者の側も同じこと。
だって、いまだにFAXが現役でバリバリに使われている業界よ?

 でも、いつまでもアナログでいくとも思えない。
とにかく、どう変わってもいいようにスキル高めておくしかないな。

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 最後

命のクルーズ」(高梨ゆき子)

 新型コロナの日本における最初の事件。
クルーズ船、ダイアモンドプリンセス号で何が起こっていたか
をつづった、ノンフィクション。

 クルーズ船の対応にあたったのは、
災害救助が担当であったはずのDMATだった。

 そもそも、感染症は専門外なんだけれども、
感染者(重傷者)が出たときに、
「病院に振り分けて搬送する」ってのはDMATの得意技だったので、
それを活かして、、

 っていうのも後付けだな。

 はっきり言うと、「ほかに誰もできる人がいなかったから」だ。
しかし、DMATって半分くらいボランティアに近い集団なんだけど、
そんな人たちが、あの「国難」と言ってもいいような災害に
立ち向かっていた訳で。

 日本って、すごい国だな。(苦笑)

 海外であれば、すぐに軍隊が出動して何とかしたと思う。
というか、日本でも海上自衛隊を動かすのが一番早かったかも。

 もしくは、無理やりどっかに上陸させて、
感染対策を厳重にして隔離してしまえれば、わかりやすかった。

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 ただ、日本は自由主義の国でしてね。
あのクルーズ船は、船籍はイギリスで、船会社はアメリカで、
乗客は日本人が多くて、クルーはアジア系の人が多いという、
非常に複雑な状況だった。

 まして、新型コロナが発生してすぐの話で、
ほとんど何もわかっていないに等しい状況。

 かつ、検査体制がめちゃくちゃ弱かった。
数千人のクルー、乗客を検査するのに、2週間くらいかかってる。
今だと考えられないけど、当時の検査体制ってそんなもん。

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 DMATのメンバーは、そんな極限状態のなかでは、
ベストを尽くしたと思う。
あれ以上は、誰にも、どうしようもなかったよ。
 それがよくわかるノンフィクションだった。

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 ダイアモンドプリンセス号のおかげで分かったことは結構多い。
新型コロナの感染者、無症状の感染者、発症者、重傷者。
どうやったら感染するのか。
 そういったことって、このクルーズ船のデータが大いに参考になってる。

 もうちょっとうまくできなかったか?
無理なもんは無理だよ。

 例えば、常備薬がなくなった話にしてもそう。
1000人を超える乗客の常備薬を船に運ぶって。
しかも、なんの薬を飲んでるかは、手書きのメモみたいなもんしかない。
さらに、日本語とは限らない。
 薬剤師含め、何人の医療従事者つっこんだら、
これを解決できるかな?いや、数名でできるわけないって。。

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 イワケン先生の告発動画についても触れられている。
そりゃ、船で頑張ってる人はああ言われたら怒るわ。(苦笑)
ただ、先生の告発が間違っていた訳ではないんだよね。
まぁ、イワケン先生なら「頑張ってるのはわかるが、間違ってる」
と言いそうだけど。

 こういう緊急事態に対応できる医療チームが必要、ってことかな。
なかなかこんなひどい事態には陥らないと思いたいが。

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 9月は一転、面白い本をたくさん読めたと思う。
なかなか読書の時間を取れないけど、
やっぱりある程度冊数読まないといけないのかな?

 

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