ジェネリック医薬品とは?その4
次回はまとめ、、と書いたが、まとめられない。(苦笑)
肝心のところを書くのを忘れていた。今回の診療報酬改訂で、
後発品に関するルールがどのように変わったか、それを書いてなかった。
これまで、医師に後発品を処方してもらう場合、処方箋には、
1)後発医薬品の名前を書く、あるいは、
2)医薬品の一般名(成分名)を書く、のどちらかが必要だった。
具体的には、たとえばロキソニンという鎮痛剤の場合、
1)カンファタニン錠(ロキソニンの後発品(例:東和薬品))、もしくは、
2)ロキソプロフェン錠60mg(ロキソニンの一般名(成分名))
と、書く必要があった。
しかし、多くの医師(薬剤師もそうだが)は、
先発品の名前は知っていても、一般名は覚えていないことが多い。
また、山ほどある後発品の名前も覚えている訳がない。
というわけで、後発品を処方する際に、自分で調べる必要があった。
面倒くさい。そこまでして、あまり信用できない後発品を処方したくない。
・・・という理由で、これまではあまり処方されていなかった。
ただ、力のある後発品メーカーに営業(宣伝)されて、
そのメーカーの後発品のみ使う医師も(ある程度)いたと思われるが、
その場合、処方箋が遠くの薬局(別にどこでもらったっていいからね。)に
流れていった場合、対応できない(薬がない)ケースも多かった。
一般名を書いてくれたら、まだなんとかなるんだが・・・。
大きな病院などで、去年から一般名を書く病院も増えてきていた。
しかし、医療費の増大をうけて、なんとか後発品を使ってもらいたい国は、
「後発品に変更可」の署名欄を処方箋につけて、そこに署名or印があれば、
処方箋に先発品を書いても、薬局で勝手に後発品を出してくれる、というルールを作った。
ようするに、医師が楽に後発品を処方できる体制を作ったわけだ。
面倒なことを全部薬局に丸投げした、とも言える。
後発品可能の処方箋をもって来られた薬局は、
患者さんと相談の上、個々の医薬品ごとに後発品にするかどうかを決める。
薬局に後発品があればすぐに渡すことができるが、
あらゆる薬の後発品をそろえるのは不可能(というか、金がかかりすぎる)なので、
しばらく待ってもらう(遅ければ2,3日はかかる)ことになる。
もうちょっと時間がたてば、後発品の在庫も増えていくと思うが、、
それでも待ってもらうことはあるだろう。うちの薬局では、
待ってもらう、か、今回は先発品で、次回から後発品、かを選んでもらう。
薬の内容によっては、どうしても待ってもらえない場合もあるから仕方ない。
後発品を使いたい場合は、前もって薬局に連絡を入れておいた方がよい。
そのほうが、対応が早い。
以上のような理由で、薬局側にとっては後発品はうっとうしい存在である。
世の流れがそうなっている(しかも、国が流れを作っている)んだから、
しょうがなくやっている、のが本音である。
次回こそ、まとめ??
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