« ジェネリック医薬品とは?その4 | トップページ | 成分解析・・・ »

ジェネリック医薬品とは?その5

 今日こそ、まとめ、、というか、補足情報。

 先発品の特許が切れるまでの年数がよくわからんかった。
色々な条件によって変わるようだが、「約10年」ってのが目安らしい。
(20年ってのはどっから出た話なんだろう・・・)

 あと、先発品と後発品の効能・効果の範囲(適応と言う)の違いってのがある。
どうして、同じ成分を使って適応が違うのか、科学的には説明できない。w
たとえば、一般名ランソプラゾール(先発品名:タケプロン)という薬では、
先発品だけ「H.ピロリ菌の除菌療法の補助」に有効となっている。
 同じ成分でも、後発品はピロリ菌除菌には使えないわけだ。
なぜか?理由は知らない。臨床試験の問題か、もしくは特許の問題か、、
また、後日調べておくことにする。

 となると、例えばランソプラゾールで「後発品に替えてください」
と言われても、患者さんの症状(ピロリ菌除菌に使うのかどうか)がわからないと、
後発品に替えることは出来ない。
 まぁ、ピロリ菌除菌の場合は他に薬でるから一目瞭然なんだが、
微妙な適応の違いとかだったら、もう医師に確認するしかない。
これは、実は面倒くさい。(医師、薬剤師、お互いに。)
 特に病院が大きければ、まずFAXして薬剤部を通して医師に問い合わせて、
医師から薬剤部に連絡が入り、そこから薬局に連絡・・・
・・・非常に面倒くさい。
 大きな病院では、こういう場合は、「後発品不可」にすることが多いようだ。

 あと、後発品でも品質はピンからキリまであると書いたが、
実は、値段もピンからキリまである。(これは知らん人多いやろうな)

 例えば、先発品の値段が100円やとして、
後発品Aの値段が60円、Bの値段が40円、Cの値段が30円・・・
これは、発売時期による。先発品の特許が切れて、最初に出た後発品ほど、
値段が高く、第2世代、第3世代という感じで後になればなるほど安い。

 同時に、安くなればなるほど、聞いたこともないようなメーカーになってくる
沢井・共和・東和、、大洋、日医工(とならべても一般人には知られてないが)
あたりの、まだ知られているメーカーは大体、一番安い薬ではないことが多い。
 ところが、名も知らぬメーカーの薬って、手に入れるのは大変である。
卸業者に聞いても取り扱いなかったり、それこそ1週間かかりかねない・・・。
というわけで、薬局側はあえて、その情報を隠してるんじゃなかろうか。w
 少なくとも、うちの薬局では隠している。(ごめんなさい

 患者さんにとってベストは、すべての後発品の情報(値段こみ)を教えてもらって、
「じゃぁ、このメーカーで」と選べることだと思うが、
これをやると薬局は大量の在庫をかかえなければならないことになる。
単純に考えて、在庫量は倍以上になってしまう。
後発品全種類20種類そろえたら在庫20倍・・・。ありえない。
 というわけで、薬局としては一品目につき一つの後発品にしたい。
患者さんにメーカー選択権は与えられないのが実情である。

 後発品メーカーは、とにかく情報が乏しい。営業もしっかりしてないし、
まともに試験してるのかも不安だ。MR(まぁ、営業の人間のこと)の数は、
先発メーカーとは比較にならないほど少ない。でも(だから?)、安い。

 私は、患者さんにジェネリックを説明するときには、
メイドインジャパンじゃない電化製品のようなもの」と説明している。
中国製テレビでも、マレーシア製のテレビでも、ちゃんと映ることは映るだろう。
でも、何かあった時にしっかり対応してくれるとは限らないよ。ってことだ。

 配管に問題があり、死亡事故まで起こした某電気会社は、
そのあと、テレビCMまで使って(やや遅れた感もあるが)誠実に対応した。
これが、三流メーカーだったら、即会社つぶれて終わってただろう。
 選ぶのは、薬をもらう患者さんだ。ある程度、自己責任でやってほしい。
安いってことはそれだけの理由がある。そりゃ、なんだってそうじゃないか。

 ひとまず、ジェネリックに関してはこれで終わり。
また、状況が変わり次第、ちょろちょろ書き足していこうと思う。

|

« ジェネリック医薬品とは?その4 | トップページ | 成分解析・・・ »

(~'09)仕事(薬局)」カテゴリの記事

コメント

ジェネリック
とても判り易い説明 ありがとうございました。
私も業界の人間(事務)なんですが、事務処理が増えて、とても面倒くさい(苦笑)ですね。
印鑑を押す場所が増えるし、確認のための電話も。
以前、私は抗生物質のジェネリックを使ってひどい副作用がでました。
(抗生物質にはアレルギーが出たりするので、気をつけて処方してもらったのですが)
同じ成分、同じ効果ってありますが????ですよね。

投稿: Arc | 2006-04-23 00:53

 Arcさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

 抗生物質に限らず、ジェネリック医薬品を使って、先発品では起こらなかった薬疹(発疹)などの過敏症が起こることは十分考えられます。

 そういった副作用って、もちろん主成分でもおこるのですが、
主成分以外の添加物が原因でおこることが多いんです。
 そうすると、先発品と後発品では添加物が違うので、先発品で大丈夫やったから後発品も大丈夫(もしくはその逆)とは言えなかったりします。
 と、聞かれたら説明できるんですが・・・、
 あまり不安をあおってもどうかと思い、
患者さんには詳しくは説明しないことが多いです。
時流に逆行してる気もしますし。(苦笑)

「完全に同じというわけではないので、人によっては効果がかわることもあるかも知れませんので、しばらく様子を見ながら服用してください。」
 このくらいの表現ですが、安くなって喜んでる患者さんにどこまで伝わっているかは不明です。

投稿: kitten | 2006-04-23 09:02

わたしは3月まで熊本の卸で仕事をしてました。郡部を廻っていましたが先生方は後発にどんどん変えていました。その基準は(公定薬価-仕入れ)の値が最も大きいものでした。熊本では東和や大洋が有利になっています。循環器関連の薬は抵抗がある先生が多かったですね。さて、適用の虫食いですがどう考えても大手メーカーの工作ですよね。後発が出る直前(2ヶ月前)に適用を通しておいて後発品を先生に使わせておいて患者に使わせないようにする。総て予定表どおりだと思います。去年、後発品が出たベイスンやハルナールの大手メーカーの販売戦略なんか露骨だったですね。

投稿: ハイマン・ロス | 2006-04-25 00:59

>ハイマン・ロス様

 はじめまして、コメントありがとうございます。
 直接にお金というメリットがあれば、医師は後発品に替えやすいでしょうね。
 今回ごたごた?してるのは、薬局にとって後発品を使うメリットがないからです。それこそ、「面倒くさい」だけで、在庫も増えるし、業務も増えるし。
 報酬改定で、後発品情報提供料が改定されて、「後発品の情報を提供すれば10点(100円)」はとれるのですが、これが最初の1回だけでは、割に合わんのです。

>大手メーカーの工作

 薬局としては、そんなとこに力入れるよりは、画期的な新薬を激しく希望します。それが難しいから工作に走ってるんでしょうが。
 処方箋をみて、特許の切れている薬がないと、正直、ほっとします。

投稿: kitten | 2006-04-25 22:04

コメントありがとうございます。
日本のメーカーはもう独自では製品を作ってないですよね(作る能力がない?)。アステラスは実質ファイザーの下請けだし塩野義はアストラZの下請け。武田も新製品が出てきていない。もはやメーカーも卸も医者も薬局も下手をするとアメリカのいいなりですからね。

あっ、そうか画期的な薬を作ると病人が減って困るのでほどほどに効かない薬をメーカーとお役人が癒着してわざと作っているのかもしれません。メーカーにしてみれば本当に効く薬なんか都合が悪いですからね。

投稿: ハイマン・ロス | 2006-04-26 13:08

はじめまして。
突然ですが、自分の考えと近いなぁ
と思い、TBさせていただきました。

とてもわかりやすい例えだなぁと
感心してしまいました。

投稿: DIY | 2006-05-14 23:39

>DIYさん

 コメントありがとうございます。
常に、患者さんのために一番いいことは?と追い求めているつもりなんですが、なかなか伝わらないもんですね。(苦笑)
 ただ、いろいろと問題はあっても、「安い薬にしてくれてありがとう」といわれるとうれしいもんです。苦労した甲斐あったと思います。あとは問題がないように願うだけ。

投稿: kitten | 2006-05-15 23:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/173091/9711160

この記事へのトラックバック一覧です: ジェネリック医薬品とは?その5:

» ゼネリック2 [Clone]
いやはや、どんどんどんどん、 進んでいってますね。 こないだは病院が色々間違えて、 患者さんに少々誤った情報と認識が伝わり、 患者さんが憤慨。 怒られましたよ、さんざんに。 おまけに病院には、 「薬のことはわかりませんから」 とか言って逃げられた。。。。 あな..... [続きを読む]

受信: 2006-05-14 23:37

« ジェネリック医薬品とは?その4 | トップページ | 成分解析・・・ »