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ジェネリック医薬品、追記

 診療報酬改定から1ヵ月半が経過して、
ジェネリック医薬品を出した人も、ぽつぽつと2回目の人がきている。
(うちの薬局では28日処方が多いため、1ヶ月でたいてい一回りする。)

 まだ数人しか確認していないが、うちの薬局では幸いにして
そんなに問題はおきていない。いきなり効かなくなったとか、
副作用が出た、とかそういう話はとりあえず聞かなかった。

 とはいえ、糖尿の薬なんかはそもそも自覚症状がないに等しいので、
実際のところ、しっかりと効いてるのかどうかはわからないが・・・、
まぁ、仮に糖尿病が悪化したとして、どっちにしても薬は変わることが多いだろう。
今までの薬じゃ効かなくなったのか、ジェネリックだから効かないのかはわからんが、
どっちにしても結果は変わらんから、さほど問題なさそうだ。

 当時、予想されていた(薬局にとって)最悪のパターンは、
「この薬効かないから、別のメーカーのジェネリックにかえて」
と言われること。メーカーを変えれば効く可能性はあるんだから。
こういわれると、患者さんの意思がそうなんだったら、薬局は、したがうしかない。
正直「素直に先発品使ったら」、、とは思うだろうが。w
 こうして少しずつ各メーカーを試したあげく先発に落ち着かれたりしたら、
薬局は大量の不良在庫を抱えることになってしまう。かんべんしてくれ。w

 幸いにして、いまのところそういう事態には陥っていない。
が、よその薬局では早速クレームも来ている様だ。
「ジェネリックに変えたら効かなかったから、もとの薬に替えて欲しい」
これは、言うほうの気持ちはすごくよくわかるが、薬局としては苦しいところだ。

 1錠ものんでいないならともかく、少しでも服用してしまった以上、
交換、返金には応じられないのだ。
そんなもん、ジェネリックを薬価で買い取って、先発品を売ればいい、んだけど、
話はそう簡単ではない。処方箋でしか出せない薬(まぁ、たいていの薬がそうだ。)は、
処方箋なしで売ってはいけないのだ。

 ということは、もう一度処方箋を書いてもらう必要があるが、
少なくとも、ただってことはないわな、このケースじゃ。ここでもお金がかかる。
しかも、、下手をすればこのケースは健康保険を使えない可能性がある。
つまり、実費の10割負担だ。こりゃ、誰だって怒るよ。(汗)

 普通、医師が新しい薬を試す場合、いきなり28日処方ってことはない。
3日分とか、7日分とかで、様子をみながら変えていくことが多い。
だって、1日目で副作用が出て薬がのめなくても、返品できないんだから。
3日分のうち2日分が無駄になっても怒られることがあるが、(気持ちわかるし)
これが、28日分とかだったら、そりゃ金返せって言うよなぁ。

 でも、ジェネリックにかえる場合は、処方日数は変わらない。
(建前では)効果は同じなんだから、様子みることもないしねぇ。
大体、処方元の医師はジェネリックに変えるかどうかもわからないわけだし

 うちの会社の上層部では、「こりゃ、ジェネリックに変えるときは誓約書とるか」
なーんて話まで出ている。これは、私は逆に反対したが・・・。
そんなことしたら、効く薬まで効かなくなりそうだ。(苦笑)

 その辺のバランスが難しい。患者さんに対してあまりにも不安を煽ってしまうと、
「この薬、効かないんじゃ?」と思いながら薬を服用することになる。
そうすると、プラセボ効果が逆に働いて、本当に効かなくなってしまうことも考えられる。

 ジェネリック医薬品を選ぶ、という責任は、最終的には患者にかかる。
自分で選択したんだから、責任は自分でとってね、、、と言いたい。
でも、自己責任の話は、情報が正しく伝わっていることが大原則だろう。
(この辺、ライブドアの株ともつながってくる話である。)
 結局は、正しい情報を丁寧に説明していくしかないようだ。
とりあえずいいたいことは、、、

「大げさ・紛らわしい一歩手前なCMやめてくれ!」ってことだろうか。
願わくは、うちの薬局で問題がおきませんように。

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