おかしな処方箋その1
調剤薬局というのは、
医師の書く処方箋を受け付けて、その処方箋をみて薬を渡すのがお仕事。
って言ったらサルでもできそう。実際に機械使ってもできそうやし。
それだけが仕事ならそうなんだが、患者さんに対する薬の説明、指導とか、
変?な処方箋に対する、医院への問い合わせとか。そういうとこに頭使ってる。
疑義照会っていうのは、処方箋に対して疑義(疑わしい、怪しい)がある場合、
医師に確認を取ること。疑義が解消されない限り、調剤しちゃいけないんだ。
例えば「この薬でてますけど、この方よそでこんな薬もらってて、飲み合わせが・・」
とか、「この薬の量はこの子の体重にしてはちょっと多い・・」とか。
でも、そんなマトモな疑義照会だけでない。例えば、
患者さんから、「医師がシップ出してくれるって言ったのに出てない」
とか、「この薬余ってるから一回ぬいて」とか。
そういう問い合わせも多かったりする。(苦笑)
ところが、マトモでないどころか、笑っちゃうしかないような処方箋もたまに来る。
処方箋はだいたい、「医師の手書き」が「事務のコンピュータ入力」のどっちか。
で、薬のことなんかなーんも知らない医療事務さんが入力すると、
たまにとんでもない処方箋がきたりする。
そういう「おかしな処方箋」をちょろちょろと紹介していく。
シリーズ1回目は、「桁違い」
ロキソニン 36錠
ムコスタ 3錠
毎食後 14日分
・・・1日36錠はやばいだろ。絶対に胃に穴が開くな、これ。
これは、たぶん処方入力の時にテンキーで入力していて、
3の後に6が入っちゃったんだろうと推測される。
でも、36錠くらいならかわいいもんで・・・
モーラス30 660枚
1日2回 腰・膝
どんだけ貼るねん・・・。モーラス(シップ)660枚ってちょうどダンボール1箱です。
たぶん、60枚と入力しようとして6が2回入ったんだろうなぁ。
この辺までなら、頑張ればまだ調剤できるんだけど。(いや、しないけどw)
ダーゼン錠10mg 12792錠
14日分
もう、絶対無理!こんなにのんだら副作用より先にのど詰まる。
っていうか、全量で179088錠出さないといけないんですけど。
どこの薬局がそんな量の薬をおいてると?w
よくみると、用法(1日3回とか)が書いてない。
たぶん、毎食後とかの用法をコード(例えば12792とか)で入力していて、
その入力がずれたんだろうと推測。
・・・推測できたところで何の役にもたたないんだが。w
この手の処方箋で疑義照会かけると、
たいてい向こう(入力した医療事務本人と思われる)も笑い出す。
こっちも笑うしかないんやけど、疑義照会しなきゃ薬だせないんやもん。
患者さんに渡す前に気づいてくだされ。
ド素人でも間違ってるのわかるだろ・・・。
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