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おかしな処方箋その2

 医療事務さんも、大変なんだろう。

 医師の難解な?カルテを読み解いて、処方を入力するわけだから。
そりゃぁ、人間なんだから、間違いもあるわなぁ。
でも、もうちょっと勉強して欲しいと思うこともあったり・・・。

 おかしな処方箋、シリーズ2回目は桁違い散剤編。
散剤(こな薬)の処方は、他と違い少しややこしい。

 そもそも、一般的に使われている散剤は、薬の全量が有効成分ではない。
たとえば、リン酸コデイン(咳止め)だと、1回20mgくらいが普通なんだけど、
20mgって0.02g。これを計るのは結構難しかったりする。
 それに、0.02gって、量が少なすぎてのみにくい。
ある程度かさ増しする意味もあって、薬効の無い乳糖とかで100倍に薄めている。
(もっとも、リン酸コデインは薄めなきゃまずいほかの理由もあるが。)

 ってことは、この場合だと、薬剤師は「リン酸コデイン1%」を1回2gで作る。
じゃぁ、この場合の処方箋はどうなるか、というと、実は統一されてない。

リン酸コデイン1%  20mg

リン酸コデイン1%  2g

 これ、どっちで書いてもいいことになってる。
上の例は、有効成分の量(力価)で書いてるし、下の例は実際に計る量。
実際に計る立場なら、下のほうが計算しやすくて楽なんだけど、
まぁ、それは大した問題じゃない。

 ところが、あえて全量で書こうとして計算を間違えてくれる人がいる。
割合、百分率の計算って、、苦手な人はすごい苦手なんだよなぁ。

 実際にあった例。
たぶん、医師はセフゾン小児用細粒(抗生物質)150mg、と指示があった。
セフゾンは100mg/gの濃度なので、全量なら1.5gってことだ。
この場合、150mgと力価で書くか、1.5gと書けば正解なんだけど、、

 セフゾン小児用細粒  150g
 分3 毎食後 5日分

 ・・・多いよ、多すぎるよ。
あんなに甘ったるい粉、1回50gものめるかーーー。
たぶん、悩みに悩んだあげく、こうなったんだろうなぁ。(苦笑)

 次の例。
ハイシー顆粒(ビタミンC)750mg、という指示。
ハイシーは25%の濃度なので、1日3gが正解になる。けど・・・

 ハイシー顆粒 3mg
 分3 毎食後 14日分

 ・・・少ないよ、少なすぎるよ。orz
1回0.04gって正確に測るのも至難の業なんですけど・・・。
何より、そんな量じゃ絶対に効果ないって。w

 実際、こんな量を調剤することはありえない。
少しでも経験のある薬剤師なら、だいたい使う量って経験で身についてるし。
桁が2つ違うもんなぁ・・・。

 でも、常識で考えてもその量はおかしいって思わないかなぁ・・・。
1回50gの粉薬ってありえないっしょ。
計算に必死になると、その辺の常識がぶっ飛んじゃうんだろうなぁ。

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(~'09)仕事(薬局)」カテゴリの記事

コメント

医者って薬だしたらそれで満足しちゃうとこがある。お盆前で日数調整して次はお盆直前に4週間貰おうって話をして次いって薬もらったら、調整した日数のままになってて薬局であれ!?みたいなことが何回かある。だから薬を決めた後の数字は結構ないがしろにされてる気がする。

投稿: 且又 | 2021-08-27 09:31

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