科学者の信用問題
今回の、「10代原則禁止」の措置は、前回の疫学調査に関わった教授が、
中外製薬から金もらってたと報道されたことも影響していると思う。
業界内では、「そんなの当たり前」のことなんだろうが、
国民感情(というか、マスコミ)を考えるとマイナスに働いた。
中外製薬の薬の調査をするのに、中外製薬がお金を出すのは当たり前。
そうでないなら、全部税金で調査をすることになるし、
「産学連携」なんて言葉はありえない。
また、調査する側は、そんなことで結果をいじったりしない。
それが科学者のモラルってもんだ。世間一般には信じられないかも知れないが。
調査の結果、メーカーの思惑とは逆の結果が出ることもありうる。
同じ中外製薬の薬「エビスタ」は骨の薬だが、「脳卒中にも効果があるかも?」と
研究が進められた。これも多分、外の研究者に調査を依頼していたはず。
結果は、見事に逆。
むしろ、「エビスタ」を服用した方が脳卒中の発症率が高い、と出た。
中外製薬、献金が足りなかったのか?そんなわけあるかって。w
学者は、お金もらってもちゃんと科学的に公平に仕事する。
そうでないと、他の学者から容赦なく突っ込みが入るし、
何よりも科学自体が進歩しない。
・・・というのが、普通の科学者だと思うんだけど、
これって私の幻想か?少なくとも、私が科学者ならそうなんだけど。
科学者が、科学に対して忠実でなかったら、世の中どうなるよ?
私が知っている科学者は、良くも悪くも「学問バカ」、「研究オタク」だ。w
オタクってのは、自分の世界のことは、何があっても持論を曲げないもんだろう。
お金もらって持論を曲げるようじゃ、オタクとは言わない。
あんなに楽しそうに自分の世界の学問に熱中している人達が、
たかだか200万の研究費で転んだりしない、と思うんだけどなぁ。
まぁ、何事にも例外は有るだろうけどさ。
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コメント
追記。
結局、お金をもらっていた教授は研究班から外されたらしい。
なんというか、単なるパフォーマンスだな。スケープゴートともいうが。
天下りの件から目をそらして欲しかったんだろうか。w
でも、上の人間はよっぽど学者が信用できないんだろう。
自分が腹黒いからといって、相手もそうだとは思わないで欲しい。
投稿: kitten | 2007-03-23 22:47