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リタリンの終焉

 ニュースから。

 向精神薬「リタリン」が、うつ病に関しては保険適応がなくなる。
実質、リタリンはうつ(自称も含む)で服用している人が大半だろうから、
ほぼ、使われなくなると思ってよさそうだ。

 いや、保険外診療なら使うことは可能なんだけれども、
保険が利かないとなると、かなり高価になってしまうので、
かなりの抑制効果はあると思う。

 「リタリン」は、その筋では有名な向精神薬。
ペンタゾシンと並んで、「第1種向精神薬」に指定されている。
習慣性が(比較的)強いんだろうなぁ。
イメージとしては、大好きな人が多い薬だ。

ネット上の説明としては、この辺がわかりやすいかも。
http://www.wdic.org/w/SCI/%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%B3

 時々、「ニセ処方箋」なるものが出回ることがあるが、
そういった処方箋は、かなりの確率で「リタリン」が書かれている。
私の勤務先では、近くの医療機関でリタリンを処方することがほとんどないため、
「リタリン」と入った処方箋を見れば、とりあえず、
「ニセ処方箋じゃないか?」と疑うことにしている。w

 ネット上では「リタリンを処方してくれる病院リスト」なるものも
存在しているらしい。
ネット上(闇)で取引されることもありそうだ。
1錠300円くらいが相場かなぁ。(確認したわけではない。)
薬価は1錠11.2円だから、べらぼうに儲けられそうだ。(おぃ)
100錠入り1ビンが、仕入れ値1000円程度で3万円くらいでさばける・・・。
もちろん、犯罪だが。w

 うつ病は、今はたくさん薬があるので、
別にリタリンがなくても困らないだろう、との意見もあり。
それよりも、乱用の方がよっぽど問題だ、と。
 もう、そこまでやるなら販売中止でもいいと思うんだが。

 だけど、実際にうつで現在リタリンによって治療している人には、
困った話になりそうだなぁ。真面目な患者はどうすればいいんだろう?
もちろん、他の薬でもコントロールできるはずなんだけれども・・・
結構、面倒なことになるかもしれない。
 それでも、保険適応をはずすっていうんだから、やっぱり乱用の方が
よっぽど問題なんだろうなぁ。

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