アクテージSN錠、追記
去年の12/16に、アクテージSNに関する記事を書いている。
アクテージSN錠の秘密。
今回は、その追記。
アリナミンEXプラスとほとんど変らない処方なのに、
アクテージという別ブランド名にして、値段が倍近い、という批判だった。
効果がないとはどこにも書いていないので。念のため。
効果は、個人差が大きいもんだしね。
全く効かないという人もいれば、よく効いた人もいるだろう。
首筋、肩こりに限って言えば、アクテージSNの方が、
アリナミンEXプラスよりも効果は高いはずだ。
一番違うのは、B12がシアノコバラミンから、活性体のメコバラミンに
なっている点。シアノコバラミンが体内で活性化されれば、同じことなんだが、
どれくらい活性化されるかは人により違うだろう。
それなら、最初から活性体を入れたほうがいい。
さて、値段が高い理由としては、他社との対抗上ともいえる。
メコバラミン製剤としては、他にナボリンSという商品がある。
こっちは、エーザイの商品。
ナボリンSの商品情報はここ。
あえてアクテージSNと比べると、ナボリンSはアクテージSNに比べて、
ビタミンB6が活性体でない。(ナボリンはリン酸ピリドキシン)
ガンマーオリザノールが入っていない。
そのかわり、葉酸はアクテージSNの1mgに対して5mg入っている。
・・・という、微妙な差はあるが、ほとんど同じと言っても問題ない。
この処方の肝は、メコバラミン(B12活性体)だからね。
医療用でよく使われているビタミンB12製剤は、エーザイの製品、
「メチコバール」だ。タケダは医療用でB12単独製剤はもっていないだろう。
つまり、B12製剤に関して言えば、エーザイが本家、ともいえる。
(B1に関して言えば、「アリナミン」もってるタケダが本家なんだが。)
で、アクテージSN錠の値段は、ほぼ同処方のナボリンSにあわせてある。
ナボリンSとアクテージSNは、包装が微妙に違うんだけれども、
まぁ、ほとんど同じ値段と見てよさそう。
ナボリンがぼったくった、という批判は成り立たない。
だって、タケダとは別の会社なんだもんね。
メコバラミン製剤は、こっちが本家だし。
逆に、タケダが「ナボリンS」をみて、おこぼれを狙った、と見える。
いや、市場のニーズに答える新製品(?)を出した。
とも言えるんだけど、結果としてぼったくりに見えるんだよなぁ。w
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コメント
はじめまして。
突然、ぶしつけだとは思うのですが、
「アクテージSN錠」って売れていますでしょうか?
もし、差し支えなかったら、お教えいただけますか?
可能であれば、売れている、もしくは売れていない理由などもお教えいただけると助かります。
投稿: ジェラルド | 2009-10-29 18:41
申し訳ありませんが、ご期待にこたえることはできません。
薬の成分なら分析できますが、売り上げの分析は専門外なんです。
比較対象をナボリンにおくなら、売れている方だと思いますし、
アクテージANと比べると、売れていないかなぁ、と。
その程度のことしか言えません。
投稿: kitten | 2009-10-30 21:44