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うん、第一三共

 医療用医薬品のCMは禁止されているが、
医薬品名を出さなければ問題ないってのは、以前に書いたことがある。
最近は、メーカー自体の宣伝も多いと思う。

 アステラス製薬とか、大日本住友製薬とか。
合併して社名が変ったから、認知度をあげる、って意味もあると思うが。

 同じように合併して社名がかわった「第一三共」のCMが、よく流れている。
一般用の第一三共ヘルスケアじゃなくて、医療用の第一三共株式会社の方だ。

http://www.daiichisankyo.co.jp/cmspecial/index.html

「どんな薬か」じゃなく、「どこの薬か」を
考えたことがありますか?

 で、渡された薬をみて、「うん、第一三共」と
満足そうな声で締めくくられる。

 これ、裏の意味がある。アステラスや大日本住友とはちょっと違う。
もちろん、ブランドイメージを高めたいという意図は共通だろうけど。
 診療報酬改定を目前に控えたこの時期からCMを流すことにも、
何か意図を感じるんだが。

 このCMの意味は、「ジェネリック医薬品に対する宣戦布告」だ。
2年前の4月から、ジェネリック医薬品に対する追い風が吹いている。
今年の4月の診療報酬改定で、さらにジェネリック推進が進む予定だ。

 具体的には、第一三共のような先発品メーカーの薬を、
「患者さんの希望」でジェネリック医薬品に変更することができる。
(今までもそうなんだけどね。もうちょっとやりやすくなる。)

 ジェネリックを希望する人は、第一三共の薬を手にする機会は減るよ。
「どこの薬か」を意識させるってのは、ブランドを気にさせるってこと。
つまり、二流、三流のジェネリックメーカーとは違うって言いたいんだな。
なんというか・・・姑息?w
 ハッキリとジェネリックはダメって言えないからしょうがないんだけど。

 薬剤師から一言。
PTPシートをみて、メーカーがわかる患者さんってそうはいないぞ。
ロゴが入っているんだけどね。どのメーカーのロゴかって、普通わからんよ。
第一三共のロゴマークを覚えてもらう工夫が必要だろう。

 もう一つ。(これは本当に業界の人間しかわからん。)
CMに出てきている薬、私には「ザンタック」に見えるんだけど・・・
これ、4月からグラクソ・スミスクラインの販売だよねぇ?
元々、製造もグラクソだから、第一三共のロゴなんて入っていないと思う。
 なんで、「ロキソニン」とか「クラビット」とか使わないんだろう。
・・・これはメーカーに聞いてみないとわかんないな。w

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