水から電気を取り出せる!?
画期的なニュースが飛び込んできた。
なんと、ただの水からエネルギー(電気)が取り出せるという。
これが本当なら、エネルギー問題に光明が見える。
なんと、大阪府庁内の議員会館でデモンストレーションをやったらしい。
ネットでもニュースで出ているし、夜のニュースでもやっていた。
http://gigazine.net/index.php?/news/20080612_wes/
開発したのは、ジェネパックスなる会社。
http://www.genepax.co.jp/index.html
水から電流を取り出すことを可能にした、新しい発電システムだそうな。
問題は、ただ1点。
・・・本当にそんなことができるのか?w
何せ、会社はメカニズムの肝心な部分を「企業秘密」と言っているし。
会社の説明によると、
水を化学反応によって、水素と酸素に分解して、水素がイオンになって移動。
その後、再び水が合成される。超クリーンエネルギー。
どうみても永久機関です。本当にありがとうございました。w
これが実現できるなら、画期的・・・なんてレベルじゃない。
人類はじまって以来の大発見なんだが。
・・・ただの「電池」じゃないかという説が濃厚・・・。
はっきり書くなら、100%ありえない。
こんなヨタ話をテレビの電波にのせちゃってどうするんだよ、おぃ。
kikulogや、水商売ウォッチング(掲示板)でも早速情報がでている。
kikulogはニセ科学批判で有名?な菊池誠氏のブログ。
水商売ウォッチングは、水関係では有名なとこ。中の人はapjさん。
こんなのが、なんで大阪府の議員会館なんかで発表できるわけ?
こんなのに騙された議員さんがいるわけだな・・・。はぁ。
ちゃんと、理科の授業を受けていたのかなー?
(騙されている)本人はともかく、周りの人間も誰か一人くらい気づけよ・・・。
(6/14 追記)
どうやら、水と反応する金属を使っているっぽい。(未確認情報)
Na(ナトリウム)とか、Kとか・・・。仮にNaとしてみよう。
2Na + 2H2O → 2NaOH + H2↑
中学生には厳しいかな。高校レベルの化学反応式だ。
単体の(化合物でない)ナトリウムは、水に溶けて水素を発生する。
この水素を、燃料電池の原料にしているようだ。
そりゃ、水が原料ともいえるけど、単体のNaの方がよっぽど貴重品。w
間違いなく、水がなくなる前にNaがなくなって終わると思う。
ちなみに、単体のナトリウムを作る方法は、というと、
食塩の融解電解くらいしか方法がないと思う。
塩化ナトリウムを、800℃以上に加熱して融解させた上で、
電気分解してナトリウムを取り出すことになる。
・・・つまり、
ナトリウムの製造に大量のエネルギーを使う、
というオチだったわけだ。w
仮にナトリウムとして解説したが、水と反応する金属なら大差ない。
金属の精製の時点で大量にエネルギーを消費することになる。
そりゃ、「発電時」に限れば水からエネルギーがわいてくるように見えるさ。
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