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やっぱり、知っていた

 三重県の院内感染の続報。

 看護師8人全員が、作り置きに関与していていたそうだ。
そんな状態で、院長が知らんわけないよねぇ、と思っていたら、
やっぱり知っていたようで。(時事通信より。)

 念のため、少し引用しておく。

院長が県警の調べに対し、「今考えると(作り置きを)していたようだ」と
話していることが18日、わかった。看護師への指示は否定しているが、
県警は院長が看護師らによる作り置きを黙認していた可能性があるとみて、
調べている。

 引用ここまで。

 ま、そりゃそうだよね。前回の私のエントリにコメントを書いてくれた人
(名無しさんだけど)の指摘どおりだと思う。
院長が知っている(黙認している)ことは、もちろん看護師だって知っている
わけで。注意されなきゃ、「やっていいよ」ってことだと思うだろ、普通。

 普通じゃない忙しさを考えると、むしろ、「作り置きしていなきゃ怒られる」
ような状態も想像できる。そう考えると、「黙認」=「指示」だわな。
責任者でもあるんだから、「知らない」で済む話ではない。

 押収された作り置きの点滴からは、原因菌は検出されなかったそうだ。
とはいえ、たまたまなかっただけだと思う。

 誰が作ったかの記録はない(さすがに、あったらヤバイだろう。)ので
ハッキリしたことはわからないが、おそらく、調製が下手くそな看護師が
作り置きしたもの(しかも、時間の経過したもの)だけが、
感染源になっているんじゃないかな?


 点滴の作り置き自体は、直接罪になることはないんだけど・・・
一つ間違ったら、こうなる、という意識が欠如していたんじゃないだろうか。

 院長はもちろんだけど、作り置きしていた看護師にも問題はあると思う。
それがリスクを伴う行為だと認識していたのかな?

・・・認識していた人はサッサと辞めていて、
認識できなかった人だけが残っていたという可能性は十分ありそうだ。(苦笑)

6/24 追記

 消毒薬を薄めて使っていたらしい・・・。これが一番詳しいかな。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000098-jij-soci

グルコン酸クロルヘキシジンを0.005%で使ったらしい。
あり得ない濃度だ。
しかも、この濃度で作った「消毒液」にひたした綿を、素手で取り扱い。
はっきり書くと、この「消毒綿」が感染源になった可能性が高いんじゃないかな。
この「汚染された消毒綿」で注射針を消毒(=汚染)して、
点滴を作って、しかも最大1日以上、不衛生な常温で放置。
 まだ、消毒しない方がはるかにマシだ・・・。

 ここまで来ると、やっぱり看護師にも問題あるように思うなぁ。
この状態なら院内感染が起こることは、予見できるんじゃないか?
 「低い確率で院内感染がおこる」、のならともかく、
「院内感染が起こるのは時間の問題」の状況で、改善しようと思わないのは、
医療従事者としての資質を問われても仕方がないだろう。
こうなるのがわかってて止めなかった(止められなかった)にしても、
わからなかったにしても、どっちも大問題だ。

 結局、この医師に、この看護師たち、点滴の作り置きに、
ずさんな衛生管理、消毒綿の作り置き、薄めすぎの消毒液。
どれか一つ欠けても今回の事件は起きなかったと思う。
これだけそろってしまっては、どうしようもないな・・・。

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コメント

>認識できなかった人だけが残っていたという

認識できていても職を失う、転職を余儀なくされる
というプレッシャーってのも否定できない部分かなとは思うけど。
経営者と意見があわないとってことはしばしばあるし、看護師だろうと医師だろうと経営者と
そういう衝突があるならやはり辞めて行くしかないからね。衝突せずに従順すぎだったことが問題かな。仕事やめますか、続けますかみたいな選択肢しかないのは、キツイとは思うけど。
あんなやり方で疑問もたない訳ないと思うけどねえ???

消毒液も「薄めて」使っていたようで(どうもコスト削減の目的のよう)これが消毒になってたのか?なんじゃこれ?っていうね。
へたとかそういうことでなく単純に消毒・清潔操作ができていなかったんではないか?と。そこへ作りおきですからそりゃもう滅茶苦茶って感じです。

こういうことを看護師が自発的にやったかどうかは疑問ですね。(だって看護師には何の得にもならない。)
点滴の作りおきも看護師が院長にばれないように作る事は困難だと思うのですが。。。(どうやって解らないようにするわけよ?笑)
なので院長の「知らない」発言には笑ってしまった・・・でもたぶん「指示してない」「自分は知らない」で通すんだろうなあ。
そして、こういう事件がおこったら、看護師全体がこういう認識しかないんじゃないかとか、他の病院でも同じような事をしているんじゃないかとかいろいろ言われてしまうのですね。はあ、溜息。

投稿: | 2008-06-23 11:58

 消毒液を薄めたのであれば、救いようがありません。
ここまでくると、このような事件がおこるのは「必然」です。
時間の問題だったと言えるでしょう。
・・・よく今まで平気だったな、と言う方が正しいかも。
 非常識極まりないですね。

 コトがおこってから見ると、「こうなって当たり前」なんですが、
現場の認識はどうだったんでしょうね。

 私は、医療従事者として、「自分が原因で患者さんに健康被害が及ぶ」ことは、
耐え難い苦痛だと思うんですが。そうでもないのかな?
 どんどん、感覚が麻痺していくのかも知れませんね。

投稿: kitten | 2008-06-23 23:49

そりゃなんと思っていたかは当事者じゃないと解らないけれど少なくともあの院長の報道みているかぎりでは認識が薄かったみたいに感じざる得ないな。
まあ、仕事を辞めるにしても看護師だって生活もあるし、たぶん(ここからは想像ですが)子供がまだ小さいから夜勤できないのでクリニックに勤めたいとかそういう個々の事情がいろいろあるだろうし。辞めるにしてもそんな急には辞めれないというか「葛藤」はあるだろうかと。それでも今回のケースは辞めるべきだったかなと私は思うけれど。ていうか普通は薄めたりなんてしないですよね。。。(そんなん初めて聞いたぞ!)
しかし、おかしいことがあっても辞めるしか対抗する手立てがないって言うのもダメな話しですね。命を預かる現場なのでそれじゃぁ、何か発覚するまでとまらないじゃないですか。被害が出てからでは遅いと思うのですが。
でもね。ありがちなんですよね。小さい個人のとこはワンマンな感じにね。もう、院長の人柄によって全然違ってくるっていう・・という私も一日で辞めた経験がありますけどね~(笑)もったいないからアル綿を向こうが透けるくらいうすーく薄く剥ぎ取って四つ折にして使えとかその他モロモロ言われて(笑)あれは一日で切れて辞めたねえ。

投稿: | 2008-06-24 14:33

 百歩譲って、許されるのはグルコン酸クロルヘキシジンを使うとこまででしょう。

 消毒用エタノールよりは格段に安いし。
うちも、容器消毒用にエタノールでなくイソプロ使ったりしてます。(節約)

 でも、薄めすぎは論外。
単純に計算間違えたんだよね・・・たぶん、きっと。
いや、それでもダメダメなんですが。

投稿: kitten | 2008-06-25 22:45

そんな単純に計算間違えたりじゃないと思うけどね。
二年前にも気分悪くなる患者さんが出てたみたいだし。
そこは何か「力」が働いてないとこういうことにはならないかと。
コスト削減のためにやっていたって自分がみたテレビではそう報道されていたけどな・・・?
しかし、マスコミも情報をイマイチ掴み切れてないねえ・・・。やっぱり新聞記者さんが取材するから仕事内容の話しになるとまったく要領を得ないみたいな感じだなあ。
・・ピンセットだって。なんのこっちゃ(笑)

投稿: | 2008-06-27 09:29

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