コンドロイチンの是非
健康食品。今回は、「コンドロイチン」。一部、医薬品だけどね。
コンドロイチンは、グルコサミンやヒアルロン酸と共に、
軟骨成分として知られている。
特に、膝関節の変形性関節症に効果があると宣伝されている。
曰く、加齢と共に、膝の軟骨成分であるコンドロイチンが減少して、
軟骨が磨り減ってしまい、その結果変形性関節症となる。
なので、コンドロイチンを補給して、内側から治しましょう。
グルコサミンやヒアルロン酸も同じような宣伝がされる・・・かな。
さて、結論から言うと、コンドロイチンが変形性関節症に効くかどうかは
よくわかっていない。
賛否両論あるところで、効くとも、効かないとも言えないのが正しい。
最近の研究では、「効かない」派が多いっぽいけど、なんとも・・・。
コンドロイチンは、高分子なので、そのままの形では消化管から吸収できない。
ってことは、ある程度消化されて分解されないと吸収されないと思われる。
で、分解されたコンドロイチンが、うまく関節で再合成されるかっていうと、
そうそう都合よくいくかなぁ?ってのが否定派の理論。
いや、割と大きな分子でもそのまま吸収されたりするよ、とか、
分解されたコンドロイチンでも粉々にはならないから、ちゃんと再合成される、
というのが肯定派の理論。
どんな理論だろうが、結局問題になるのは、「効くのか効かないのか。」
結構、これで効く人もいるように思うんだけれども、
実は、プラセボより効くというデータは意外に少ない。
(ないわけではない)
にしては、医薬品でもあるんだよね、コンドロイチン。
ただし、ここには表に出てこないカラクリが少しある。
コンドロイチンを含む医薬品はいくつかあるけど、
「コンドロイチンだけ」という医薬品は、少ない。
一番メジャーであろうタケダの「アクテージAN」では・・・
http://www.takeda-kenko.jp/products/vitamin/act_anct.html
コンドロイチンのほかに、ビタミンB1,B6,B12を配合している。
さて、アクテージANでは効能として「関節痛、筋肉痛・・・」と
あるんだけれども、実はこれ、普通のアリナミンEXとほとんど同じ。
逆にいうと、アクテージANは、ビタミン類を抜くと薬として成立しない
可能性があるってことだ。
実際に、コンドロイチンよりもビタミン類が効いてる可能性もある。w
他の医薬品も似たり寄ったり。ビタミン剤を配合していたり、
少し痛み止めが入っていたり。まぁ、効能を書くのに必要という
裏事情があるのかも知れないが。
そんな中、ゼリア新薬の「コンドロイチンZS」は、
唯一、コンドロイチンしか入っていない医薬品だ。
ある意味、オトコマエとも言える。コンドロイチンだけで勝負。
ビタミンで保険かけるなんて邪道だ!って感じ。w
でも、どうやってコンドロイチンだけで製造承認とったんだろう・・・。
謎だ。
一つ考えられるのは・・・この薬、古いんだよね・・・。
ゼリア新薬は、「コンドロイチンと共に50年」とか言ってる会社だし。
実際、コンドロイチンZSの発売は1964年。
・・・この当時は、コンドロイチンだけで承認が取れたけれども、
現在は不可能になっている、というオチだったりして。w
否定的な意見を書き綴ったけれども・・・
あくまで結論は「効くかどうかはまだ不明」ってことで。(苦笑)
情報源(参考)
「健康食品の安全性、有効性情報」コンドロイチン硫酸
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail580.html
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コメント
コンドロイチンについて、さらに記事を書いています。
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-3e5e.html
投稿: kitten | 2010-09-24 23:16