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タミフルと異常行動に因果関係はない

 そろそろ出るだろうと思っていた。
「1万人規模の疫学調査」の結果報告。
前回の中間報告では、「因果関係があるというデータはない」だった。

http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_0419.html

 今回、の正式な報告でもやっぱり同じ。
タミフルを服用しても、しなくても、異常行動の発生率に有意差は見られかった。
ようするに、異常行動はインフルエンザ自体が原因となっており、
タミフルは関係ない。つまり、因果関係はない、という結論に達した。

 とりあえず、厚生労働省としては、これで調査終了、らしい。
因果関係が認められなかったことで、10代の患者さんへの原則禁忌は
解除される可能性が出てきた。

 もっとも、タミフル否定にやっきな人たちは、
この報告自体をうさんくさいと思っているようだけど。
おそらく、論文の形で発表されるだろう(もうされてるのかな?)から、
最終的な結論は、その辺の反論がでてきてから、かなとも思う。
 前回の中間報告には、不備があったという指摘もあったし
その辺が改善されているのかどうか・・・。どうだろうね。

 私の結論としては・・・最初と全く同じ。w
「インフルエンザ発症後48時間は、タミフル服用の有無にかかわらず、
 目を離さないこと。」

 今回の発表も、「じゃぁ、タミフル飲んでも安全」って話じゃない。
インフルエンザ自体に異常行動がありうるんだから。目を離しちゃいけない
ことにかわりはないよね。

 不安な人は、服用しなくてもいいと思う。
ほかにリスクがなければ、普通のインフルエンザは死ぬ病気じゃないし。

 ・・・ただし、新型インフルエンザとなると、話は全く別になる。
というか、自発的に服用しない人は、放置されるだけだろうな。
新型インフルエンザの場合は、どれくらいの致死率になるかはわからんけど、
どう考えたってタミフルの副作用で死ぬ確率よりは、新型インフルで
死ぬ可能性の方がはるかに高いだろうから。

外岡先生のサイト「鳥及び新型インフルエンザ直近情報」のトップに
インドネシアでの、「タミフル服用開始時期と死亡率」の表が出ている。

 これによると、服用しなかった人の生存率は0%

もっとも、鳥インフルエンザにかかって、タミフルを服用しない人って、
服用できる医療機関にたどり着く前に死んじゃった可能性が高いと思うから、
なんともいえないんだけど。
 逆に、早期にタミフル服用できた人って、そうとう早い段階で
高度な医療機関にいたことになるから、他の治療もかわってくるだろうし。

 現在のところ、タミフルは新型インフルエンザに対する、最も有効な手段だ。
逆に言うと、普通の季節性インフルエンザに使うにはもったいない気もする。

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