薬剤師の将来
今日は、研修があった。
その内容も含めて、最近考えていることを書いておく。
薬剤師が6年制になった。来年卒業する学生が、最後の4年制となる。
ここ2年ほどは、薬剤師は人手不足になると思われる。
(新卒が入ってこないわけだから。)
でも、将来的には薬剤師が余ってくることは目に見えている。
薬学部の新設が増えているからね。1.5倍くらいになっている。
わざわざ6年間も学費を払って、卒業しても取り戻せないと思うんだが。
おとなりの医師の世界では、今頃になって医師不足だといわれている。
いや、とっくの前から医師不足なのはわかってたはずなのに、
政府がそれを認めなかったという経緯がある。
とにかく医師を増やそう、という話で、医学部の定員を増やす動きがある。
でも、増やすといってもたいした数じゃないんだよなぁ。
少なくとも、1.5倍になるような話ではない。
今現在で、医師は足りていない。薬剤師は・・・どうだろう。偏在していそうだけど。
医学部は「定員増」の世界。薬学部は「新設」される。
どうやっても、薬剤師が過剰になるに決まっているよねぇ。
国は、医師の定員にはかなり厳しく規制をする。
そのまま、医療費増に直結するから。でも、薬剤師はそうじゃない。
規制もないから、どんどん増やす。薬剤師が増えて困るんなら、
自分たちで仕事探しなさいよ、ってことだ。
結論としては、
薬剤師の将来は、不安定である。
といえる。本音をいうと先行きは暗いんだけれども、w
自分たちで職能を発揮できる場を探して、新たな薬剤師像を創るのも
不可能な話ではないし。夢がないわけではない。
まぁ、私は6年制卒業してきた薬剤師に負けるつもりは毛頭ないけどね。
これから、薬学部を受験して、薬剤師になろうと思っている人に伝えたい。
「免許さえ取れればどうにかなる」なーんて考えじゃ通用しない世界になる。
自分で、未来を切り開くような覚悟がないのなら、薬学部は避けたほうがいい。
もっとも、免許を使わずに研究に明け暮れる人もいると思う。
でも、そういう人にしても、「自分で未来を切り開いている」わけで。
国公立ならともかく、私立の薬学部は結構なお金がかかることが多い。
今までは就職してから元が取れたわけだけれども・・・。今後は厳しいと思う。
研究したいだけなら、ほかの学部を選んだほうがいいかも知れない。
自分の子供に、薬剤師を勧めるか・・・。うーん、難しいな。
何の考えもないのなら、やめておけっていうかも。
親に反対されても薬剤師になる、くらいの覚悟があるなら止めないけどね。
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コメント
薬剤師の仕事ってなんですか?
処方箋どおりに薬を作るのが仕事なら助手でもいいと思います
内科医ってエンピリックで処方するだけなら薬剤師でもその仕事できると思います
診断名もろもろだけ書いて薬剤師がベストな薬を処方できるようになったらもっと薬剤師の価値って上がるのにね
内科医は外科へ行け 薬剤師は医師に負けないで欲しいです
投稿: 通りすがり | 2008-11-12 22:24
コメントありがとうございます。
正直な話、これからの薬剤師の仕事がどうなっていくのか、
本当にわかりません。
流れとしては、医師(あるいは看護師)の領域に、
少しずつ踏み込んでいくことになると思いますが、
なかなか遠い道のりでしょうね。
投稿: kitten | 2008-11-14 23:08