言論の自由ってもんもある。
航空自衛隊の幕僚長が、民間企業の懸賞論文に応募。
内容が政府の見解とことなるといった理由で更迭された。
テーマは、「真の近現代史観」だそうで、
更迭された幕僚長の論文は、「わが国が侵略国家というのは濡れ衣」という
内容で、最優秀賞を受賞したらしい。
ところが、論文の内容が政府の見解と異なるという理由でもって、
幕僚長は更迭。懲戒免職ではないが、退職させられた。
この辺の問題は、微妙なところで、下手に触れるのは怖いんだけれども。
一応、私の主義、主張は、問題の前幕僚長とは大きく異なると書いておく。
ただ、今回のこの処分は、(それとは関係なく)問題じゃないかと思った。
そりゃ、幕僚長という立場もあっただろうが、あくまで「私人」として公募した
論文の内容が、政府の見解と異なるという理由で、処分するのはありなのか?
わが国の憲法は、確か言論の自由は保障されていると思っていたんだが。
たとえ、どんな妄言であろうが、それを主張する権利はあると思う。
それを、「政府の見解と異なるから」の理由で処分していいものだろうか?
まぁ、政治的な思惑もいろいろと絡んでいるんだろうとは思うが。
「幕僚長」という立場が、また微妙だってのもあるだろう。
ある程度以上の立場の人間には、少なくともわが国では、言論の自由は
ないってことだろうか。
あくまでやりたきゃ、ペンネームでも使えってことかな。
私は、全く別のケースを想定している。
たとえば、政府が間違って変な方向に暴走を始めたとする。
そこで、「今の政府は間違っている」との論文を発表すれば、
「政府の見解とは異なる」という理由でもって処分を受けるのか?
論文を、私人の立場で発表していても?
それは、何か戦前・戦中の空気ではないのか、と思うんだが。
ただ、この懸賞論文の応募者のうち、航空自衛隊員がかなりの割合でいた、
というと、そりゃまた別の問題だろう、とも思ったりする。
この懸賞論文自体が、「政府見解とは異なる」のはかなり明らかだし。
そんな論文に、航空自衛隊が組織的に関与したとなれば問題だろう。
最後に、念のため私の主張をもう一度。
私の主義・主張は、前幕僚長とはかなり異なる。
でも、今回の処分は憲法に定められた「思想の自由」とか「言論の自由」に
抵触しないのか?が疑問である。
自分の主張と違うからといって、安易に処分するのはどうかと思うぞ。
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