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なぜに空きベッドがないのか?

 救急のいわゆる「たらい回し」問題について。

 そもそも、なぜいつもベッドがいっぱいなんだろう?
いや、ベッドが空いていても、治療する医師がいなければ、
実質的には「ベッドが空いていない」と同じことになるんだけれども。

 この業界での「ベッドが空いていない」は、本当にベッドがないわけ
ではなくて、単に受け入れ能力がないことを指す言葉でもあるらしい。
ようするに、医師ほか、医療スタッフの人手不足が問題。

 ただ、本当にベッドが空いていないことも多々あるようだ。
救急病院は、容態の安定した患者を必死で転院させて、できるだけ
空床を確保しようとしているようだけれども、それはそれで、
患者さんの方の反発もあったりするし、転院先っていっても、どこも
ベッドが一杯なら厳しい。

 実は、ここには人手不足以外にも理由が存在する。
診療報酬の厳しさだ。常にベッド数に余裕があるような病院は、
間違いなく赤字になる。というか、
いつも定員一杯入っているような病院でないと、黒字にならない。

 民間の病院ったって、赤字だったらそもそも病院の存続自体危うい。
自治体の病院なら、ある程度赤字でもなんとかなる?そんなことはない。
自治体が病院の赤字を穴埋めしていると、自治体が潰れてしまう。
財政再建団体目前の自治体は特に。

 そんなわけで、病院は厳しい診療報酬の中で、何が何でも
黒字を目指さなくてはいけなくなっている。
ってことは、経営だけで考えると、空きベッドなんてあってはならない。

 また、経営だけを考えるのならば、空きベッドがあるのであれば、
病院は受け入れるはずだ。お客様を断る理由はないよ。
少々無理でも、積極的に受けに行くハズ。

 まぁ、救急はもうからないという話もちらほら聞くけどね。
そこの部分も、手当てをつけるほうがいいのかも知れない。
人手ばかりとって、世間からの風当たりも強い救急なんか、
経営だけから見るなら、止めてしまったほうがいい、と判断される。

 ・・・やっぱり、国にお金がないのも原因のひとつなんだな。
これも、医師不足と同様、すぐにはどうにもならない原因だ。
大多数の国民の同意があるのなら、医療に金をかけることはできるだろうが、
自分に負担がかかるとなると、反対するのが世論ってもんだ。

 そういうわけで、効果があるんだかないんだかわからないような、
小手先の対策に走らざるを得ないんだろう。
医師不足も、医療費も、すぐにはどうしようもない問題であるからして。

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