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竜王戦決着

 渡辺竜王と羽生名人の竜王戦。渡辺竜王の3連敗3連勝で迎えた最終局。
昨日から、最終局が行われている。(竜王戦は持ち時間各8時間の2日制)
勝ったほうが初の永世竜王。

  実は、第6局で渡辺竜王が勝ってから1週間なんだけど、
その間にこの二人は別の棋戦(朝日杯)で戦っていて、
そのときは渡辺竜王が勝っている。

 どうも、第4戦の絶体絶命の大ピンチをしのいでから、
本当に流れが変わったのかもしれない。

 最終戦は、手番は振り駒で決定される。(まぁ、ランダムのはずだ)
やっぱり、羽生名人が先手。(先手が若干有利とされている。)
羽生名人の最終戦での振り駒の先手率は異様に高いらしい。
(ここぞの大一番でのじゃんけんに強い、という感覚だ。w)

 戦型は、矢倉だけど・・・普通の矢倉じゃなく、
後手の渡辺竜王が最近得意にしている急戦。
第6局も、同じ戦型で、渡辺竜王が快勝している。
早々に、渡辺竜王の新手(26手目3三銀)が登場。
1日目は、やや渡辺竜王寄りで終わった・・・らしい。

 今日、2日目に入ると、一転して羽生名人のペースに。
夕方の衛星放送での中継の時点では、
「羽生名人の優勢は間違いない。勝勢かも・・・」という話だった。

 ところが、ここから渡辺竜王がまさかの追い上げで盛り返す。
逆転、逆転、さらに逆転。この辺からネット中継で見ていたけれども、
検討しているプロ棋士が「発狂しそうだ。」「もうわけがわからない」
どっちが勝ってるのか全くわからない状況が続く。

 107手目、羽生名人の2四飛は「決め手ではないか」という評判だったのに、
後になると、「あれがよくなかったのかも」と評価が変わる。
持ち時間が少なくなって手がとんとんと進むから、検討が追いつかない
という事情もあるんだろうけれども。

 結果は、140手で渡辺竜王の逆転勝ちに終わった。
竜王5連覇で初代の永世竜王を獲得。
また、将棋界タイトル史上初の「3連敗4連勝」
つーか、今の羽生名人相手に4連勝できる棋士なんてほかにいない。

 ただ、渡辺竜王はこの竜王戦に全てをかけていたはず。
順位戦含み、他の棋戦ではあまり勝ち残っていなかったりする。
全ての棋戦で大活躍する羽生名人とは違う。

 第6局、第7局での渡辺竜王の作戦は、
竜王戦のために他の棋戦で使わずに取っておいた切り札だったんだろう。
でも、将棋の作戦は相手がつきあってくれないと成立しない。
ってことは、渡辺竜王は、たぶん竜王戦のために
こういう「切り札」を他にも何枚も準備していた、と考えるのが自然。

 ・・・出し惜しみしているから、他の棋戦で勝てないんじゃないの
羽生名人は第一線で戦い続けているから、そんな余裕ないし。
そもそも、出し惜しみするような性格でもないと思う。

 他の棋戦での成績まで入れると、渡辺竜王はまだまだ羽生名人には
及ばないだろうな。他にタイトルの一つや二つもっていれば、
また話は変わってくると思うが。

 それでも、森内から奪い、佐藤の挑戦を2度も退け、
最強の羽生名人にタイトル戦で勝った。しかも3連敗4連勝で。
渡辺竜王が、羽生世代に匹敵する力を持っていることは間違いないだろう。

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