禁酒のススメ(今のところ女性に限る)
いつもお世話になっている、畝山先生の食品安全情報blog。
ここで、とんでもない情報が入ってきた。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090225#p1
英国の100万人の中年女性を対象にした研究で、
たとえ1日1杯程度のアルコールであってもがんリスク増加と
関連することが示された。JNCI(国立がん学会の雑誌)より。
以下、引用
1日あたりの飲酒量が1杯増えると75才までの女性の乳がんについては
1000人あたり11人追加のリスクとなり、その他のがんを合わせて
15人の追加となる。
エディトリアルではMichael Lauerが、適度のアルコール摂取は心血管系
疾患リスクを下げるメリットがあるという疫学調査があるが、
この研究で示された過剰の発がんリスクはそのメリットを上回る。
がんについてはメッセージは明確で、
安全なアルコール摂取量というものはない。
引用終わり
アルコールに発ガン性があることは分かりきっていたけれど。
今までの研究では、喫煙との相乗効果や、大量飲酒に関しては
はっきりとアルコールに発ガン性があることはわかっていたけれども、
1日1杯程度のアルコールなら問題ないだろう、とされていた。
ちなみに、アルコールの種類は問わないらしい。
ワインだろうがビールだろうが、何だろうが、発ガンリスクはあがる。
さらに、同じブログの翌日の記事
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090226#p6
この情報がBBCニュースで報道された、とある。さすが英国。
日本では、しかも民放では絶対にこんな報道できない。
スポンサーが許すわけないし。
さらに、フランスの話だが、、
以下引用
1日グラス一杯のワインを飲むだけでがんのリスクが168%に増加する、
とフランスが言っている!
フランス国立がん研究所(INCA)の報告
アルコールはどんなに少量でも健康に宜しくない、とINCAの所長が言う。
フランス政府がこれをきっかけにワインを飲まないように国民に助言する方針である
と報道され話題になっている。
引用終わり
信じられないとしか言いようがない。
ワインの超大国であるフランスが、ワインを飲むなとは・・・。
少しだけ補足しておこう。
この情報がショッキングなのは、かなり信用できるデータだからだ。
100万人規模の疫学調査の結果なんて、なかなかない。
この結果を覆すのは、容易ではないだろう。
一応、この結果は「女性に限る」。男性は、まだ生き延びている?
理由は、そもそも女性を対象にした調査だから。
男性を対象に同じような調査をしたらどうなるのかはわからない。
適度なアルコールは心臓や血管によい、という疫学調査がある。
こっちは、男性に利いてくる可能性が高い。
というのは、もともと女性は男性よりも心臓や血管の病気になりにくい。
なので、アルコールによる健康増進効果が、男性よりも少ない。
結果として、発ガンリスクの方が、メリットを上回ってしまう、とのこと。
男性の場合は、少量のアルコールによるメリットと、
発ガンリスクのデメリットがどのようなバランスになるかわからない。
まぁ、発ガン性があるのは明らかなんだから、あえて飲む必要はないんだが。
とはいえ、お酒だもんなぁ・・・。禁止なんてできるわけないし。
社会的な影響が大きすぎる。
世の中、全てが「健康」のためだけに動いているわけではない。
だれも、健康になりたいからお酒飲むひとはいないだろう。
しかし、ひょっとしたらタバコと同じような道を進むのかも??
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