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風邪薬の使い方

 一般的な総合感冒薬(風邪薬)の使い方について。

 まず、基本として、風邪はウイルスが気道にとりついて炎症を起こす。
元凶はウイルス(例外もあるけど)であり、風邪の症状(くしゃみ、咳、鼻水、熱など)
は、体の防衛(免疫)反応である。

 風邪薬は、風邪の症状を抑えるものであり、ウイルスをどうにかするものじゃない。
つまり、風邪薬を服用することにより、症状を緩和することはできるが、
薬の効果が切れると、元に戻ってしまう。

 風邪が完全に治る=ウイルスを退治する、とすると、
風邪薬には、風邪を早く治す力は全くない
むしろ、免疫反応をジャマすることになるわけだから、薬を飲まないよりも
治るのは遅くなることも考えられる。少なくとも早く治ることはあり得ない。

 ただし、症状の緩和には有用である。
風邪の引き始めからひたすら薬を飲み続けていれば、
風邪の症状に(それほど)悩まされることなく生活できる。

 完治するのが遅くなっても、症状が少なければそんなに問題ない、ともいえる。
副作用で頭がぼーっとすることはあってもね。

 さて、風邪薬のCMについて。
「ひいたかな、と思ったら・・・」とか、「くしゃみ3回○○3錠」なんてのは、
全く根拠がないデタラメだと思う。

 風邪薬を早期に服用するメリットって一体なに?
早くのみ始めても、治るスピードは変わらんよ。むしろ、遅くなる可能性もあるし。
そりゃ、メーカーとしては早めに服用してくれた方がいいに決まってる。
治るまで時間がかかる分も、たっぷり使ってくれるわけだし。

 その点、エスタックイブのCMはよくできている。

「明日、重要なプレゼンがあるのに風邪を引いている・・・」

 確かに、風邪薬が本当に有効なのはそういう場合だ
明日休める人には、風邪薬は必要ない。
どうしても休めない場合にこそ、必要なんだ。

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