水際対策、ご苦労様です。
・・・すでに昨日の話になるが、
日本国内で初めての新型インフルエンザの患者が発見された。
成田の検疫で引っ掛けた。
とりあえず、「検疫、ご苦労様です!」だろう。
もし、検疫をスルーしていれば日本国内にウイルスがばら撒かれた
可能性は結構高いと思う。
もっとも、とっくにすり抜けてる可能性もあるんだけどね。
国内第1号が検疫で見つかったというのは、担当者にとっては
いいニュースだろう。
.
・・・以前にも書いたが、この水際対策でウイルスの国内侵入を
完璧に防げると思っている専門家は、誰一人いないから。
よくても、「ほんの少し」時間がかせげるだけ。
理由としては、インフルエンザは潜伏期間があること。
さらに、潜伏期間中でもウイルスを排出することがあること。
潜伏期間の間に通り抜けられたら、簡単に国内に入ってくることになる。
保健所から健康状態を確かめる連絡は行くらしいけど、それもなぁ。
たとえば、成田から国内に入って、新幹線で大阪に移動して、
地下鉄に乗って家に帰ったところで、発症したらどうなる?
濃厚接触者、とまではいかずとも、感染疑いのある人数は100人は下らない。
そのうち、2-3人も感染していれば、もう封じ込めは不可能。
東京駅の人ごみでくしゃみなんかしてたら、最悪だな。日本全国に飛び散るわ。w
そして、この事実はおそらく、検疫を実際に行っている人たちも
十分わかっているはずだ。
検疫をする側から見れば、どうやったって、「負け戦」にしかならない。
いずれ突破されるのは目に見えているから。
そんな中、激務をこなしてくれるんだから、感謝すべきだろうな。
麻生首相が、「アジアにまで感染拡大すると、現在北米だけの
検疫対象が広がってしまい、マンパワーが不足してしまう。
なんとかしないと・・・」という意味のことを言っていた。
誰か、麻生さんにレクチャーしてやってくれ。w
現状、そして近い将来、どういう流れになるかまったく見えてないって。
アジアで感染拡大して、日本国内だけ発生しないことって・・・
奇跡のような確率の話だと思うぞ。水際対策だけでそんなうまくいくもんか。
そして、この水際対策がいつ終わるか、ということも。
この検疫体制は、「国内で感染が拡大した」時点で終了だ。
これは、政府の「新型インフルエンザガイドライン」にも書いてあるんだけど。
麻生さん、読んでないのか?w
つまり、麻生さんは「アジアで感染拡大して、かつ日本は水際で止まってる」
という事態の人手不足を心配していることになるわけ。
私は、そんな事態はまず起きないから心配する必要はないと思ってる。
.
逆に言うと、国内で感染が拡大しない限り、この「水際対策」は終わらない。
いい加減、終わらせてあげないと検疫担当者が過労で倒れるんじゃないか?
「終わり」が見えない戦いは、モチベーションの維持が難しい。
そして、この場合の「終わり」は「勝利」ではありえない。
つまり、この厳重な検疫、水際対策は
「自分たちが見逃して国内感染が広まることによってしか、終わることがない」
心が折れそうになる戦いだな。。
その意味で、今回の「発見」は局地的ではあるが、「勝利」のニュースだ。
少しでも、モチベーションの向上につながればいいと思う。
あ、最後に蛇足。
感染者は全く何も悪くない。感染者を責めるような風潮はあってはならない。
一部マスコミで、「マスク着用の指示を無視した」と報道があったけど、
こないだ書いたとおり、マスクで感染が予防できるという考えがそもそもおかしい。
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-e7c3.html
世界から見れば、この日本人の「マスク信仰」は、
エジプトで行われた「豚の全頭処分」と同レベルなんじゃないか?
とも思ったりして。。
日本人は、深く考えてみるべきじゃないかな?
なんで、海外で現地の人がマスクをしていないのか?
なぜ、WHOやCDCの感染対策に「うがい」なんて書いていないのか?
さらに言うなら、なんで日本の空港「だけ」が、こんなに厳しい検疫なのか?
もっとも、全ての日本人が正解に行き着いてしまうと、
連休を返上して働いてくれたマスクのメーカーがあまりにも哀れだ・・・。
だから、私もここでこそっと書くだけにしておく。w
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