なぜ日本人しかマスクを使わないのか?
ゴールデンウィークで海外に行った日本人が、
「日本人しかマスクしてない」のでびっくりした、
というインタビューを何度か聞いた。
あ、もちろんメキシコは別格。あそこは、道行く人々にマスクを配ったらしい。
では、アメリカやイギリスなどでマスクをしていないのはなぜか?
もちろん、理由の一つには、「まだそれほど危険な状況ではない」というのがある。
社会全体に感染が広がっているわけではないし、
それほど病原性が高いわけでもない。つまり、冷静だってこと。
昨日も書いたけど、パニックにならないためには、
国が正しい情報を、国民に提供することが必要になってくる。
そこのところ、CDC(アメリカ疾病対策センター)の働きは素晴らしい。
ただ単に「冷静に」だけでなく、理由もちゃんと説明してくれているし。
.
実は、もうひとつ、日本では決して報道されないであろう事情がある。
CDCは、マスクの着用をそれほど推奨していないんだ。
以前にも書いたことがあると思うけど、、
マスクの最大の効果は「他人にウイルスをうつさないこと」であって、
「自分がウイルスにかからないこと」ではない。
つまり、マスクは感染者がつけるべきもの。
感染していない人がつけたからといって、完全に防ぎうるものではない。
そりゃあるにこしたことはないけど、なければないでなんとかなるよ、って感じ。
非感染者がマスクを付けることよりも、
感染者が咳エチケットを守ることの方がはるかに重要である。
ただし、これはもちろん一般人の話である。
患者と濃密に接する必要がある医療従事者は、もちろんマスクをすべき。
でも、一般人ならば高性能のマスクはさほど必要ない。
一応、厚生労働省のガイドラインにもそう書いているけど、、
大手のマスコミでしっかりと報道するところは・・・あるかな?
まぁ、マスクでもうがいに比べればマシなんだけどね・・・。
<5/11>追記
マスクに関するWHOの見解が、国立感染症研究所のサイトにアップされていた。
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/09who36.html
マスクを過信してはいけない、といったところか。
特に注意が必要なのは、「マスクさえしていれば大丈夫」と思うこと。
マスクを過信した結果として感染を広げてしまうことを、WHOは警告している。
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