マスクに関する考察
新型インフルによる「パニック」で、マスクが品薄になっている。
品薄、というか、ないといった方がいいか。
実は、一般用だけでなく、医療用のマスクも品薄だったりする。
マスクは、しないよりはした方がよいと思うが・・・。
まるで「マスクをしない人はおかしい」とでも言うような
今の風潮には、疑問を感じる。
どうも、「みんながしているからマスクしなくては」というような、
一種、ブームというか、流行というか・・・。そういったものもあるか、と。
ちゃんと、意味わかってマスクしてるのかな??
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外岡先生のサイト(http://nxc.jp/tarunai/)でも、
マスクに関して議論になっている。
・・・というか、外岡先生にクレームをつけるマスク業者、というか。
WHOも、CDCも、予防のためのマスク着用はそれほど推奨していない。
これは厳然たる事実である。外岡先生は、それを紹介しているだけだ。
文句があるなら、WHOとCDCに言うべきだろう。w
うちでも、マスクに関しては何度か書いている。
なぜ日本人しかマスクを使わないのか(2009/05/07)
私の認識も示しておこう。
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マスクは、感染予防に一定の効果がある。
当たり前だ。感染予防に効果がないのであれば、そもそも医療従事者が
マスクをしているのは何のため?ということになる。
ただし、正しく取り扱わないと、予防効果は薄い。
これも、WHOの勧告通りだ。
少なくとも、マスクの表面を手で触るなんてご法度だ。
予防効果は薄くても、咳エチケットの一環としての効果は高い。
つまり、感染者が他人にうつさない、というメリットがある。
一部メディアは、しっかりとこういう情報も流しつつある。
最後に、個人の感染予防の面からは、マスクよりも手洗いの方がよっぽど重要。
人ごみを避ける、不要不急の外出を控えるのも大事。
「マスクをしているから大丈夫」と過信するのはよくない。
最近のマスクは高性能になってはいるが、完全に予防できる訳はない。
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マスクは、「他人に移さない」ためには非常に有効な手段である。
でも、感染防御という面では、こまめな手洗いの方がよっぽど有効である。
もし、マスクがなければどうするか?咳エチケットをしっかりすればよい。
すなわち、咳をするときは、口を覆う。ティッシュペーパーでかまわない。
ティッシュもなければ?袖口でいいだろう。
半袖だったら?手で覆うしかない。もしくは、顔を人から背ける。
という訳で、マスクは有用だけれども、必須ではない。
実は、この認識でマスク否定派も肯定派も一致しているように思う。
肯定派は、「咳エチケットが守られないからマスクは必要」といい、
否定派は、「感染防御には、マスクは不必要」と言ってるわけで。どちらも正しい。
感染者がごく少数の現状では、感染防御としてのマスクはそれほど必要ない。
逆に、もっとまん延状態になったとすれば、咳エチケットとしてマスクは必要だろう。
実際、メキシコでマスクが配られたのはまん延状態になったからだ。
それほどまん延していないこの時期にマスクを使い果たして、
肝心のまん延期にマスクが足りなくなったら最悪だなぁ・・・とも思うけど。
もっとも、マスクには科学的な意味だけでは語れない、社会性がある。
こうも周り中がマスクで対応すると、自分のところだけマスクなしとはいかない。
マスクしてないことが、悪いことのように見られてしまうし。
そういう意味で、「ブーム」というか、「流行」というか。
特に客商売では、そういう流行に乗り遅れる訳には行かないんだろうな。
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