まず、最初に書いておく。私は、基本的にホメオパシーを勧める事はない。
この記事も、ホメオパシーを肯定するものではないことを断言しておく。
ホメオパシーについては、kikulogで何度も議論されているし、
それ以前にWikipediaで調べても、どんなものかはわかるだろう。
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ホメオパシーに関する私の認識を書いておこう。
基本的に、科学的根拠のない代替療法である。
その効果はプラセボ効果でしかない。
が、与える「レメディ」は本当に人畜無害であるために、
代替療法としては、極めて「副作用」の少ない療法である。
直接的にホメオパシーが、人に害を与えることはないが、
現代医学を否定してホメオパシーに走ると、結果として害を与えることになる。
具体的に言うと、感染症治療は、ホメオパシーは不得手だ。
感染症に対してホメオパシーにこだわりすぎると、
本人の治りが悪いばかりでなく、他人を感染させる危険も高まる。
この辺が、新型インフルエンザにからめて、kikulogで批判された理由だろう。
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さて、話は変わる。
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最近、よく知っている患者さんが相談に来た。
その患者さんのお婆ちゃんが、「お腹が熱くなる」と言って困ってる、とのこと。
ところが、病院に行ってみても、「どこも悪くない」と言われる。
少なくとも、消化器系や、循環器系で悪いところはない、と。
でも、本人はすごく気にしているし、苦しそうだ。どうしたらいいだろう?と。
何かいい薬はないか?
本人さんは、循環器や消化器で病院にかかっていて、
薬を10種類以上服用している。これ以上増やすと、相互作用等が心配。
っつーか、強い薬はまず売れない。
で、今のところ、「救心」か、「ノーシン」をのむとよくなるらしい。
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薬剤師としての私の見解。
まず、救心もノーシンも服用して欲しくない。これだけ併用薬があるんだから、
何か不具合が出る可能性もある。
次に、救心でもノーシンでもいいのなら、何だって効くとも言える。w
事実、相談に来られた方も「何でもいいと思う」と言ってた。
とはいえ、一応、薬理作用などを考えた末・・・
ビオフェルミンを勧めた。まず、相互作用など考えなくてよいし、副作用もほぼないし。
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ただ、あとになって考えてみると、このケースでは、「プラセボ」が必要だと思った。
薬理作用なんか、ない方がよい。つーか、あったら邪魔だ。
少々、反則技かも知れないが、乳糖の粉末を少量ずつ、
分包して渡すのもありだったかも。
もちろん、何の作用もないことは、家族の方に了解してもらった上で。
さらに、名前も書いてあげて、「○○さんだけの特別な薬です」として。
そのほうが、はるかに安上がりだし、患者さんのためだろう。
どっかで、「乳糖の錠剤」が売ってないかなぁ?とネット上を探した。
見事にないわ。当たり前だ。そんなの、詐欺の元だから。w
ただ、実際に売る際に、「これは乳糖(プラセボ)です。」と言って、
「他の人に売らないこと」「薬理作用はないことを確認したこと」などの
確認書を取って売れば、なんとかなるんじゃないかな??
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・・・と、ここまで考えて思った。
このケースって、ホメオパシーがもっとも得意とする分野なんじゃないか、と。
そうだ、乳糖の錠剤は売ってないけど、ホメオパシーのレメディなら売ってるぞ。w
あれも、「人畜無害」という点では、乳糖と同じ。
しかし、残念ながらレメディでは値段が高すぎるのでありました。
くっそー、ただの砂糖粒のくせに、なんでそんなに高いんだ。。
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もし可能なら、「乳糖」の錠剤、売ってみたいなぁ。
薬効があるように言うと問題だけど、「乳糖です!」と言って売れば問題ないよなぁ。
問題は、買った人が悪用して転売する可能性があることだが。w
当然のことながら、ラベルには何も書けない。
(服用者と購入者は別でなければならない)
それも問題か?いや、乳糖の錠剤と、「空き瓶」をセットで、、とか。ww
うーん、ホメオパシーが真っ当に、「良心的な価格で」レメディを売ってくれれば
問題は全て解決するんだけどなぁ。
ホメオパシーだから「悪い」ということはない。
「プラセボだ」と分かっていても、人によっては利用価値はある。
少なくとも、今回のケースで必要なのはただの「プラセボ」であるからして。
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