祖母力について
こないだの、
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-7812.html
中西先生の雑感を受けて思うことを書いてみる。
私(32歳)の親の世代は、ちょうど女性の社会進出の時代だと思う。
実際、私の両親も共働きだったし、2歳から保育園に入っていた。
小学校低学年の頃は、学童保育に入れられていた。
と言っても、ウチは祖父母同居だったので、帰ってもよかったんだけど。
祖母に面倒をみてもらっていた。
女性の社会進出をささえたのは、家電の発達などにより、
家事が楽になったことが大きいだろう。
ただ、そこには「親の支え」があったと思う。
子供から見るなら、「祖母の支え」だな。
私は、小さい頃から病院の世話になることが多かった子供だ。
学校を休むことは多かったけれども、そういった場合、祖母が面倒を見てくれた。
だから、母は働くことができた、とも言える。
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今の時代は核家族化が進んでいる。
若い夫婦にとって、親が同居する方が少ないだろう。
そういった場合、子供の面倒を誰が見るのか、という問題が出てくる。
確か、専業主婦の割合が最も高いのは、東京都。
逆に、共働きが多いのは・・・どこだったかな。北陸の方だったと思う。忘れた。
傾向を言うと、「核家族化が進んでいるところほど、専業主婦が多い」
「大家族が残っているところは、共働きが多い」
これは、明らかに「祖母力」の差だよなぁ。
実際、うちの職場でも主婦は大変だった。
保育所に預かってもらってはいるけれども、何かあれば飛んで帰るし。
子供が熱を出したとなれば、やっぱり面倒を見るしかない。
少々の熱なら、何も言わずに黙って保育所に預ける親も多いと思う。
保育所で感染症にかかることが多いのは、そのせいだろう。(苦笑)
でも、母親から見てみれば、「じゃぁどうしろっての」という話。
ウチの職場は、(というか、特に私は)主婦には寛容だ。
子供が熱を出したらしょうがない。元々、それを見越して採用してるし。
その分、普段頑張ってくれれば問題ないよ。
しかしながら、そうでない職場も多いだろう。このご時勢。
子供が熱を出して休むのに、勤め先に電話をかけるのは嫌なもんだ。
ひどいところなら、露骨に嫌な顔されるだろうし。
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「祖母力」の低下は、核家族化が原因の一つ。でも、もう一つ考えられる。
女性の社会進出は、私の親の世代あたりから始まっている。
ということは、今の若い夫婦の親(特に母親)は、現役で働いていることが多い。
昔の「母親が働いている間は、祖母が子供の面倒を見る」という図式が崩れている。
「祖母も働いている」ことが多くなっている。社会進出後の世代なんだから。
これも、「祖母力」の低下に拍車をかけている。
これは、中西先生の雑感でも出ていた。
「私が働いている間は、娘の面倒は母親が見ていた。
娘の出産にあたり、私も働いているので孫の面倒を見ることができない」ということだ。
自分の親にしてもらったことを、娘に与えることができない、という嘆きだ。
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つまり、私の親の世代の「女性の社会進出」は、そのさらに親の世代が
子育てのフォローに入ることによって、成り立っていたんだ。
ところが、私の世代では、親の世代のフォローが明らかに以前よりも落ちている。
でも、女性の社会進出の流れは止まっていない。
っつーか、この不景気でなかなか専業主婦ってできんぞ。
私の意見としては、「祖母力」が落ちているんだから、それを踏まえたうえで、
社会のほうから子育てに対するフォローが必要だ、ということ。
具体的には、父親の育児参加であったり、働く女性を支える仕組みづくり。
それを「認めて」欲しい。
私の親の世代(特に、男)は、そこが見えていないんじゃないか?
私も、娘の誕生の際に有給をとった時に、上司からいやみを言われている。
私の世代から言わせてもらうと、「あなたたちの時代とは違うんだ。」
祖父母世代のフォローが少ないんだから、夫が支えるしかない。
ちょうど、今の社会の上層部の人間が、「わかってない」世代なんだよなぁ。
いや、私の親の世代の時も、それは大変だったんだろうと思うけど。
でも、現代はそれとはまた違った大変さがあるんだってことだ。
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