ワクチン輸入?
少し前の話題になるが、、
舛添厚生労働相が、新型インフルエンザワクチンの輸入を検討していることを
明らかにした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090710-00000137-mai-soci
以下、一部引用
秋以降の新型インフルエンザ流行に備えたワクチンについて、1500万~
2000万人分を輸入でまかなう考えを明らかにした。厚労省は今月、新型用
のワクチンの国内生産量を、当初想定の最大2500万人分から1400万~
1700万人分に下方修正している。
引用終わり
他社の報道なども読み比べてみると・・・。
鶏の卵での、ウイルスの増殖スピードが予想よりも遅いらしい。
その結果、ワクチンの生産量が、当初予定から少なくなってしまう、と。
元々の生産量に関しては、実は報道元によって諸説あった。(苦笑)
年内で2000万人分とか、来年春までに3000万人とか、色々。
この「1700万人」は、年内の話だと思う。
しかし、どうやっても足りないのは確か。
っつーか、最初の数字でも足りないんだけどな。
ワクチンについては、何度かここでも記事にしてきた。
ワクチンの話(2009/5/25)
史上最大の賭け(2009/5/26)
ワクチンは2000万人分(2009/6/6)
で、最終的には「年内で1400~1700万人」、と。
これも、どうなるかはわからないが。
.
そういう流れで、ワクチン輸入という話が出てきている。
2000万だろうが、3000万だろうが、足らんもんは足らん。
足りないなら、海外から輸入すればよい。至極単純。
・・・本気なんだろうな。(汗)
私のようなものが、ぱっと考えただけで、問題点が出てくる。
まぁ、全部クリアする気なんだろうが。
まず、輸入ワクチンと、国産ワクチンの区別をどうするのか?
国産ワクチンは、かなり厳重な検定の後に出荷されるけれども、
それを輸入品に適用する・・・のか?
適用した結果「不合格」になったら、どうするんだろう?
副反応が全くおきない、なんてことはあり得ない。
たとえ、0.001%でも、1000万人も接種すれば10人くらいに何か起きても不思議じゃない。
この、副反応の割合が、国産と輸入品で違ったらどうするの??
ワクチンは、基本的にはどこの国も足りないはずだ。
よその国に輸出できる余力のある国だとすると、
従来の鶏の卵を使う方法ではなく、最新の細胞培養法を使ってるんじゃないかと思う。
そうすると、作り方も安全性も、国産と輸入品で全く違ってこないだろうか?
以前にも書いたけど、ワクチンは奪い合いになると予想されている。
そんな中、国産でも作る能力のある日本が、輸入に頼るしかない国の分のワクチンを
大金で買い付けるってのは、国際的にどうよ?
同じような懸念を、外岡先生も書いている。
徒然日記 7月11日
国益のためなら仕方ないとはいえ。WHOから敵視されそうだな。
だいたい、日本は医療環境のよい先進国だ。仮に新型インフルがまん延したとしても、
現状の病原性ならば、それほどの死者が出るとは思えない。
むしろ、危険なのは致死率の高くなる途上国なんだから。
結果として、ワクチン輸入もやむを得ないと思うが・・・。
前もって準備しておくべきだったんだろうな。
パンデミックが起こった際に、ワクチンを迅速に大量に供給できる体制を。
アジアの他の国の分まで、作ってやればよいわけだし。
輸出してもよいし、気前よく「援助」でもいいわけだし。
先進国の製薬企業の中には、WHOにワクチンを無償提供するところもあるくらいだ。
.
まだまだ「検討中」だから、実際にどうなるかはわかんないけど。
今回はしょうがないけど、今後のことを考えるのならば、
国内のワクチン供給体制を見直すべき、だろうな。次以降に向けて。
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