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3分の2を巡る争い

 昨日、投開票された衆議院議員選挙。
結果は、民主党の圧勝。自民党の惨敗に終わった。
今日を含め、何日かにわけて、選挙の感想をアップする。

 素人の書く記事だから、さほど意味はないんだけど・・・
まぁ、そのときに思ったこと、という記録だな。

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 小選挙区制の恐ろしさが、国民にもはっきり自覚できた選挙だと思う。
与党候補にしてみれば、逆風がすごくてどうしようもなかった、
ということなんだろうけれども。
 国民は、民主党を信用した、というよりも、与党にNoを示しただけだ。
つまり、「風」は強かったかも知れないが、最大ではない。
言い方をかえれば、「この程度の風でも、これくらいの議席差になる」ってこと。

 前回の郵政選挙では、自民、公明であわせて3分の2.
そんなに勝てるのか・・・と思ったが、今回も「3分の2」を巡る戦いになった。
与党、野党とも、勝敗ラインは一応「過半数」においていたが、
事前の予測からは、そんなもんかけ離れていた。
 事実、開票速報が始まってあっという間に民主党が単独で過半数を獲得。
もう、それは票が開き始める前からわかっていたことだ。

 実質は、民主党が「3分の2」に届くかどうか、がポイントだった。
当初の予測では、放送局によっては3分の2、つまり320議席に届くと予想した
出口調査もあったが、最終的には民主、国民、社民をあわせても320に届かず。
(この辺の出口調査の信憑性に関しては、他の日にまた書くつもり)

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 中学校の公民の授業でならった「3分の2」の意味。
すなわち、衆議院の優越、3分の2の再可決と、憲法改正の発議。
私が中学生の頃は、中選挙区制だったこともあり、
3分の2なんて、夢のような数字だった。

 ところが、現行制度では前回の郵政選挙で与党が3分の2を突破。
安倍さんが総理の時には、実際に「憲法改正」が現実味を帯びていたし、
ねじれ国会の切り札として「3分の2」は大いに活用された。

 今回も、ぎりぎり届かなかったとはいえ、あわや3分の2、という戦い。
小選挙区制では、比較的簡単に3分の2が取れる、ということだ。
そうなると、過去の制度で考えられていたであろう憲法改正とか、
衆議院と参議院の関係も、以前と比べてかなり変化していることになるな。

 あっさり、3分の2が取れてしまう制度。
制度、というか日本の民主主義がその程度のレベルだということでもある。
つまり、ちょっとした「風」で無党派層がごっそり動く。
その「風」を演出するマスコミにも、問題がない訳じゃないと思うぞ。

 個人的な意見だが、この状況は少し怖いと感じる。
何よりも、政治家本人が恐怖を感じるんじゃないか?
どれだけ頑張っていようが、「風」によっては惨敗するし、
また、その逆もありえる。圧勝か惨敗の2択ってのは、怖いぞ。

 むしろ、これだけ「政党」を前面に押し出した選挙をするのであれば、
小選挙区よりも比例代表の方が望ましいんじゃないかとも思うが。
小選挙区制なら、政党もそうだけど、候補者個人の資質も見るべきだろう、と。
つまり、小選挙区という制度で、「政党」だけで投票すればこうなる、
ということでもある。

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 「小選挙区制」は、政権交代を可能にする選挙制度として、
小沢さんが中心になって導入した、と記憶している。
4回目の総選挙にして、初めて牙をむいたわけだな。
 今になって思うと、この選挙制度であれば、いつかは必ず政権交代がおこる。
それは、わかりきっていることだったんだよなぁ。
国民も、与党議員も、忘れていただけだったんだろう。

 当然、民主党政権も長く続くとは思えない。
4年後、あるいはそれより後、もしくはもっと早くなるかも知れないが、
必ず政権交代はおこる。民主党の議員も、覚悟しておいた方がいいぞ。

 目の前でおきた「大物議員の落選」「小泉チルドレンの惨敗」は、
次の選挙では自分にふりかかってくる可能性が大いにあるってことだからな。

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