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甲子園の「魔物」に勝っての優勝

 夏の甲子園。
決勝戦は予想通り、中京大中京が勝った。

 今大会でのベストゲームは、やはり準々決勝の花巻東-明豊だと思う。
花巻東の菊池の素晴らしいピッチングから、アクシデントにより降板。
4-0から追いつき、8回裏で逆転して勝負は決まったかに見えた。

 しかし、そこから花巻東が脅威の粘りで同点に追いつく。
そこで出てきたのが、明豊のエース、今宮。
渾身の全力投球は球速154kmって、菊池と同じや・・・。
こんなん打てる訳ない、というレベル。

 でも、そんな今宮から花巻東は1点を取った。
きっかけは、「送りバント」だ。正確には、その後の選手の衝突。
かなりやばくて、担架で運ばれたんだけど、
勝ち越しの一打はその直後に出た。もう、執念だな。

.

 結果として、明豊は敗れ去ったが、勝った花巻東もエースの負傷という
代償を負う事になった。つぶしあった訳だ。
花巻東は、準決勝で事実上エース菊池なしで戦い、中京大中京に惨敗する。

 対する日本文理も、確かに強かった。
投手力もあり、打線の力も強いが、一番強いのは「くじ運」だ。w

 2回戦からの登場で、2回戦の寒川、3回戦の日本航空石川は
どちらも「甲子園初出場」
準々決勝の立正大淞南も、甲子園初出場だよなぁ。さらに新型インフル騒ぎも。
準決勝の県岐阜商は、強豪のPL、帝京を片付けてくれた相手
もちろん、弱くはないけど、強豪というほどではない。
 つまり、強豪と当たることなく決勝戦まで進んできた、と。

 こりゃ、中京大中京の圧勝じゃないか、というが私の戦前の予想。
今日は昼まで仕事。食事してから帰ってきたところ、
ゲームは9回表2死ランナーなし。10-4で中京大中京リード、だった。
あ、終わるとこだ・・・と思いきや・・・。ここからが試合のハイライトだった。

9回表、ツーアウトからの日本文理の攻撃を記しておこう。
以下、http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/hs/09summer/live/08/241_etc.htm
から一部引用

1:切手 フルカウントからの7球目、低めのスライダーを見極め四球
2:高橋隼 2死一塁。4球目、切手が二盗を決めて2死二塁となる。
      フルカウントからの9球目、左中間へタイムリー二塁打!

3:武石 2死二塁。2ストライク2ボールからの7球目、
     鋭くはじき返した当たりはライトへタイムリー3塁打!
     日本文理がさらに1点をかえす。
4:吉田 1ストライク1ボールからの3球目、死球で出塁。

ここで中京大中京はピッチャー交代、森本が再びマウンドへ。

5:高橋義 2死一、三塁。フルカウントからの8球目、ボールを見極め四球
6:伊藤 2死満塁。一発出れば同点の場面に甲子園は手拍子が起きる。
     1ボールからの2球目、レフト前へ2点タイムリー! 2点差に迫る!
7:石塚 2死一、二塁。代打・石塚がレフト前ヒット! タイムリーとなり1点差! 
8:若林 2死一、三塁。1ボールからの2球目、強烈な打球はサード正面のライナー。
     大激戦に終止符が打たれた。

中京大中京が43年ぶり、史上最多7度目の優勝!

 引用終わり

 いやーー、あれよあれよと言うまに1点差だもんなぁ。
しかも、最後の若林の打球はサードが取ったというよりも、
打球がサードのグラブに飛び込んだ。
 ちょっとでも場所がずれていれば、抜けて同点だったと思う。
こりゃ、中京大中京は、勝った気がしないだろう。

.

 でも、中京大中京は、偉業をなしとげた。
甲子園に棲むといわれている「魔物」に勝つことができたんだ。

 この甲子園の「魔物」はとんでもない力を持っている。
最近の決勝戦で言うと、2年前の佐賀北の優勝の時に、「魔物」が出ている。
まさかの「逆転満塁ホームラン」を演出したのは、「魔物」の力だ。

 その前年には、「智弁和歌山vs帝京」の伝説の試合。
8回終わって8-4、智弁和歌山リードの試合が終わってみれば13-12。
確か、9回表に帝京が8点を入れて逆転。魔物はこっちの味方かと思いきや、
9回裏には智弁和歌山が5点入れて大逆転サヨナラ、と。

 普通では、まずありえないことがおこる。
というか、観客が「こうなればいいな」と期待したことがおこる
それが、甲子園の魔物の力だ。

.

 1点差にまで追い詰められたとき、中京大中京は完全に「魔物」に翻弄されていた。
でも、そこからかろうじて勝つことができた。それは誇っていいと思う。

 ちゃんと伏線がある。

 春のセンバツ。中京大中京は、準々決勝で、報徳学園に負けている。
これも、「9回2死」からの逆転負けだった
いわば、中京大中京は、魔物に遭うのは初めてではなかった訳だ。

 さらに、今大会の2回戦。vs関西学院。
関西学院は、中京大中京にとっての因縁の相手である報徳学園に勝ち、
甲子園に出てきているチームだ。

 この時も、1点リードから9回で同点にされる。「魔物」再び?
しかし、その後の2死満塁のピンチをしのぎきって、
9回裏でサヨナラホームランで決着をつけている。

 中京大中京は、甲子園の「魔物」と三度戦ったことになる。
しかし、最後の魔物が一番強かっただろう。
全国制覇のかかった決勝戦。6点リードの最終回。2アウトランナーなし。
よもやここから、魔物が最後の戦いを挑もうとは。w

 でも、中京大中京は以前の教訓をしっかり活かせたんだろう。
春の敗戦があればこそ、夏の優勝があるんだ、と思う。

 もちろん、猛攻を見せた日本文理も素晴らしい。
優勝した中京大中京よりも、観客を沸かせたし、選手達も誇らしかっただろう。

 中京大中京の堂林は、ヒーローインタビューで謝っていた。
謝ることなんてない。甲子園に棲む「魔物」に勝ったんだから

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 うん、今年の甲子園も面白かったな。
子供達をつれて、現地で観戦できるのは・・・かなり先の話だろうけど。

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翌日(21日)やっぱり「甲子園」に来ちゃいました。準々決勝に相応しい好カード「花巻東vs明豊」先発は花巻東「菊地」明豊「今宮」4回「花巻東」この回5安打で3点を加点「花4-0明」しかし、5回犠牲フライで1点奪われ2死になった所で「菊地雄星」が降板する〈前の回、バント...... [続きを読む]

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