ワクチンの情報が少ない
新型インフルエンザのワクチン接種について。
急ピッチで準備が進んでいるのは確実なんだろうけれども、
肝心の情報がない・・・。
情報が出揃い次第、記事を書こうと思っていたんだけど、
おそらく、出揃うことはないままにスタートしそうだ。
優先接種者について、いろいろと言われているけれども、
いったい、自分が優先接種者に入るかどうか、
はっきりわかっている人なんかいないんじゃないか、と。
一応、10/19から接種が始まることになってる。
第一の優先順位は「新型インフルの治療にあたる医療従事者」
実は、この範囲すらよくわかっていないのが実情だ。
私も医療従事者の端くれになるんだけれども、
予想通りというか、調剤薬局の薬剤師は対象から外れそうだ。
(素案ではそうなってるらしいが、これも確認できない。)
医師なら全部OKかと言うと、そういうわけでもなさそう。
少なくとも、精神科とか眼科は無理じゃないか?
内科や小児科は問題ないだろうけど。整形外科はどうなる?
厳密に適用すれば、×じゃないかな。
日常的にインフルエンザの患者を診ることがない科はダメ、
ってすると、今度は産婦人科はどうするよ?ってなる。
妊婦は接種できるのに、産婦人科医が接種できなかったらお笑いだ。
.
また、医療従事者も、医師だけではない。
看護師は問題ないだろうけれども、他のコメディカルはどうなる?
例えば、受付とか、事務員とか。病院ならともかく、
診療所の受付兼事務なんかは、いないと業務が成り立たない。
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11月から接種されるのは、妊婦。これはほぼ問題ないだろう。
基礎疾患を持つ人の中でも、最優先の人が11月からになる。
そう、基礎疾患もちでも、2段階に分かれる。
例えば、糖尿病なら合併症あり、インシュリン注射療法中なら
「最優先」。経口薬で治療中ならその次の「優先」となってる。
症状の重さによって、優先順位が異なる。
抗がん剤治療を受けている人でも、免疫抑制系の治療をしている人は、
「最優先」そうでなくて、ホルモン剤だけなら「優先」
・・・ややこしい・・・。
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続いて、幼児、小学校低学年、1歳未満の子供を持つ親・・・
と続く。今のところの目安では、この辺で年を越す予定だ。
季節性インフルエンザの予防接種も考えなくちゃいけない。
どうも、こっちの方が早そうだなぁ。
一応、厚生労働省のQ&Aには・・・
「季節性と新型ワクチン、国産なら同時接種可能」とあるから、
もうちょっと様子を見たかったが。
うちの娘が新型ワクチンの予防接種を打てる頃には、おそらく
季節性のワクチンは危うくなっているだろうから、無理だな。
別々に接種するしかないか。
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ありえないほどの急ピッチで、物事を一気に進めている。
言っちゃ悪いけど、政権交代の影響をモロに食らった。
8月末から9月中旬にかけて。実質的に前政権が何も決められなかった。
辞めるとわかってる大臣が決めても反故にされるかもしれないし、
かといって次の大臣も決まっていないのでは、進みようがない。
あの3週間の空白が厳しすぎた。
たぶん、現場は大混乱で回らないんじゃないか、と予想する人もいる。
うん、私もそう思う。大混乱しながら、なんとか進めるしかないんだろう。
どこで接種を受けられるのかも、まだ分かっていない・・・。
もっとも、この混乱状況なら順番抜かしをする不届きモノがいても
発覚することはなさそうなんだけどな。w
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一応、現状で厚生労働省から引っ張れる情報はこれくらいだ。
あとは、接種費用がわかっているくらい。2回で6150円、と。
低所得者には無料で受けさせるような措置を取るらしいけれども・・・
それも、今から制度設計するのは大変だろうな、と。
あとは、まだ「1回接種」になる可能性がなくなったわけではない。
諸外国では「1回接種」で十分免疫がつく、というデータがでていることもあり、
1回接種に切り替えているところもある。
そうなると、逆にワクチンが余る可能性も出てきそうだな。
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とにかく、情報が少なすぎる。
マスコミからの情報発信も少ないけれども、大元の厚生労働省からの情報が少ない。
直接、患者さんに説明しなきゃいけない医師が可哀想だ。
情報収集をサボってるわけじゃないのに、何もわからんのだから。w
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ワクチン問題に詳しい(?)「新小児科医のつぶやき」で、
この問題に関する混乱振りが、面白おかしく紹介されている。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20091013
なんかもう、笑うしかないよね、見たいな空気だ。w
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