« 男子バレー銅メダル | トップページ | トランス脂肪酸の表示義務 »

ウイルス対策とマスク

 マスク論争は、新型インフル騒ぎの初期に問題になった。
今頃になって(苦笑)、国民生活センターが商品テストの結果を出した。

http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20091118_1.html

 結果としては・・・散々にこき下ろされているといってよいだろう。

以下、一部引用する。

 ウイルス対策をうたっているにもかかわらず、フィルターの捕集効率が
低いものがあった。さらに、N95マスクの基準を満たしていると受け取れる
表記があっても、捕集効率が80%以下のものが3銘柄あり、
消費者が誤認するおそれがあった。

 引用終わり

 試験は、その辺で売ってる、またはネットで購入した15銘柄について、
厳しい試験(N95相当)を課して、結果を見る、という方法。

 詳細データは、さっきのリンク先のpdf参照のこと。

 実は、この15銘柄だけど・・・大手のメーカーが入っていない
これは、おそらく試験するまでもなくどこかしらの認定が入っている、
っていうことだと思う。
 なるほど、なんとなく事情が見えてきた。

 新型インフル騒ぎの第一弾、五月の時点で、マスクが品切れした。
大手メーカーのものだけでは、とても足りないのは明らか。
そこで、いろんな会社が、あちこちから輸入して販売したわけだ。

 そして、その中に「粗悪品」が紛れ込んでいる、というわけ。
試験された15銘柄の中でも、まっとうなものもあれば、
こりゃ、確信犯だろ、ってほどひどいのもある。w

.

 粗悪品を粗悪品として売る分には、まぁ問題ないんだけど、
粗悪品で「ウイルス99%カット」とか宣伝されると、
そりゃ、まずいわな。

 ちなみに、うちの店で扱ってるマスクでそこまでひどいのはなかった。
正しくは、「売り物では」なかった。
売り物じゃなく、従業員が使用する、会社から支給されているマスクは、
相当ひどいものだったが。w
 ま、自分らで使う分にはいいだろう。

.

 さて、国民生活センターの提言は、フィルター効率だけではない。

 どんなマスクであれ、正しい付け方をしないと意味がない。
鼻をしっかりカバーすること、顔に密着させること、などなど。
どれだけ気をつけても、隙間から入るのを0にはできないことも、
書かれている。

 結局、マスクだけでインフルエンザ予防ってのは無理があるってことだ。
もっとも、その辺は5月の頃にもかなり報道されたからなぁ。
「99.99%ウイルスカット」という宣伝を見て、
「99.99%インフルエンザ予防」と読む人は少ないんじゃないかと。

 念のため、復習。

マスク着用によるインフルエンザ予防は、限定的である。
効果がないわけではないが、99%とはいかない。(当たり前)

 ただし、咳エチケットの一環として、マスクは有用である。
つまり、「他人にうつさないため」にマスクを着用すべき。

.

 なので、私個人としては、今回の国民生活センターの報告は、
それほど大したことではない。
「99%ウイルスカット」が、90%だろうが80%だろうが、
マスク議論の大勢に影響はない。

もともと、「99%ウイルスカット」が、「99%感染しない」
という意味ではないんだから。

|

« 男子バレー銅メダル | トップページ | トランス脂肪酸の表示義務 »

新型インフルエンザ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウイルス対策とマスク:

« 男子バレー銅メダル | トップページ | トランス脂肪酸の表示義務 »