浅田真央、涙の銀メダル
バンクーバーオリンピック、大注目の女子フィギュア。
今日、フリーが行われたが・・・
結果は、ショートと同じ。
キムヨナが1位、浅田真央が2位、カナダのロシェットが3位となり、
そのまま、金、銀、銅となった。
メダリストの中で、銀メダルだけは満足度が少ないと言われている。
金は文句なしだし、銅メダルだって、メダルが取れた喜びの方が大きいが、
銀は、「金を逃した」というマイナス感情が働いてしまうため。
つーか、今回の女子フィギュア入賞者(8位以内)の中で、
おそらく浅田真央がただ一人、もっとも悔しい結果に終わったんだと思う。
最終スコアだけみるならば・・・実は入賞者8人のうち、7人が
パーソナルベスト(自己最高得点)をマークしている。
実は、浅田真央ですら自己最高。自己最高でなかったのは、
安藤美姫だけ。それでも、自己最高に近い点数を出している。
つまり、オリンピックという舞台でありながら、非常に高レベルな勝負に
なったということでもある。
.
私は、一人の観戦者としてみるならば、浅田が勝てなかったことに対して、
それほど悔しさはないが、アスリート本人としては、やっぱり悔しいんだろうな。
うーん・・・。
結果としてみるなら、浅田真央がミスしたから負けた訳ではなく、
キムヨナが素晴らしい演技をして、勝った、というのが正しい。
仮に、浅田がミスなく完璧な演技をしても、キムヨナには届かなかった。
滑走順の問題もあった。抽選だから仕方ないけど。
浅田の前に滑るキムヨナが完璧な演技を披露すれば、
浅田は、滑る前に金メダルがないことが決まってしまう・・・。
私は2日前にそう書いたが、しっかり現実のものとなってしまった。
キムヨナの出した、フリーの得点150点は世界最高記録。
それまでのベストスコアよりも20点近くも上回っている。
技術点もさることながら、構成点(芸術面)がすごすぎる。
9点台が3つ。9点って・・・ぱっと調べてみた感じでは、
男子を含めても前人未到の点数だ。それが3つ。
この点数は7点台で合格点。8点台がつくと素晴らしいといわれる。
9点台って・・・どれくらい?今まで誰も取ったことがない。
もはや、神の領域じゃないか、と。それくらいの点だ。
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浅田真央が、自らの演技前に聞いてしまった、キムヨナのスコア。
まぁ、コンポーネントの中身までは知らないだろうけれども、
それでも「フリーで150点、トータル228点」ってのは・・・
はっきり言って、「もはや金メダルは無理だ」という絶望的点数だ。
浅田真央のフリーのパーソナルベストは130点ちょい。
キムヨナもそんなもんだったはずだ。ベストを更新してくるにしても、
せめて140点前後の争いになる、と思っていたかも知れない。
それが、先に目の前で150点を出されてしまった。
浅田真央の心の中は、想像するのも可愛そうなくらいだ。
キムヨナの方が芸術面は上。ショートプログラムの時からわかってる。
トリプルアクセルを跳べる浅田は、技術面で上回れるが、どうがんばっても
150点には届かない・・・。
.
そんな状況の中、折れることなくトリプルアクセルを2本決めた。
ショートプログラムと合わせて、3本。これも、前人未到の記録だ。
途中、ミスも出てしまったが、それでもフリーで130点台。
トータルで200点を超えるんだから、もう普通なら圧勝してる点数だ。
(トリノ金の荒川で、190点台前半だったと記憶している。)
それでも、全然届かない・・・。
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キムヨナの出したフリーの150点。これは、もう10年は破れない記録だろう。
この世界記録は、採点方法が変わらない限り破られないと思う。
それくらいの偉大な点数だ。
それともう一つ。オリンピックの舞台で、3度のトリプルアクセルを決める。
これも、浅田真央でしかできなかった記録だ。
これもおそらく、破られることがない不滅の記録になると思う。
まぁ、採点方式が変わらない限り、トリプルアクセルの回数は3回が限度だろう。
でも、未来までみても浅田真央しかできないような気がするぞ、これは。
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つまり、この二人の戦いは、それほどまでに超超ハイレベルな争いだった。
浅田真央がミスしたから負けたとか、そんなレベルの話ではない。
女子フィギュアの歴史上、何十年に一度あるかないかの頂上決戦。
なんで、こんな二人が全くの同世代なんだか・・・。
お互いにも厳しいと思うが、周りもたまったもんじゃないぞ。w
・・・長くなったので、明日に続く。(汗)
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