レントフレミンD錠0.25mg
疑義照会実例から。
といっても、かなーーーり昔の話。
前回の「手書き処方箋は恐ろしい」から派生する話だ。w
<処方実例>
レントフレミンD錠 0.25mg 1錠
寝る前 14日分
以上
こちらは、手書き処方箋だが別に汚い字ではなかった。
むしろ、読みやすい字。だから、余計に困った。
問題点は何か?
.
レントフレミンDなんて薬、この世に存在しない。
.
薬価本に書いてないんだから、どうしようもないわなぁ。w
さて、どういうことか?ヒントは、薬歴にあった。
この患者さんは、ウチをかかりつけにしてくれている患者さん。
過去に、他の病院から「レンドルミンD錠0.25mg」が
処方されていた。
「レンドルミンD」と「レントフレミンD」
うん、名前にてるよね。
紙に書いてみると、もっとよくわかる。
「ド」の「”」の部分がルにくっついたら、「レントフレミン」になる。
.
でも、きれいな字で「レントフレミン」。そうとしか読めない字。
ここで、推理してみる。
まず、医師が「レントフレミン」と書くことはあり得ない。
(どんなやぶ医者でも、レンドルミンくらい知ってるだろう。)
字がきれいなことを考えると、これは、医師ではなくて事務さんが書いた?
そう考えると、きれいにピースがおさまった。ストーリーはこう。
医師が、カルテに(汚い字で)「レンドルミンD」と書いた。
それを、事務は「レントフレミンD」と読み取り、
きれいな字で処方箋に「レントフレミンD」と書いた。
滅多に処方箋を書かない(基本、院内処方)の医院だったので、
事務が「レンドルミン」を知らない可能性は十分にある。
まぁ、ストーリーは私の想像だけど、十中八九これでアタリだろうな。
疑義照会した結果、もちろんレンドルミンDということになった。
.
手書き処方箋では、あまりにも「読めない」ことが問題になりやすいが、
他の薬に「読めて」しまうことの方が、よっぽど恐ろしいと思う。
これ、万一「レントフレミン」なんて名前の薬があったら、
それを調剤した可能性だって、0じゃないぞ。
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