田辺三菱製薬が行政処分
ニュースより。
田辺三菱製薬に、25日間の一部営業停止処分が下った。
ちなみに、原因を作った子会社には、30日の営業停止処分。
新薬承認の際の試験データを、田辺三菱製薬の子会社「バイファ」が
改ざんしていたことが発覚したらしい。
田辺三菱製薬は、監督責任を問われた。
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行政としては、試験データの改ざんなんてあってはならないことだ。
なので、厳重処分ということになった。
中小のメーカーならいざしらず、田辺三菱クラスが業務停止(それも25日)なんて、
ちょっと記憶にない。それくらいの重い処分だ。
まぁ、「悪いのは子会社だけ」とやってしまうと、悪いことは全部子会社のせい、
なんて不届きな連中がでてくる可能性があるから、
これくらいの処分になるのは仕方ないのかもしれないが。
・・・大多数の田辺三菱の社員にとっては、不幸以外のなにもんでもないな。
特に、元田辺の人間は。w
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この業界、合併して社名が変わることが多いからわかりにくい。
新聞記事によると、問題の子会社は旧ミドリ十字と関係が深いっぽい。
直接問題になったのも、血液製剤のようだし。
ミドリ十字といえば、非加熱の血液製剤で血友病の患者さんが
AIDSに感染した、というとんでもない過去をもつ会社。
そこが、合併、合併をくりかえして、今は「田辺三菱」の一部になっている。
どうも、行政から目をつけられていたっぽいところはある。
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さて、少し前のニュースになるが、大洋薬品が似たような不祥事を
やらかして、行政処分を食らっている。先月くらいの話だ。
これは、不具合のあった医薬品を、見てみぬフリで流通させた、という
事件。まぁ、やっちゃいけない不正という意味では似たようなもんだ。
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最近、薬局ではジェネリック医薬品(後発品)を勧めている。
ジェネリックメーカーは、事実上薬局が選定することができる。
どこの後発メーカーもしのぎを削っているが、
前述の不祥事で「大洋薬品」は敬遠されている。
そりゃ、あえて不祥事を起こしたメーカーを選ぶと、患者さんや医師からも
不信感をもたれるかな、と思うと。
実は、田辺三菱も系列会社でジェネリック医薬品を販売している。
・・・ここも、今となっては避けたいよなぁ・・・。
あえて、不祥事をおこしたようなメーカーとつきあうメリットはないだろう。
こっちだって、安心、信頼できるものを患者さんに渡したいから。
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さて、このような悪質な試験データの改ざんなんだけれども・・・
これって、氷山の一角じゃないか、と思っている。表沙汰にならないだけで。
他のメーカー。特に後発品メーカーでも、似たような事例はあるんじゃないの?
短期間に二件も相次いだ。
これ以上不祥事が続くと、この業界自体が信用されなくなってしまうぞ。
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