後発品に変更しない理由
ウチの薬局は、基本的に患者さんの希望を聞き、
その希望にできるだけ沿う形で、後発品(ジェネリック)に変更している。
でも、あえて変更しないケースもある。
例えば、こないだの「疑義照会実例」の事例とか。
オイグルコンとキネダックは変更したけれども、
メルビンは変更しなかった。今後も、メルビンは後発品を採用する予定もない。
理由は簡単で、「ジェネリックに変更しても、値段が安くならないから。」
むしろ、余計な加算がついて高くなってしまうケースも考えられる。
メルビンの薬価は1錠9.6円。ジェネリックは一番安くても9.4円。
たった0.2円しかかわらん。
しかも、保険調剤の計算では、内服薬の場合、
「1日量の薬価を、五捨五超入して点(10円)単位にする」という計算方法なので、
この0.2円の差は、ほぼ0に等しい。
(他の薬との兼ね合いで安くなる可能性が、完全にないとは言えないが。)
後発品調剤加算や、後発品情報提供料などを考えると、
変更した方が高くなるケースの方が、圧倒的に多そうだ。
うちの薬局では、今のところそういうケースでは代替しないことにしている。
医療費削減のためのジェネリックなのに、医療費を高くしてどうするよ、と。w
.
ただ、このケースなら「医療費が高くなってもジェネリックに変える!」という
薬局も、かなりあるんじゃないかと思う。理由は、後発品調剤率に関わるからだ。
たとえ値段が高くなろうが、薬局としては、とにかく「後発品を調剤すること」
自体が大事なことである。この後発品調剤率は、
調剤基本料のボーナスに直結するので、少しでも高い方がよい。
後発品調剤率は、いろんなところで批判されているけれども。
私は、「変更しても値段の変わらないモノ」についても、
調剤率の計算からはずすべきだと考える。政策の意味合いを考えると。
もっとも、その制度もできないことはないだろうけれども・・・
たぶん、費用対効果がよくないから、やらないと思う。w
除外品目を増えすぎてしまい、計算がこの上なく面倒くさくなるので。
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