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決めろと言われても困る

 人は、自由にしてよいと言われると、困る。
まぁ、いろんなとこで出てくる話だと思うが。
ただ、いろいろ考え中なので、この文章はまとまらないと思うが。

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 後発品代替調剤の話だ。

 医師は、処方箋に代替不可の指示を出さないことで、
「患者さんと薬剤師が好きに決めてよい」という意思表示をしている。

 薬剤師は、業務としては「患者さんと相談して」または、
「患者さんの意志を尊重して」、後発品にするかどうかを決める。

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 薬剤師としては、医師のように勝手に決めることはできない。
あくまで、患者さんの意志を尊重する必要がある。

 でも、これは患者さんにとってはどうなんだろう??
説明した後、よくあるのが

「薬は全てお医者さんに任せてあるから」

 いや、だからそのお医者さんの意志が「自由に選んで」なんだって。
でも、患者さんとしてそこまでの自由を求めていない人も多い。
何の情報もなく選べ、と言われても困る、と。

 もちろん、こちらから情報提供はするが、
最終決断は、原則として患者さんに任せる。
でも、そうしても決められない人はかなり多い。

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 また、逆に薬剤師にまる投げする人も多い。
「あなたのいいと思うようにして」
これも、「自分の意志では決めない」という点で、同じだ。

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 さて、どうするか。
実は、薬剤師の側としても、「自分で決めたくない」という想いは
少なからずあると思う。簡単に言うと、
「何かあったときに、自分に全責任がかかるのはイヤ」なんだ。

 なので、患者さんに選択を委ねる訳で。
「いや、あくまで患者さんの意志を尊重する」なんて言い訳は立つけど、
実際のところ、薬剤師も「自分で決められない」だけじゃないのか?

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 今までは、医師が全責任をもって処方していた。
「後発品に変更可能」という選択肢を、医師から提供されて、
薬剤師も患者も、主体的に関わろうとしない、と。

 こういう場合、結局代替しないケースも多いと思う。
すなわち、誰も責任を取りたくないので、医師に乗っかる、と。

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 でも、それでいいのか?という想いもある。
患者さんが「自分で決められない」というのは、
代替したくない、ジェネリックに変更したくない、という意味ではない。

 それを、薬剤師が及び腰になってどうするよ。
自分の責任でもって、それこそ好きなようにすればいいんだ。

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 すなわち、この人ならジェネリックの方がいいだろう、とか。
この薬なら、先発を使ったほうがいい、とか。
薬剤師の判断でもって、患者さんを誘導してあげられるかどうか。
 もちろん、それには薬剤師としての責任もついてくる話だ。

 どういう理由で、後発品を勧めたか。先発品のままにしたのか。
患者さんに、明確に説明できる必要があるだろうな。
後発品調剤体制加算のため、、というのではなくて。(汗)

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 患者さんが「決められない」のは仕方ないが、
薬剤師は仕事なんだから、「決められない」なんて思っちゃいけないだろう。

 

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('10~13)仕事(薬局)」カテゴリの記事

コメント

医師は薬のプロではありませんので、薬については薬剤師に全責任があると思います。また、医師は度々オーダーミスをおかします。それをガードするのも薬局の役割だと思います。
やる気がない人は自らご退場頂きたいです。

投稿: | 2015-06-30 10:54

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