医師と薬剤師と後発品
政府は、ジェネリック医薬品(後発品)の普及を進めている。
医療費を削減するためだから仕方がない。
私も、毎日のように患者様(と国)の医療費削減のために
働いている。(そして、薬局の売り上げは下がる。)
薬局では、患者様に後発品の希望を聞く。
後発品に変更できるものがあれば、変更したいかどうか。
一概にどうとは言えないけれども、傾向としては、、
年配の方よりも、若い人の方が後発品を希望する傾向がある。
まぁ、負担割合の差(1割と3割)が大きいと思う。
あとは、年配の方はなかなか理解してもらえないこともある。
「薬局とは、先生の処方した通りの薬を出してくれるところ」という
固定概念があるため。薬局で変更する、なんてこと自体が
考えられない、、という人も多い。
こちらも、理解が難しい人には、強くは勧めないが。
もうひとつの傾向としては、
医療従事者は、先発品を希望する傾向が強い。w
つまり、自分たちは後発品なんか信用していない、と。ひどいもんだ。
(私は、それなりに信用しているぞ)
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薬局は、なんでジェネリックへの変更を勧めるのか?という声もあった。
それは、、みんなのため、、だ。
ジェネリックに変更することは、国、患者さん、そして薬局にとっても利点がある。
後発品を一定以上の割合で調剤した薬局は、調剤基本料にボーナスがつく。
売り上げは減るけれども、利益を出すためには、後発品を推進する方が、
薬局の経営上はよい、、という判断だろう。
しっかりわかってくれている人もいて、
「国からの締め付けがきついんか?」と聞いてくれる人もいた。
自己負担金がかからない人でも、「国の医療費削減のために」
後発品に変更する人は何人もいる。
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薬剤師は、このように後発品を進めている。では、医師は??
医師の場合、処方権までがっちり握っているんだから、もっとやりやすい。
患者さんの希望なんか関係なく、最初からジェネリックで書いてしまえば、
薬局は後発品を出すしかなくなる。
また、院内の注射や投薬もそうだ。
わざわざ、「後発品にしますか?」なんて聞くところはほとんどないんじゃないか?
つまり、医師は患者さんに聞くことなく、後発品を使える立場だ。
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たまにだが、薬局のインタビューでは、「後発品を希望しない。」
でも、医師からの処方箋が、後発品をバンバン使っているケース。
薬剤師からみると、「おいおい」と思う。
先発品を書いて、「代替可能」にしてくれれば、患者さんの希望通りにできるのに。
後発品が嫌いな患者さんにまで、容赦なく後発品を使うなんてしなくても。
ただ、うらやましくもある。
患者さんの希望なんか無視して、ずばずばと変更できれば、
業務がどれだけ楽になるか。ウチの薬局では、後発品のあるほとんどの薬で、
先発品と後発品を両方在庫している。
こっちの判断で変更していいのなら、在庫調整もはるかに楽なんだが。
今回の診療報酬改訂で、薬局での後発品への取り組みは間違いなく進んだ。
次は、医師が頑張る番だと思う。薬局では、これ以上は難しい。
そもそも、「後発品変更不可」で処方する医師がいる限り、
薬局ではどうにもならないんだから。
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そうだなぁ・・・。2年後の改定でこんなのはどうかな?
処方箋の「後発医薬品への変更不可」の欄は削除する。
医師が後発品に変更して欲しくない医薬品は、個々の薬品毎に
「変更不可」の文字と押印を義務付ける。
こうすれば、「全て変更不可」の処方箋は、事務作業量が増大するので、
ちょっとは医師も考えてくれるんじゃないかな?
実際、全ての後発品が信用できない!!なんて医師は少数派だと思うんだが。
自分のこだわりのある医薬品に関しては、もちろん先発品限定でかまわない。
でも、「どうでもよい」こだわりのない医薬品もあると思うんだけどなぁ。
現状、少しでも後発品に不安のある医師は、「全て変更不可」としてるよね。
そうじゃなくて、不安のあるところだけ「変更不可」として欲しい。
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