妊娠中の飲酒、少量なら問題ない。
健康情報。
元ネタは例によって食品安全情報blog。
以下、引用。
妊娠中に飲酒量が多いと胎児に重大な有害影響がある
というデータは増え続けているが、
たまに、あるいは軽い飲酒ではほとんど影響は無い
という論文が最近出されている。
さらにこれらの研究は母親の社会経済学的地位や教育レベルや
その他のライフスタイル要因が胎児や子どもの健康に大きな影響を
与える可能性を示唆している。
引用終わり。(強調は引用者による。)
近頃はビールのCMにも、「妊婦、授乳中の方は控えましょう」みたいな
メッセージがこそっと出ているというのに・・・。
その逆方向のデータが出てしまっている。
すなわち、「少量の飲酒なら、ほとんど影響はないよ」ってこと。
当たり前といえば当たり前なんだけどね。
大量に飲むから問題なのであって。
でもこれ、酒好きの言い訳にされそうでちょっと怖いところがある。
「いや、ちょっとくらいはいいっていう話だしぃ。」みたいな感じで、
大量に飲まれると困るぞ。(苦笑)
.
さて、後半の文章について少し解説を加えておこう。
「母親の社会経済的地位や教育レベルやその他のライフスタイル要因」が、
「胎児や子どもの健康に大きな影響を与える可能性」について。
ひょっとしたら、私の誤解があるかも知れないけれど、おそらくは、
「少量の飲酒をたしなむ母親」ってのは、どちらかというと、
「社会経済的地位や教育レベル」が比較的高い傾向にある。
で、その「母親の教育レベル」の方が、子どもにはよっぽど影響を与える
と思われるわけで。
たしか、元論文では「少量の飲酒経験群」の子どもの方が、
全く飲まなかった親の子どもよりも、より健康であるって結果だったと思う。
ただ、それはアルコールの影響だとは思えないよ、って話だろう。
.
まぁ、小難しい話は横においておいて。w
ようするに、「少しなら飲んでもかまわんよ」ってことで。
「少し」のレベルだけど、例えば週に1回くらい。それも、グラス一杯程度。
あんまり気にしすぎるのも、赤ちゃんに悪いかもしれない。
| 固定リンク
「('10~)健康情報」カテゴリの記事
- 「ブロリコ」と戦ってみた(2017.10.19)
- 減塩のカップ麺(2017.09.21)
- 食塩の多い食品は?(2017.07.06)
- 活性酸素に関して(2016.03.18)
- 加工肉のがんリスク(2015.11.12)
コメント
kittenさん、こんばんは。
突然こんな質問をしてもいいものか...この記事とは「妊婦」というキーワード以外関連がないし...
と小一時間悩みましたが、ぜひともkittenさんのご意見を聞かせていただきたく思い切って書かせてもらいます。
私は現在妊娠7ヶ月に入ったばかりの妊婦です。
昨日喘息の発作を数年振りに起こし、今朝近所の医院に行きました。
(引っ越してきてから今まで機会がなかったのでかかりつけ医はおらず初診でした)
アドエアをはじめ計7種類の薬剤を処方され「妊婦でもこんなに薬を処方されるもんなんだな〜」なんてのんきなことを思いながら家に帰りました。
帰ってじっくり見てみるとどうも気になるのが抗生物質...アベロックス錠400mgです。
調べてみると妊婦には禁忌の薬剤だったため薬局に電話をかけました。
すると
「あ〜大丈夫ですよ。今何ヶ月でしたっけ?6ヶ月過ぎてますよね?
抗生物質にはどれもそのような事が書いてあるんですけどね、たった4日間の服用なので問題ないですよ。長期間服用すれば問題があるかもしれないってことなので。先生もそう処方されてますし、抗生物質も飲まないとなかなか治らないんでね。」
という返答をいただきました。
これ...どう思われますか?
言いたい事はなんとなくわかります、が...
禁忌として添付文書に記載されている以上そんなこと言ってしまって大丈夫なんでしょうか?!
薬剤師の方がこの事例にどういった印象を持たれるのか気になります。
もしよろしかったらkittenさんのご意見お聞かせ下さい。
投稿: 通りすがりの妊婦 | 2010-10-26 20:12
難しい問題ですね。薬剤師によって、回答が分かれそうです。
私がまず、一番に考えるのが喘息発作が与える胎児への影響です。
喘息発作は、お母さん自体も苦しいですが、低酸素状態になると赤ちゃんも同じように苦しいんですね。
なので、喘息の場合は治療を優先します。
薬による副作用よりも、治療しない、あるいは不十分な治療を行うほうが、
赤ちゃんにとってリスクが高いと考えます。
(これが、ただの風邪なら話は違いますが。)
それでも、正直な話、わざわざ妊婦禁忌のアベロックスを使う??という気持ちはあります。
抗生物質でも、もう少し安全性の高い薬はあるからです。
おそらく、薬剤師は医師に疑義照会(禁忌だけど出していいかどうかの確認)をしているか、
あるいは前もって妊婦にもアベロックスを出すことがあることを、
医師とよく話し合っていると思います。
アベロックスよりも安全性の高い薬はありますが、
効き目はアベロックスよりも劣ります。
薬剤師の電話対応も難しいところですね。(苦笑)
基本的には、治療のために服用して欲しいんです。その方が赤ちゃんのためでもある、と。
そのために、副作用の不安を減らすためにあえて軽い感じで言っている印象をもちました。
実際のところ、症状の重さ(軽さ?)やどの程度検査されているかなどは
私にはわかりませんので、その治療が妥当かどうかは完全には判断できませんが・・・、
ありえる範囲の話だと思いました。
一口に「禁忌」といいますが、中身は色々です。
本当にダメなものもあれば、注意して使えば大丈夫、というものもあります。
一律な対応にはなりません。
あと思うのは、喘息発作であっても、妊婦さんならかかりつけの産婦人科にかかる方がベターです。
同じ専門外でも、内科医が妊婦を診るよりは、産科医が喘息を診るほうが、まだ安心できます。
投稿: kitten | 2010-10-26 23:08
早速のお返事どうもありがとうございます。
しかも記事の内容とはなんら関係ないのに丁寧に教えて下さって感激です。
なるほど、禁忌と言えどいろいろなんですね。
禁忌は絶対に処方してはいけないものだと思い込んでいました!
薬局では初診なのに何も聞かれず、薬剤の説明もろくにされず…だったので家に帰って落ち着いてからちょっぴり心配になってしまいましたがkittenさんのお陰で安心できました。
本当にどうもありがとうございました!
ちなみに、一応呼吸器系が専門のドクターを探して診察してもらいました。
医院も薬局も初めての所だったのでちょっと疑心暗鬼になりすぎだったかもしれません(^_^;)
投稿: 通りすがりの妊婦 | 2010-10-27 00:16