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チャンピックスの供給は?(続報)

 さて、チャンピックスの品薄(品切れ?)問題の続報。
早く書けよという、見えないプレッシャーと戦っていたが、
昨日になってようやく全体像が見えてきたので。

 ちなみに、第一報はこちら。
チャンピックスが手に入らない」(2010/10/8)

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 まずは、週明けになって動いたこと。
ファイザーがプレスリリースを出した。マスコミに公表したわけだ。
それを受けて、各社が記事にしている。
とりあえず、朝日新聞の記事を引用してみる。

 以下引用

飲むタイプの禁煙補助薬「チャンピックス」を販売するファイザー(本社・東京)
は12日、新しい禁煙希望者の同薬による治療を延期するよう医療機関に依頼した
と発表した。今月のたばこ値上げを機に医療機関の禁煙外来を受診する人が増え、
供給できない事態となった。当面は禁煙啓発の広告も自粛する。

 引用終わり

 ようやく、正式に表ざたになった訳だ。
どれくらい需要が増えたかも書いている。

 以下引用

 同社は8月まで毎月約7万人分を供給していたが、たばこの値上げ前の9月は
約2.5倍の17万人分になった。さらに、10月は6日時点ですでに約8万人分
を供給するなど、予測を超える売り上げになっているという。

 引用終わり

 9月が2.5倍。10月になってさらに伸びて・・・5~6倍になりそうだった。
その時点で「ストップ!」をかけた訳だ。
この判断が早いか遅いかは、今後明らかになるんだろう。

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 記事によると、「新患への供給は来年1月頃」を予定しているらしい。
まぁ、これは「遅くても来年1月」だと思う。
早ければ、12月中には再開するんじゃないかな?
(こういうのは、安全に遅めに言っておくもんだろう。)

 舘ひろしのCM中止。禁煙サイトも一時閉鎖したそうだ。
いっそのこと、舘ひろしに謝罪CMでもやらせろよってのは、さすがにひどいか。w

 以上が、公になった内容だ。
プレスリリースでは「治療を始められた方への継続を最優先」となっている。
微妙な言い回しだと思う。できれば、
「現在治療を始めている方への供給は問題ありません」と言ってほしかった。
まだ、言い切るまでの自信がないんだろうな。(苦笑)

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 さて、うちの薬局の現状は、というと。
今週の初めに、かなり大量に入荷された。
おそらく、今月分は乗り切れるんじゃないか、という程度の量である。
 まだまだ供給に制限はかかっているようだけれども、
それは不届きな薬局が買い占めるのを防ぐためだろう。

「なんとかなりそうだ」と言うのが正直な本音である。ホッとした
少なくとも、継続中の患者さんに対する分がなくなるってことは、
ないんじゃないかと。
他の卸にもそれとなく聞いてみたが、「自分の担当区域では問題ない」
という答えだった。

 確かに、一部の薬局では困っているかも知れないが
だいたいのところでは大丈夫なんじゃないかな?という印象を持っている。

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 もっとも、「大丈夫」なのは薬局だけの話だ。(苦笑)
実際に禁煙外来を行っている先生は、全然大丈夫じゃないな
チャンピックスの新規処方はできないから、ニコチンパッチを使うか、
それとも治療自体を延期するかを説明する必要があるわけで。

 まとめると、

1.新規患者さんに対しては、(公式には)来年1月まで処方禁止
2.すでに服用している患者さんには、おおむね行き渡るだけの量はある(と思う)

 そんな感じだ。

 では、新患さんはどうするか?
実は、医療用のニコチンパッチ(ニコチネルTTS)も品薄という情報がある。
全員がニコチンパッチに流れたら、たぶんこっちも品切れを起こすだろう。

 もっとも、どうせパッチを使うんなら、ドラッグストアで購入するのも一つの手だ。
こっちは、まず品切れなんてことはおこらないと思うし。

 もう一つの選択肢として、薬に頼らずに禁煙する、という手もあるな。

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 さて、ファイザーさんに対する批判について。
ここでも、第一報ではかなり叩いたし、あちこちでボコボコに言われているが。

「薬局にも責任はないのか?」という意見もみたので、答えてみる。

 需給予測については、これは薬局ではわかりようがなかった。
仮に、需要が読めたにしても、供給が読めない以上、在庫を確保するのは困難。

 というか、薬局が変に需給を読むから、問題が大きくなっているという点もある。
今となっては、各薬局が「必要最小限」の量だけを発注すべきだ。買占め厳禁。

 前にも書いたが、医薬品というのはそもそも、
供給が足りなくなるなんて問題外。
これ、禁煙補助薬だからまだ許されているところはあるけれども。
命にかかわるような薬だったら、こんなもんじゃすまないだろう。

 あとは、やっぱり禁煙啓発のCMが叩かれている原因だろう。
私が「あほ」と言ったのも、その点が大きい。

 だってね、自分で必死に需要を掘り起こしておいて、
供給足りません、だよ。これを「あほ」と言わずになんと言う
もっとも、大阪人の「あほ」は、少しばかりの愛情もあるので
その辺は汲み取っていただきたい。w

 あとは、あの時点ではわからないことが多すぎた。
おそらく、現場のMRもわかっていなかったんだろうと思う。
彼らには、正直なとこ、同情する。
 せっかく(他の)新薬の発売なんか控えてたのに。
それどころじゃなくなってしまった。w

 まぁ、「やっちまった」もんはもうしょうがないので、
あとは頑張って増産して、できるだけ早く供給体制を戻してもらいたい。
責任の追及は・・・社内でしっかりやってくれるだろう。

 一部では「ファイザーの薬はジェネリックに変えてやる」みたいな
過激な意見も見られたが、たぶん少し落ち着けばそういう意見も
少なくなっていくんじゃないかと思う。

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 最悪の事態はなんとか避けられたようだけれども、
あと3ヶ月ほど、禁煙外来をどうするかという問題点はある。
パッチで回すしかない、かなぁ。と思う。
 禁煙って、「思い立ったとき」が一番いいと思う。
そこで「ちょっと待ってください」ってのはなぁ・・・。

 もっとも、値上げ前に大量に買い込んだ人のタバコが切れるのが、
ちょうど年末になるんじゃないか?なんて説もあったりする。w

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 そういえば、「タバコ1箱は80~100ユーロ」って論文が出たようだ。
(日本円にして、8000円~10000円ってところか。)
これは、実際の金額だけでなく、その後の損失余命まで計算した数字。
 いまのところ、日本のタバコは高くても500円もしていないが、
実際の「損失」はその20倍だそうな。高いなしかし
まぁ、借金みたいなもんで後から取り立てられるんだろうけどね。

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