イナビルの吸入は難しい?
インフルエンザの流行が始まって一ヶ月。
あくまで現場の感覚だが、もうピークは過ぎていると思う。
というか、最初に勢いよく流行が始まった割には、
患者数はそれほど伸びていない。
当初の予想通りと言えばそうなんだけれども、
やっぱり、「去年派手に流行した地域は、今年はそうでもない」のかも。
少なくとも、去年ほどの大流行はなさそうだ。
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さて、今シーズンからインフルエンザに新しい治療薬がある。
以前も記事に書いているが、「イナビル吸入薬」という薬がある。
インフルエンザに新しい治療薬(2010/10/2)
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先生の趣味にもよるが、それなりに処方されていると思う。
(うちの薬局では、インフルの半数以上がイナビルだ。)
実際に使用してもらっての感想を。
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イナビルの一番の特徴は、一回吸入したらそれで終わり、という点。
治療は楽だけれども、失敗したら問題、という諸刃の剣だと書いた。
今のところ、完全に失敗した人はいない。
・・・というのは、うちの薬局では失敗しないように、
その場で吸入してもらうことが大半。
ちゃんと指導してあれば大丈夫だ。
特に、10歳以上であれば吸入器は2個になる。
さすがに、2個あれば、1回くらい失敗しても問題ないし。
また、メーカーから聞いた話だと、「半分も入れば効果は十分期待できる」
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ただ、患者さんからすると、吸入に成功しているのかどうかがわからん。
薬(粉)が入るのはわかるんだけれども、どれくらい入ればいいのかは
わからないし。
なので、横で見てあげて「うん、大丈夫です。吸入できてます」と
確認してあげると、安心できてよいかも知れない。
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注意点としては、「吸入器を吹いてはいけない」これは大原則。
あと、できれば、吸入後、2,3秒息を止めるのは実践して欲しい。
すぐに息を吐いてしまうと、目に見えるくらいに薬が外に出て行く。
1個ならともかく、2個あれば少しくらい失敗しても大丈夫だ。
成功率は、90%くらいかなぁ?
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基本的には時間をかけてゆっくりと吸入指導しているけれども、
これ、説明書をみせて渡すだけだったらどうなんだろう?
ちゃんとできるかどうか、というよりも、
「ちゃんとできてるかどうか」が不安になってしまうかもしれない。
手間ヒマはかかるけれども、ちゃんと目の前でやってもらう方がいいだろう。
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