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放射能のリスクとメディア

 震災により、深刻なダメージを受けた福島第一原発から、
放射性物質がもれていることがわかっている。

現状(3/21、午前0時現在)で、私の考え、思っていることを書いておく。
私は、原発の専門家ではない。せいぜい、4年生の理系の大学を出た者、
としての知識で書いている。

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 まず私が思うこと。以前にも書いたけれども。
第一には、「政府の発表を全面的に信用することが必要」だ。
これができないので、ここまでの大混乱がおこっていると言える。

 なぜ、政府の発表を信用できないのか?については、双方に問題があると思う。
政府の発表の仕方に問題がなかったとは言えない。
ただ、メディアの報道姿勢にも、問題のあるものが散見されるように思う。
結果として、必要以上に放射能を恐れることになってしまっている。

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 私が危機感を覚えたのは、一つにはいわき市がヨウ素剤を勝手に配ったこと。
ヨウ素剤に関しては、必要があれば国が指示するはずである。
いわき市が国の判断をまたずに配ったということは、
いわき市は国を信用していないということなんだろう

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 現時点で、健康被害が生じる可能性のある放射線は、
福島第一原発の敷地内のみだ
そこで作業している人たちは、全員がどれくらいの放射線をあびているか、
線量を計算されているはず。
累計で100mSvを超えた人がいると報道されていたな。
厚生労働省は、急遽、上限を250mSvに上げたりしている。

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 まず、健康被害が問題になるのは、100mSvを超えた場合。
それも、100mSvを超えてもすぐに問題になるわけではない。
むしろ、100mSvを超えなければ問題ない、という方が近い。

 また、一度に100mSvをあびるのと、長期間の累計が100mSvに
なってしまうのも、また危険度が異なる。後者の方が安全だ。

 例えば、0.1mSv/h(100μSv/h)の地域があったとする。
とりあえず、累計100mSvになるには、1000時間が必要になる。
仮に、24時間外に立っているとしよう。
(屋内にいれば、放射線量は劇的に下がる。)

 累計100mSvを超えるのは、42日目になる。

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 外に出ている時間を、1日の3分の1の仮定すると、4ヶ月くらいで100mSv。
さすがに、これだけ長時間この数字が続くとまずいかも知れないな。

 でも、この状態が4ヶ月も続くとは思えない。というか、1ヶ月続くとも思えないが。
万一、そういう状態が続くようであれば、避難区域が広がる可能性はあるかも。

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 現在の避難区域でも、相当「安全側」にふって設定してある。
朝日新聞に、「30km以内は危険で、30kmを少しでも超えると安全」なんて
ありえるのか?という話がのっていた。
 もちろん、ある一定の距離からいきなり安全になる訳はない。
こういう場合は、本当の境界線はもっと内側にあるんだ。

 30km以内でも安全だけど、念のため「屋内退避」になっているだけ。
現状で、明らかに安全でないのは原発敷地内くらいのもんだ。
 ただ、現状がどう変るかが予測できないので、
それに備えて大きめの避難区域が設定されているだけ。
そのときは、そのときに政府の指示に従えば問題ない。

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 外国からは、自国民に対してもっと大き目の避難区域を設定している。
そりゃ、各国には各国の事情ってもんがある。日本とは違う。
あまり過剰に気にする必要はない。
外国が、避難区域を広めにとっている理由を3つあげておく。

 日本政府は、この問題に対して最も多くの情報をもっている。
ところが、外国はそういう訳ではない。
極端な話、日本政府のことを信用していない可能性もある。
ならば、大きめにしておく方がより安全だろう。

 外国人は、日本政府の指示に迅速に対応できない可能性がある。
日本政府の指示は、日本語で行われるし。
日本政府はこの状況で「現地にいる外国人」まで考慮する余裕はない。
となれば、外国の政府は「とりあえず近寄るな」と言うだろう。

 最後に。外国人は普通、母国があるだろう。
帰るところがあるのであれば、とりあえず帰ってきてくれるほうが、
外国としてもありがたい。安否情報に気をつかわずにすむし。

 イギリスは、「ここから事態が最も悪い方向に進んだとしても、
50kmも離れれば問題はない」としている。
できれば、この情報は日本政府に言って欲しかったが。

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 新聞でも、それほど間違った報道が行われているわけではない。
私は朝日新聞を読んでいるけれども、誤解しやすくはあるけれども、
間違っているわけではない、という絶妙のラインである。

「健康に影響が出るレベルではない」という情報は、ちゃんと書いてある。
三流タブロイド紙ならともかく、まともな報道機関で「健康被害が懸念」
という報道は存在しないと思う。

 ただ、「健康被害を心配している市民」の様子が大々的に報道されている。
そりゃ、健康被害を心配している市民がいるのは正しい情報だろうさ。
一方で、健康被害は心配ないという情報も載せているが、
その分量に問題がある・・・。

 結果として、国民が政府を信用しない状況が生まれているのではないか?

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 今回の原発事故の直接的な被害として、一番大きいのは、
関東地域の電力不足だと思っていた。
これは、しばらく(少なくとも数週間)は改善されない。

 でも、ひょっとして風評被害の方が大きくなるのではないか?
風評被害を最小限に抑えるために、努力する必要がある。

 実際の放射線による健康被害は、上記2つと比べると
それこそ無視できる程度の被害でしかないだろう。

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 風評被害を抑えるにはどうするか?
デマを流さないことはもちろんだけれども。
正しい情報を発信することも大事。

 でも、情報の真偽を判別するのは非常に難しいことである。
ではどうするか?
とりあえず、政府の言うことを信用していれば大丈夫!
というのが、一番わかりやすいと思うんだが。

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