安心のためのコスト
ニュースより。
福島第一原発の事故を受けての放射線の問題で、
首都圏でも、条件を変えての放射線測定のニュースが相次いでいる。
文部科学省が測定しているのだけれども、自治体独自でやるケースだ。
一つだけニュースにリンクしておく。
以下、一部引用
福島第1原発事故を受け、川崎市は今月10日から放射線量を独自に測定し
始めたが、14、15日に公表した速報値は通常の大気調査の最大約3倍とな
った。新たな調査は地表により近い場所で測定しているだけに、幼い子ども
を持つ保護者からは「子どもが遊ぶ高さで継続的に測定してほしい」といった
声が上がっている。
引用終わり
.
とりあえずの私の感想。
「首都圏がやばいことになってたら、福島はどうなるのよ??」
なんで、自分のことしか考えられないんだろう・・・。
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ここまでの経緯をかいつまんで書くと、
文部科学省が毎日のように発表していた放射線量のデータ。
実は、測定する高さがバラバラという問題があった。
地表1mで測定しているところもあれば、
もっと高いところで測定しているところもあった。
放射性物質が降下して、地表に積もっている・・・と考えるなら、
地面に近いほど放射線量は高くなるはず。
また、実際に生活しているのはどこかっていうと、
地面に近いところな訳で。
地上12mのデータって何よ?っていうのはわからんでもない。
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引用したニュースでは、地面に近いところでは、3倍の数値がでていた、
ってことなんだけれども・・・。
それでも、0.14μSv/h。健康に影響のあるわけはない。
ちなみに、世界平均で0.27μSv/hだ。やれやれ。
世界平均よりも低いってことは、放射線が怖い人は
むしろ日本に集まるべきじゃないか?
もっとも、上記リンクではこの数値を「安全」とは見れないようだけど。
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なんというか・・・。地表で計測しても大したことはないってのは、
十分に予測できると思うんだが。
もっと原発に近い地域のことを考えてみればわかるだろうに。
これはもう、「安全のため」というよりは「安心のため」だな。
理屈じゃないんだろう。
しかし、これらの計測にしてもコストがかかっていることを
忘れないでもらいたいと思う。
新規に測定器を購入したような自治体もあるかも知れない。
そうでなくても、間違いなく人手は割いているわけで・・・。
.
個人(あるいは団体で)測定器を新たに購入して、
子ども達の安全を守る・・・みたいな話もあるけどさ。いやはや。
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そんな金があるなら、被災地に送れ!
.
いや、原発に近い地域でやる分にはこんなこと書かないけど。
首都圏でやるのって、どうなの?
そのコストを、ぜひ、ほかのことに使ってもらいたいと思うけど・・・
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結局のところは、国や文部科学省が信用されてないことが
原因のひとつとして考えられる訳で。
もはや、ため息しか出ないな・・・。
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