健康食品の正しい利用法
厚生労働省が、「健康食品の正しい利用法」というパンフレットを
HP上で公開している。
「一般の方を対象にした、健康食品に関する情報提供用パンフレット」
だそうな。
無料ダウンロード可能。pdfファイルになっている。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/dl/kenkou_shokuhin00.pdf
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実は、内容自体は先週にここでも紹介した、
「サプリメントクイズ」と、かなり内容が重複している。
表紙には「厚生労働省医薬食品局食品案全部」となっているけれども、
一番最後には、「発行/厚生労働省、(独)国立健康・栄養研究所」となっているし。
流用したのかな?もしくは、国立健康・栄養研究所が作ったものを、
厚生労働省の名前で発行したのか。どっちでも構わんけどさ。
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内容に関しては、読んでもらう方が早いけど。
全体のスタンスを知ってもらうために、「はじめに」から引用する。
引用開始
テレビ、雑誌、新聞、インターネットなどで毎日目にする健康食品。
市場にはさまざまな健康食品が流通していますが、健康食品が原因で
体調を崩す事例などもでてきており、注意が必要です。
あふれる情報にふりまわされず、健康食品について正しく理解できるよう、
このパンフレットを参考に、冷静に考えてみてください。
引用終わり。
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このパンフレットの目的は、健康食品による健康被害を防ぐこと
というのがわかる。
「おわりに」の文章からも少し引用する。
引用開始
新成分に多くの期待が寄せられ、研究の積み重ねによって新しい知見が
蓄積されていく最先端科学の様子は、誰にとっても心躍るものです。
しかし、健康の基本である「栄養・運動・休養」の3つの柱もまた、
科学の賜物であることを忘れないでください。ここでいう「栄養」とは、
決して、特定成分を濃縮して効率的に摂取することではありません。
適量をバランスよく(多種類の食品をまんべんなく)食べるということです。
引用終わり(強調は引用者)
色々と新しいものもでてくるけど、基本は変わらないよ、ってことだろうか。
基本的に、厚生労働省が健康食品を勧めていないというスタンスが垣間見える。
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リンク先読んでもらう方が確実なんだけれども・・・。
食品安全情報blogの畝山先生が、非常に簡単にまとめて下さっているので、
それを紹介する。(2011/6/3の記事より)
「正しい利用法」というのは一言で言えば「利用しない」
.
うん、きれいさっぱり。身も蓋も無いな。w
でも、私も同じような印象をもった。
正しく利用するためには、健康食品の正しい情報が必要なんだが、
「何が正しい情報で、何が間違っている情報か?」という選別が難しい。
一応、専門家である薬剤師でさえ「難しい」んだ。
実際に、メーカーの説明にころっと騙される薬剤師も多い。(苦笑)
一般の人が情報の選別を行うのは、非常に難しいだろう。
情報の選別が非常に難しいということは・・・
健康食品を正しく利用するのは、非常に難しいということになる。
そんなに難しいなら、利用しないという選択肢の方が
はるかに現実的、ってことになるわな。
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