菅さんの脱原発宣言
ニュースより。2日前の話になるが。
読売新聞の社説にリンクしておく。
以下、一部引用
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菅首相は13日の記者会見で、「原発に依存しない社会を目指すべきだ。
計画的、段階的に依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける
社会を実現する」と述べた。
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引用終わり。
うーん、菅さんの目指しているものはわからなくはないが、
すでに辞めることが決まっている人が、そんなこと決めていいの?w
次の首相、もしくはその次の首相になったときに、
「あれは、やめていく菅さんがやったこと。私は受け継がない」とやれば、
それで全てご破算になるんじゃないの?
このタイミングでそんなことを言う意味がわからん。
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ただ、目指す方向が間違っているとは思わない。
原発反対派でも、「今すぐ全部止めろ!」なんて言ってるのは
ごく少数派じゃないかと思う。
現実的な話として、しばらくは原子力とつきあいながら、
徐々に原発の依存度を減らしていく方向にはなると思うが・・・。
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ただ、個人的に気になるのは、やっぱり電気料金。
上がることは間違いないんじゃないかと。
そうすると、産業界からは待ったがかかるよねぇ。
菅さんは、「依存」という言葉を使ったけど、まさにそうだ。
一度、原子力を使い始めてしまうと、やめることは難しい。
原発を「やめる」といったところで、廃炉にするには、十年単位の時間がかかる。
また、使用済み核燃料の保管などにも、気を使わねばならない。
ポイントは、「やめる!」といったところで、今後数十年は、原発に対して
経費(コスト)がかかり続けるという点だ。
実際のところ、発電コストってどうなんだろう?
原子力は低コストだったように記憶しているけれども、
それって、まさか燃料費だけじゃないよね?
原発をやめていくってことは、今後、コストのみかかるお荷物施設を
かかえるってことにならないか?
この夏、火力発電の量を増やすために、電力会社は燃料を調達しているけど、
それは、明らかにお金がかかっている訳で。
それって、「原発動かしていないから、核燃料を購入する金が浮いてる」
・・・ってことは、ないような気がするんだけど、どうだろうか。
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読売の社説から、もう少し引用する。
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火力発電で急場をしのげても、燃料費がかさんで電力料金が上がれば、
産業の競争力低下を招く。工場の海外移転による空洞化も加速して、
日本経済は窮地に立たされかねない。
.
引用終わり。
これは、マジその通りだと思う。
読売は、「だから原発は継続していくべき」という主張かな。
もちろん、菅さんもその辺はわかっているんだろう。
「今すぐに」原発を中止するとは言えない。
経済への影響を考えるならば、「脱原発」は、少なくとも30年程度の
時間をかけてやるべきだと思うが・・・
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30年もかけると、そのうち「原発推進派」が台頭してきて
状況はひっくり返るような気もしないではない。
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