サーチュイン遺伝子は関係ない?
健康情報。
健康・栄養フォーラムの最新栄養ニュースより。
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以下、一部引用
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有意に生命の寿命を延長すると信じられているサーチュイン遺伝子は、
実際のところ動物の寿命には効果がないようだ、というウェルカムトラスト
とEUの資金援助を受けた研究結果が『ネイチャー』誌に報告された。
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引用終わり。
元ネタはEurekAlertで、そのさらに元は、「ネイチャー」(超有名な科学雑誌)だ。
サーチュイン遺伝子と、それを活性化するといわれているレスベラトロールについて、
私も先日、記事にしている。
「夢の成分?レスベラトロール」(2011/7/7)
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私にしては珍しく、それほど批判的に紹介しなかったんだけど。
(まぁ、タイトルに「?」がついてる、その程度には思っていたが。w)
寿命を延ばすのは簡単ではないってことかな?
えと、健康・栄養フォーラムにもその辺、書いてる。
以下、一部引用
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日本でも最近NHKなどで取り上げられて大きな話題になり、赤ワインに含まれる
レスベラトロールと呼ばれるサーチュインを活性化するたんぱく質の入った
化粧品が抗加齢クリームなどとして売られるにいたっている。
しかし、レスベラトロールがサーチュイン遺伝子を活性化するという報告には
その後疑問が投げかけられている。
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引用終わり(強調は引用者による。)
具体的に、どう疑問がなげかけられているのかはわからない・・・。
けれども、そもそも、サーチュイン遺伝子が長寿遺伝子ではないとすると、
ストーリーが根底から崩れかねないわけで。w
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もっとも、サーチュイン遺伝子以外に、長寿に関わる別の遺伝子なり因子なり
が存在し、それにレスベラトロールが働きかけている、という仮説は、
立てられなくはないけれども・・・。ちょっと、雲をつかむような話だな。w
そもそも、ヒトに対する効果はまだまだデータが少なかったから、
「よくわかっていないけど、効果がある可能性はある」とは言える。
別の話でも書いたけれども、
「きちんと効果があれば、作用機序なんてわからなくてもかまわん」のよ。
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最後に、もう少し引用してみる。
以下、一部引用。
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ジェムズ博士は「この結果にはとても驚いています。サーチュイン遺伝子が
寿命にはなんの関係もなかったというのですから。でもこれはある意味良い
ニュースだと思います。これこそが科学を進歩させる重要な一面なのですから。
この結果は、ただちに長寿をもたらす真の因子を見つけ出すための科学研究
を生み出すことでしょう。」
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引用おわり。
なんというか・・・すごく前向きだな。w
まぁ、科学という世界では、こんなこと日常茶飯事とも言える。
信じられていた仮説がひっくり返る、というのは。
逆に、新たな研究に結びつけばそれでいいのであって、
また、科学とはそうやって発展していくものなんだろう。
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