安全を強調することはよいことか?
最近ちょっと気になること。
「雪国まいたけ」のCMで、放射性物質の検査をしている、と宣伝している。
より「安全・安心」をアピールしよう、というわけだ。
天然きのこから放射線が検出されたというニュースもあったけれども、
そもそも、天然きのこなんてそうそう市場に出回ることはないだろう。
今時のきのこって、工場で生産されているものの方が多いんじゃ?
ただ、「きのこ」に対する風評被害は考えられなくはないので、
放射性物質の検査、という自衛手段を講じるのは仕方ないのだろう。
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ただ、本来そんなことしなくても、天然でないきのこは安全なはずだ。
それを、「うちのきのこは放射性物質の検査をしているから、安全です!」
とやってしまうと、
「放射性物質の検査をしていないきのこが危険」なイメージをふりまく
ことにならないか?それはそれで、別の風評被害になりそうな気がする。
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今回はきのこを例にあげたけれども、
似たような例はいくらでもあると思う。
「ウチはちゃんと自前で検査しているから安全だ!」っていうと、
自前で検査していないモノが危険、ととらえられかねないような。
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例えば、滋賀県産のお米が売られているとして、
「滋賀県産のお米だから安全です!」と派手にアピールされると、
なんだか、「安全ではないお米」が市場に出回っているかのように
感じ取ってしまうんだけれども。
単に、私の被害妄想であれば、それはそれでいい。
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そもそも、放射線の「風評被害」がなければ、
企業は、「安心のための」(安全にとっては無意味な)検査をする必要はないし、
余計な出費をおさえることができるだろう。
「国のやることを信用できない」というのが根本原因だと思うが、
そのせいで無駄な検査やコストが発生し、その宣伝を行うことで
二次的な風評被害の発生、さらなる国の信用の低下、と
負のスパイラルに入り込んでしまっているんじゃないか?
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