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2011年11月

14ひきのこもりうた

 絵本の紹介。
今回は、「14ひきのこもりうた」

例によって、絵本ナビにリンクしておく。

http://www.ehonnavi.net/ehon/44/14%E3%81%B2%E3%81%8D%E3%81%AE%E3%81%93%E3%82%82%E3%82%8A%E3%81%86%E3%81%9F/

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 「14ひき」シリーズは、前にも紹介しているけれども。

14ひきのやまいも」(2011/8/24)

シリーズの中の1冊、と。

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 14ひきの、普通の日常を描いただけの作品。
みんなでお風呂に入って、ご飯食べて、寝る。ただそれだけ。

 ただそれだけなんだけど、やっぱり色々と細かい設定がありそうな感じだ。

 お風呂のシーンは、誰が誰やらわからんけど、なんとなくわかる。w

 お風呂に入る順番も、ちゃんと決めているんだろうなぁ、と。
さっちゃんとよっちゃんは、二人だけで食事の後に入っている、とか。
おかあさんとおばあちゃんが最後、とか。

 こどもたちの寝ている場所も、こだわりを感じた。
普通に1から10まで順番に寝ているかと思いきや。
上段の5ひきは、1,5.6.8.2
下段の5ひきは、7,3,4,9,10

 ようは、男の子組と、女の子組(+とっくん)に分けてる。
だけど、なっちゃん(7)は、男の子と一緒に行動している方が多い。
この辺も、性格設定されているんだろうなぁ。

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 さて、あえて14ひきのなかでもこの作品をあげたのは、
この作品の「こもりうた」がかなり強力だったから。

 図書館から借りている間は「寝かせるときの切り札」として重宝した。
娘が寝てしまう確率は、「ゆうびんひこうきこうのとり号」並。
6~7割の確率で寝かせることができた。w

 作品中では、こもりうたで、こどもたちが眠っていく。
そのシーンを私が歌うことで、娘を眠らせてしまうことが可能。

この「こもりうた」、ちゃんと巻末に楽譜がついている。
結構、この手の「楽譜付」絵本って多いと思う。

 私は楽譜だけで歌えるほどの音感はないので・・・
前もって子どものキーボードで演奏してみて、メロディーをつかんでおいた。
この「こもりうた」は結構難しかったなぁ。

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「寝かせる」ためには、ややゆっくり目に長く歌うのがコツだ。
あくまで、自然に歌に入るのがよいと思う。
(そうでないと、「寝かせたい」という意図がバレてしまう。)

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放射性物質による汚染は見えるから怖い

 畝山先生の本を読んで。3つ目の記事。

過去、二つの記事をリンクしておく。

安全な食べものってなんだろう?」(2011/11/10)

LNT仮説とスロープファクターについて」(2011/11/22)

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 畝山先生の本を読んで、「そうだよなぁ」ともっとも共感したのが、

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放射能は見えないから怖い」というのはおかしい

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 というところだ。

 こと、食品に関して言うならば、これはまさにあてはまる。
なぜなら、食品に関して言えば、そもそも「見える危険性」って何さ?

 比較的リスクが少ないとされる残留農薬や食品添加物にしたって、
目に見えないでしょ。

 それよりもリスクの高い、カドミウムやヒ素といった発がん性物質。
アクリルアミドやベンゾピレン。また、有害なカビ毒。
普通の食中毒リスクにしたって、たいがい目に見えないぞ。

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 さらに言うなら、これらの物質は検査するのも困難なものも多い。

 それを思えば、健康被害の出る量よりも、はるかに少ないごく微量で
ちゃんと測定できる放射性物質っていうのは、
ある意味、「非常に管理しやすい」んだ。

 「目に見えないから怖い」というのであれば、

 放射性物質よりもリスクが高く、放射性物質よりも見えにくいモノが
いくらでもあるんだけど。

 こういったものは、逆に「目に見えないから怖くない」んだと思う。
本当は、そういうことなんだろうなぁ。
放射線量は、簡単に目に見える形で結果が出てくるから、
「怖い」と思えるんだろう。

 喫煙の影響とかが、明確な説得力を持って数値で表示されたら、
みんなもっと、「タバコ」の怖さがわかるかな?
それとも、逆に放射線が怖くなくなるかな?w

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 結局のところ、放射性物質ってのも、世の中にあまたあるリスクの一つ。
リスクの大きさにしても大まかにはわかっている訳だから、
それなりの対応でいいんじゃないだろうか。

 あとは、結局「価値観」の問題になるんだろう。

「たとえ身体に影響が全くなくても、原発事故由来の放射性物質は許さない」

 それは、科学的立場というよりも、政治的な意味合いが強いんじゃない?
それが行き過ぎると、「放射性物質に害がないなんて認めない」ということになる。
そこまで行っちまうと、社会に害悪を撒き散らすようなもんなんだけど。

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 酒のリスクにしても、タバコのリスクにしても、
好きな人には、なかなか伝わらない。伝わっても、行動は変えられない。

 放射線のリスクにしても、同じようなものなのだろう。

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大阪ダブル選挙

 昨日は、大阪府知事選挙、大阪市長選挙のダブル選挙だった。

 世間的には、大変な注目を集めている、とされているが・・・。
大阪の人間(特に、大阪市以外)からみると、そんなことないんだけどな。(苦笑)

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 結果として、大阪維新の会の圧勝に終わった。
橋下氏は大阪府知事から、大阪市長への転進を果たし、
維新の会幹事長の松井氏が、大阪府知事に当選した。

 事前予想として、両方勝つのはほぼわかっていたけれど、
問題は得票率。両者とも、5割を超えてきた。過半数とってる。
特に、松井氏が5割を超えたのはちょっと意外だった。

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 府連レベルでは大いに支持、支援があったけれども、
党本部としては、自民党も民主党も推薦すら出していない。
結果として、大阪の府知事選挙でありながら、
国会議員らが応援に来ることもほとんどなかった。

 投票率は、大阪市長選挙で60.92%。
大阪府知事選挙で52.88%。どちらも、前回を上回っているが・・・。
これ、大阪市が底上げしただけじゃね
大阪市以外の地域では、府知事選挙の投票率は下がっていると思うぞ。
(普通に考えて、大阪市内では府知事選挙の投票率は市長選挙とほぼ同じだろ)

 前回の府知事選挙は、自民党vs民主党の本腰いれた対決だったし、
何よりもタレントである橋下氏がでていたからな。
それにくらべて、今回の地味なこと地味なこと。
 丸山さんが出てくれていれば、まだ面白かったのに。w

 今回の選挙の状況が反映されている、と思う。
盛り上がっていたのは、大阪市内だけ、っていうことだろう。

 まだ、全体像も何も見えていないけれども・・・
「大阪都」構想が問題になるのも、大阪市内だけなんじゃないかな?
大阪市(あと、堺市)を除く市町村は、蚊帳の外な感じがする。

 地域別の投票結果なんざ、まだ確認できていないけれども、
大阪、堺を除くと、府知事選挙は少なくとも圧勝ではなかった可能性も
十分あると思う。

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 確か、議会ではまだ維新の会は「過半数」を完全に押さえてなかったはず。
大阪都構想が、一気に実現するにはまだまだ障害が残っている、と。

 個人的には、橋下氏のやり方は大いに気に入らないんだけど。
松井氏が、どれだけ存在感を出せるか、にもよるかなぁ?
どうみても橋下氏の傀儡じゃ、面白くもなんともないわ。

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10%強の差を考えてみた。

 元ネタはニュースなんだけれども、

 それを基にした小ネタ。(というか、ばかっぽい考察。w)

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 Yahooニュースより。

「交際相手なし、過去最高」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111125-00000601-san-soci

以下、一部引用

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18~34歳の未婚者のうち、「異性の交際相手がいない」とする
男性が61・4%女性が49・5%と、いずれも過去最高となったことが
25日、国立社会保障・人口問題研究所の調査で分かった。

引用終わり。

 記事の元ネタになっている調査にも、リンクはっておく。

http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou14_s/doukou14_s.asp

 結構、細かいところを気にすると面白い。w

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 さて、今日の話のネタとするのは、「異性の交際相手がいない」割合の
男女差について。

 なんで、10%以上も差があるの?を考察してみた。

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 まず、同年代で同数の男性と女性がいて、
一人の男性が、一人の女性と必ず一対一で対応する、とするならば、
この「交際相手いない」割合は、一致するはずである。

 例えば、高校で一クラス40人、男子20人、女子20人とする。
必ず同じクラスの子と交際する、とするならば、「交際相手がいる」人数は、
男女で一致するはずだ。当然、逆もしかり。

 この、「同年代で1対1で対応する状況」を「理想」とするならば、
なぜ、理想状態から離れてしまっているのか?

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 まず考えられるのは、そもそも男女同数でない、と。
出生の時点では、男子か女子よりもわずかに生まれやすい。
調査年代だと、だいたい男女比が51:49くらいになると思う。
(もうちょっと年を取ると、男の方が死にやすいので男女比は逆転する。)

 なので、これだけでも男子の方が余りやすい。
=交際相手がいない率が高くなる。

・・・でも、これで差がでるのってせいぜい2%じゃないかな?

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 次に考えられるのが、この調査対象外の人と交際している可能性。

 つまり、35歳以上の異性、あるいは18歳未満の異性と交際していれば、
それだけ数値がずれることになる。

 まだまだ、男性の方が年上のカップルが多いと思われるので、
ここでも少し差が出る・・・かとは思う。
ただ、常に男性の方が年上という訳でもないし。
さらに言うなら、18歳未満と交際している人間だっているだろう。
 とんとん、とまではいかないだろうけれども、
これだけで残りの9%を説明できるとは、ちょっと思えない。

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 では、残された可能性は?

 同性愛・・・は否定しておこう。w
何しろ設問が「異性との交際」であるからして。

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「調査対象外の人と交際している」の別バージョンとして・・・
交際相手が独身でない場合」もありえるな。(汗)

 これも、感覚的には「既婚男性ー未婚女性」の組み合わせの方が
多そうだけれども・・・。この組み合わせで何%もあったらちょっと怖い。
いや、あるかも知れないけど、「既婚女性ー未婚男性」の組み合わせとの
差が問題になるわけだし・・・。

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 ここまでのパターンでは、どうも10%差が納得できない。
そこで、もう一つのパターンを考えてみた。

複数の異性と交際している場合」これも、ありえなくはないな。
特に、イケメンな男子が二股(あるいはそれ以上)をやると、
交際相手のいない男子があぶれる。w

 これも、二股(以上)をかける女性よりは、男性の方が多い気がする。

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 実際のところ、これらの複合によっておこるんだろうけれども・・・。

 ところが、もう一つの可能性がある。
実は、これが決定版になると・・・思っていたんだけれども。

「交際」と言っても、「恋人」とは限らない。w

「なんじゃそれ?」ってなるけれども、実はそうなんだ。
設問を見ると、「交際相手がいる」「いない」ではなくて、

「婚約者がいる」「恋人として交際している異性がいる」
「友人として交際している異性がいる」「交際している異性はいない」

の4択なのね。w

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 そうなると、そもそも一対一の原則が崩れてしまう。
あくまで「友人」として交際しているんだったら。
もっとも、どういう状況をさすのか、かなり疑問だが。w

 ここでも、男女差は出るだろう。
「異性の友人」が多いのは、どちらかというと女性の方だ。
男性の方が、積極性にかける、ということでもある。

 なぁんだ、そういうことか。

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 ・・・と思ってちゃんと元データを当たると・・・、

うーーーん・・・。「恋人」で男女差8%。「友人」で3%差がついていた。
友人でもっと差がつくのかと思ったが、そうでもないらしい。

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 結論として、この交際している異性のいない「男女差」の内訳は、

「そもそも男女比が違う」で、2%差。
「友人として交際している」で、3%差。

 残りの6%強を、
「対象年齢外の相手とつきあっている」
「二股(以上)をかけている。かけられている」
「相手が独身でない」

 で説明しなきゃいけない訳か。(苦笑)
「対象年齢外」での男女差を3%くらいにみつもると、
あまりよろしくない二股や不倫の差が3%くらい?

 恋愛に関しては、やっぱり男の方がキタナイ気がする。w

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巨人軍の内紛

 ネタがないので、スポーツから。

 読売巨人軍の、清武(元代表・GM)が、
読売新聞社主筆の渡辺恒雄氏を糾弾している。

たった一人の謀反だな。

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 正直、アンチ巨人であり、アンチナベツネである私にとっては
「メシウマ」以外の何者でもないんだが。w

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 渡辺氏がどれくらいの影響力をもっていたかについては、
清武氏が言うまでもないだろう。みんな知っていることだ。w

 問題は、そういうワンマン体制が許されるかどうか、と。
私は、許されないと思う。プロ野球界にとって、
もはや害悪でしかない。典型的な「老害」じゃないか、と。

 もちろん、かつてはそれでうまく行ったんだろうけどさ。

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 清武氏の謀反のやり方に問題がない訳ではないけれども。
「トップが間違っていたら身内が正すべき」というのは、
やり方はともかく、素直に共感できる。
 それができないんであれば、自浄作用がないってことだから。

 問題は、謀反というか、「諫言」を受けた渡辺氏が
それを受け入れるだけの度量があるかどうか、だろう。
ただ・・・昔ならともかく、高齢の今となっては厳しいんじゃないのかな?

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海外のコメの値段

 TPPへの交渉参加は、日本の国論を二分する話になっている。
これに関しては、TPP推進派=民主党=批判すべき、とはならない。

 民主党内にも、TPP反対派はいるし、
自民党も、賛成派もいれば、反対派もいる。

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 輸出しやすくなるわけだから、単純に考えて財界は賛成だろう。
電化製品や自動車の方は、メリットが大きい。

 逆に、海外の安い農産物が入ってきて困るのは農業。
なので、農業系の人たちは、もちろん反対に回る、と。

 実は医療でも色々と言われているんだけれども、
正直、混合医療が解禁されたところですぐにどうってこともない。
将来的には色々あるかも知れないけれども・・・。
TPPなんか関係なく、混合診療は解禁される可能性があるわけだし。

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 ようは、TPPに参加してメリットのある人もいれば、
デメリットのある人もいる。
個々の話ではなくて、全体としてどうなのよ、というところが
問題になるような気がするが・・・。みんな、自分とこの業界の話しか
しないから、全体像が見えにくいように思う。

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 さて、先日の読売新聞の世論調査によると、
「仮にコメの輸入が自由化された場合、価格が高くても国内産のコメを買いたい」
と答えた人が89%というデータがあった。

 ほんまかいな?w

 どれくらい海外のコメが安いか、わかっているのか?と聞きたくなった。
コメの国際価格を調べてみたところ、2011年10月で、602(米ドル/トン)
関税とか一切無視して、この数値から値段を計算すると、
10kgで6.02$。1$=80円として、482円

 コメ10kgで500円弱
そりゃ、金持ちは悩まずに国産買うだろうけどさ。
私はちょっと悩んでしまうぞ、この値段。(汗)
主食だしなぁ・・・。

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 この事実から、二つほど感想を述べる。

 一つには、日本の農業の生産効率がいかに悪いか、ということ。
この価格差を、このまま放っておいていいのか?
どうすればいいかはわからないけど、
日本の農業は、絶対にこのままじゃダメだろ

 もう一つ。「消費者」の目線からすれば、TPPは悪い話じゃないってことだ。
どうも、生産者側の主張の方が目立っているけれども、
消費者としては、選択の幅が増えるのは歓迎すべきなんじゃないかな?
その辺の議論もあってしかるべき、と思う。

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LNT仮説とスロープファクターについて

 畝山先生の本を読んで。

「安全なたべもの」ってなんだろう?(2011/11/10)

LNT仮説とスロープファクターについて書いてみる。
もっとも、どこまで正しく書けるかは激しく謎。
本当に知りたい方は、畝山先生の本を読んでもらったほうがよい

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 まず、最初に「NOAEL」の説明がいるな。
「NOAEL」とは、毒性学の言葉で、
「この量以下だと、何の影響を与えない量」のこと。
食品添加物なんかは、NOAELを元に規制値を決められる

 でも、放射線や一部の発がん性物質では、このNOAELを求められない。
そもそも、がんってのは自然発生することもあるのだから。
バックグラウンドがあるので、暴露量が少ないと影響が見えなくなってしまう。
放射線でいうと、100mSv以下では発ガン性が認められない、ということだ。

 でも、「見えない」からといって「ない」とは言えない訳で。
「これ以下の暴露なら影響はない」とする「閾値」は一概に決められない。
(通常物質では、「閾値」=NOAEL、でいい)
そこで、ごくわずかでも発ガンに影響する、と仮定して管理することに。
これが、「LNT仮説」(閾値なし直線仮説)だ。

 影響が見えないところは、「原点を通る直線」と仮定している。
ようするに、危険性と暴露量は、きっちり比例する、という仮定。

ここ、あくまで「仮定」であることに注意しておくことが大事
実際は、閾値があるんじゃないか?という説の方が主流だ。
確実に確かめることはできないが。

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 放射線で有名になったLNT仮説だが、他の発ガン性物質でも、
低用量では影響が確認できないものもある。
そういった物質にも、LNT仮説を適用して管理する。

 じゃ、そういった、「低用量では影響が確認できない毒性」の強さなら
比較できるんじゃないか?
ここで出てくるのが「スロープファクター」一言でいうと「傾き」だ。

 原点を通る比例直線の「傾き」を意味する。
X軸は暴露量、Y軸が発ガン確率の上昇、とすると、
スロープファクターが高いほど、危険性が高い、ということはできそうだ。
もっとも、あくまで影響がみえない「低用量」領域のみの話

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 ただし、あくまで「仮説」を元にした数字であることに注意は必要。
例えば、「100mSvの被曝で1%がガンになる」とするならば、
「10mSvで0.1%がガンになる」(比例するので)となって、
100万人いれば1000人がガンになる、、とやってしまうのは、
あくまで「仮説」の話であって、実際にはどうなるかはわからんよ、と。

 管理上、安全の方にずれる分には問題ないので、LNT仮説が
採用されているだけのことで、必要以上に煽る必要はない、と。

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 スロープファクターを使えば、「LNT仮説」を使っている物質同士の
リスクの比較をすることはできる。(同じ土俵だから)
で、畝山先生の本ではやってくれている。
しかも、そのリスクを放射線に換算する、ということまで。
 低用量の被曝がどの程度のリスクになるのか、「相場」がわかる、という訳。

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 一つ、例をあげる。肉を炭火で焼くと「ベンゾピレン」という発ガン物質ができる。
仮に、体重50kgの人が、毎日50g、この肉を食べるとすると、
スロープファクターを介して計算すると、「6.6mSv」の放射線リスクに相当する。

 もう一つ。日本人にとって最もガンリスクの高い物質は「ヒ素」だそうで、
これは普通に海産物やお米に含まれている。
これも同様に計算すると・・・
「お米を一日三回食べる」=「20mSv相当
「ヒジキを毎日1g食べる」=「27mSv相当」なんだそうな。

 あ、ここでの放射線はあくまで「1回で被曝」する数値なので、注意。
さすがに毎日浴び続けるわけじゃない。

 あと、一般的な傾向として、だけど・・・
「ミネラルが豊富に含まれている」食べ物は、ヒ素も豊富に含まれている。
(だって、ヒ素だってミネラルなんだもん。)

 まぁ、ヒジキの戻し水を食するのは論外だと思うけれども、
「玄米」と「白米」なら、白米の方がミネラルが少ない=ヒ素も少ない。
一概に「玄米がよい」なんて言えないってことだ。

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 スロープファクターを使った計算では、数十~数百mSv相当の
発ガン物質が、ふつうの食品中に含まれている、ってのが解説されていた。

 特にヒジキに関してはちゃんとリスク評価すべきなんだが、
放射線のリスク評価を優先して後回しにされているらしい。
パッと見、ヒジキの方が圧倒的にリスク高そうなんだが。(汗)
一日平均1gくらいなら、普通に食べてる気がするぞ。

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 ここで示されているのはあくまで「相場」。解釈としては、
「普通の食品も、危険性が高い」と解釈するよりも、
「放射線のリスクったって、そんなもん」と解釈する方がいいと思う。

 一日三回米を食べている日本人は、平均寿命世界一なんだから。

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 一時期問題になった放射性物質が含まれる水道水よりも、
むしろミネラルウォーターのヒ素の方がリスク高いかも?
なんて話もあった。
 放射性物質を恐れるあまり、かえってリスクの高い行動を取るのは
合理的とは言えない、と思う。

 アメリカでは、「ガンの30%は食品由来」と言われているそうな。
その「食品」の中身も、残留農薬や食品添加物なんかよりも、
ヒ素やカドミウムのようなミネラルとか、調理法により発生する
ベンゾピレンやアクリルアミドのような発ガン物質の方が
よっぽど問題になる。

 発ガンでいうなら、タバコやアルコールの方が大きな原因。
この辺を無視して、放射性物質をとやかく言うのは、
合理的な判断とは言えないだろう。

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 ちなみに、この記事にどこまで書くかは少し悩んだ。(苦笑)
事細かに全部書いちゃうと、著作権に引っかかるんじゃないかと。(汗)
興味がある人は、ちゃんと本を読んでもらった方がいいので。

 畝山先生の本に関しては、もう一本記事を書く予定。

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自転車(その後)

 上の娘(5歳)が自転車の補助輪を取ったのはもう2ヶ月前か。

自転車の練習」(2011.9.26)

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その後、1週間でそこそこ上達したことも書いている。

続・自転車の練習」(2011.10.6)

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 実は、この後はなかなか自転車の練習に時間を取れなかった。
私の仕事の都合と、天気の都合だな。

 先月にはすでに「一人でスタート」もできるようになっている。
もっとも、成功率はそれほど高くなかった(3割ほど?)けど。

 そうなると、下の息子(2歳)と一緒に練習することが難しくなっていた。
それなりのスピードで走り続ける娘の練習をみながら、
どこへ突進するかわからん息子をみるのは不可能だ。w

 なので、ある程度上達してからは、基本、息子なしの状況でないと
練習できなかった。(息子だけ昼寝、というパターンが理想的)
練習ペースは週1回から、月2回くらいまで落ちていた。

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 それでも、一人でスタートできることも多くなり(5割以上)、
危ない時はブレーキで止まることも教え、
ペダルから足が離れてもリカバリーできるようになり。
ほぼ、ゴールが見えてきている。

 そこで、昨日は思い切って遠出してみた。

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 マンションを出て、公道を走り散歩コースをぐるりと回ってみた。
ただし、まだ坂道は苦手。上り坂は無理だし、下り坂も怖い。

 上り坂は事実上、私が押して歩く。
下り坂は、二人乗りで私がコントロールする、という方法を取った。
上り坂はともかく、下り坂は一人で行って欲しいんだけれども、
うちの近所の下り坂はかなり急なので、
油断してこけると大怪我しかねない。(時速30kmは軽く出る。)
何より、そんなスピードに私がついていけない。(苦笑)

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 マンションの周りの散歩コースを、公園を巡りながらぐるり一周。
たぶん、走行距離にして4kmほどはあったと思う。
距離が距離だから、半分以上は私のフォローが入っていたけど、
それでも十分すぎるくらいの距離を走った。

 自転車があれば、一気に行動範囲が広がるのがわかった。
また、下り坂を一気に下りるスピード感も、娘は初めてだろうな。
一人だと怖いらしいけど、徐々に慣らしていかないと。

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 まぁ、公道を走るのはしばらくはナシだな。
やっぱり危ないこともあるが、こっちの負担が大きすぎる。
娘はすごく楽しかったみたいだけど。

 交通違反もちょっと気になるし。(汗)
自転車って、歩道を走っちゃダメなんだっけ??

そもそも、二人乗りしちゃぁいかんだろうし。w

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お疲れのため

 ちょっと仕事が続いて疲れている。

 ブログに書くネタは色々とあるんだけれども、
ちゃんと書ける余裕がない状態。

 どうしても、この時期は忙しいなぁ・・・。

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 と言うわけで、週明けくらいまでブログお休みします。

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あめのひのえんそく

 水曜日は、絵本シリーズ。

 最近借りた絵本で、息子にヒットした絵本を紹介する。

「あめのひのえんそく」(間瀬 なおたか)

http://www.ehonnavi.net/ehon/4220/%E3%81%82%E3%82%81%E3%81%AE%E3%81%B2%E3%81%AE%E3%81%88%E3%82%93%E3%81%9D%E3%81%8F/

(リンクは絵本ナビ)

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 仕掛け絵本・・・ではあるけれども、
それほど凝った仕掛けという訳ではない。

 むしろ、この絵本の魅力は細かいところまで書き込まれている絵だろう。

 とにかく、車が多い。w
車が大好きな息子は、あちこちに食いつきまくり。

 だいたい、話らしい話なんてないに等しい。

 雨の日の遠足。
バスに乗って、長い長い道を通り過ぎて、
目的地についたら、雨があがりました。

 話だけなら、本当にそれだけだ。

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 この絵本の最大の仕掛けは、最後の「虹」
(もっとも、上の娘は途中で仕掛けを見抜いてしまったが。)

 これは、大人でも「うまく作ってあるなぁ」と感心すると思う。
いろんな色を使っているところ、よくできてるな、と。

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 でも、下の息子のポイントは、そんなとこじゃないな。
彼は、虹に気づいているかどうかすら怪しい。w

 とにかく、ひたすら出てくる道に、車。
かなりしっかり書き込まれているのが、楽しい。

「もいっかい、もいっかい」と、リクエストの激しい絵本になる。

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 特に、車好きの子どもにはぴったりの絵本だろう。

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午前6時半、就寝

 先日の話。

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 私は娘と共に、早々に(午後9時過ぎ)に寝てしまっていた。
なんだか騒がしいな、と思って起きたのが午前4時くらい。

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 下の息子が、「起きて、起きて」と暴れて泣いている。

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 嫁が、その時間まで頑張って起きていたらしい。
息子は、単に「眠れない」から、相手をして欲しかったようだ。

 とりあえずうるさくて眠れないし、嫁は力尽きていたので、
ある程度睡眠時間を確保していた私が、しばらく抱っこすることにする。

 すぐに寝るかな・・・と思ったら、ここからがまだまだ長かった。

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 絵本を読んでみたり、ぼーっとテレビを見てみたり。
寝そべってミニカーで遊んでみたり・・・。
抱っこして歌を歌っても、全く寝る気配がない。

 こっちもまだ眠いもんで、一緒に寝ようとすると・・・
泣き叫んで起こしにくる。
全ての電気を消して、布団にもぐっても、同じ。

 もう、とにかく眠くないらしい。

 しばらく格闘を続けたが、状況は変わらず。
挙句の果てに娘までおきてくる始末。

 仕方なく、寝るまで付き合って起きることに。
(特に、遊べ、と要求されるわけでもないので。)

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 結果、息子が再び眠りについたのは・・・夜が明けてからだった。
午前6時半、就寝。(泣)

 ここから二度寝する度胸はなかったので、私はそのまま仕事へ。w

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 嫁に聞いたところによると、とりあえず一旦は寝たんだけれども、
午前2時くらいに起きてきて、寝ようとしなかった、とのこと。

 何度か「寝る時間!」と怒ったけれども、無駄。
結局のところ、彼は全く眠くなかった、としか言いようがないな。

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 こんなことは初めてだ。
夜泣きにしても、一定時間おきに泣き叫んで起こされるわけで、
そのつど、眠ってくれるもんだけど。(それもきついが。)
夜中に4時間以上起き続けるって・・・ひどいわ。

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 原因として考えられるのは・・・夜に飲ませた喘息の薬、
テオドールDSか・・・。

 少し前から肩で息をするような感じで息苦しそうだったので、
病院に行った結果、もらった薬。
喘息治療薬としては、現在ではメジャーではないと思うが・・・
まぁ、効き目は確実にあるから、問題ないだろう。

 ただ、副作用に「興奮作用、不眠」と言うのがある。

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 実際、これが副作用かどうかはわからないけれども、
とりあえず翌日から「寝る前のテオドールは禁止」した。(苦笑)
ホクナリンテープだけで十分コントロールできているようだし。

 普通、喘息の子どもが眠れないのは、「発作がしんどくて」なんだけどな。
そんな様子は微塵もなかったし。むしろ、機嫌よく遊んでた。
テオドール中止してからは、そこまで極端なことは起こっていない。

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 私自身も喘息もちなので、色々とわかることもある。

 例えば、旅先で少し調子が悪いな、という時。
手持ちに薬がないとき、私は、ホットコーヒーをがぶ飲みする。
これで、結構よくなったりする。

 カフェインには、弱いけれども気管支拡張作用があるので。

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 テオドール=テオフィリンも、カフェインと同じキサンチン誘導体。
確か、メチル基があるかないか、くらいの差しかなかったはず。

 なので、カフェインでもある程度なら喘息に効果がある。
(もっとも、気道を温める効果も大きいとは思うが。)

.

 逆に言うと、テオフィリンにもカフェインと同じような「興奮作用」がある
子どもにコーヒー飲ませたようなもんだな。(苦笑)

 あまりにも辛そうなら夜でもテオドール使う方がいいんだけど。
(だいたい、喘息が悪くなるのは夜中から明け方だし)
息子はどうみても、そうは見えなかった。

.

 ちなみに、テオドールがメジャーでなくなった理由としては、
痙攣発作などの副作用がでやすいから。
特に、小児では用量の調節が難しいため、
副作用が出やすいと言われている。よって、
 ちゃんとコントロールできる自信のある専門医でないと、
使わないほうがよい、と言われている。

 私が子どもだった頃は、他にほとんど薬がなかったけど、
今は他にもいい薬がたくさんあるから、あえてテオドールを使う
必要性が薄くなってきているのも、あると思う。

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2歳3ヶ月

 下の息子は、昨日で2歳3ヶ月。

2歳児は、3ヶ月に1回のペースで成長記録を残しておく。
(上の娘の時もそうだったし。)

 最近の成長記録

1.言葉が増えた

 3ヶ月前に比べると、一気に言葉が増えたと思う。
特に、名詞が。

 なぜか、車を指差すときには、必ず色がついてくるのが不思議。
「きいろいくるま」「あかいくるま」「あおいくるま」「ちゃいろいくるま」
というように。

 乗り物が好きそうなので、それ系の絵本を見せているとさらに増えた。
特に、工事車両などの特殊車両が好き。

.

2.うたっておどる

 歌うのも好き。何歌ってるかもだいたいわかるようになってきた。

 今のお気に入りは、AKBの「ヘビーローテーション」らしい・・・。
よくわからないふりつきで、踊ったりしている。

 普通に、「チューリップ」なんかも歌うことも。
この子は、娘と比べて明らかに歌が足りていないと思うけど。
(上の娘の時は、毎日のように歌って寝かせていた。)

.

3.絵本もよむ

 絵本をちゃんと聞いてくれるようになったのも、最近の話。
くるまや乗り物が出てくる絵本は、色々聞いてくれる。
 もっとも、寝かせるときは(幼稚園のある)娘優先なので、
ちょっと難しい。二人の好みが、かなり違うからなぁ。

.

4.食事は・・・

 食べることは食べる。
上の娘の2歳児の頃と比べると、圧倒的に食べているんだが・・・。

 食事中にイスから脱走して、他の遊びを始めることも多い。
食べることが一番の楽しみだったのが、他に楽しみがでてきた、
ってことなんだろう。

 この辺、娘とも似ているような。
もっとも、娘は最初から食事に興味がなかったが。(汗)

.

5.ぜんそく?

 少し風邪をひいたからか、
それともマンション修繕工事のほこりの影響かわからないが、
ここのところ、胸のぜーぜーがひどい。
明らかに肩で息をしているときもあった。
病院にいった所、まだぜんそくとは言い切れない、感じだったけど。

 もっとも、本人はあまり気にしていない様子。
実は、私もそんなに悲観していない。ある意味、「想定の範囲内」だから。
喘息もちの私と、アレルギーのある嫁の子どもが、
二人とも何もないとは思えない。
アトピーや喘息くらい、あって当たり前じゃないかな、と。

 命に別状がなければ、別に問題ないさ。

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誰が在宅を望むのか?

 入院から在宅治療への変換が叫ばれて久しい。

 特に、来年4月は、介護と医療のダブル改訂。
診療報酬は、2年に1度の改訂。
介護報酬は、3年に1度。なので、6年に1度、重複することになる。
ここで、一気に在宅に舵を切りたい・・・のかな。国は。

 だいぶ前の話だけれども、ロハスメディカルで
「入院から在宅へ」という考え方について、という記事がでていた。

http://lohasmedical.jp/news/2011/09/21215140.php

.

 少し、引用する。(以下引用)

.

2025年には、昨年度の1.5倍の方が亡くなる。年間死亡者がですね。
ということは、1回入院して1回で亡くなっても、入院患者さんの数は1.5倍だと。

2回入院して2回目に亡くなるとすると、入院患者さんの数は3倍になる。
単純な計算です。3倍になる入院患者さんに対して、
病院・病床を増やそうという気はないですね、国は。

そうなると、従来のままいきますと、病気の人の3分の2が病院に入院できないか、
または入院する期間を3分の1にするか
、このどっちかしかないんです。

.

 引用終わり。(強調は引用者)

 つまり、従来のまま(=入院して病院で亡くなる)だと、
病院がパンクするのは時間の問題。
医療保険としても、病院や病床を増やす余裕はない。

 ここから導かれる解が、「在宅」ということになる。
これは、もちろん従来なら入院してゆっくり治療していた人に、
自宅で療養してもらう、という意味もあるが、
 逆に言うと、今までよりも重症な人を家に送り返す、ということだ。

 そこで、介護保険制度を使って、在宅の支援を行うことが、
急務になっている、わけ。

.

 ここで、こう聞いてみよう。

「あなたは、家族に見守られながら自宅の畳の上で最期を迎えたいですか?」
「それとも、冷たい病院のベッドの上で、最期を迎えたいですか?」

 こう聞くと、ほとんどの人が前者を選ぶんじゃないだろうか。w
つまり、患者さんのためには、在宅医療の方が好ましい、と。

.

 実は、質問自体がかなりアンフェアだ。w

 在宅だからといって、「家族に見守られながら」となるとは限らないし。
(「朝起きたら冷たくなってた」なんてこともあるだろう。)

 そもそも、「冷たい病院のベッド」って、印象操作もいいとこだな。w
ただ、在宅医療に関して、そういうイメージを持っている人も
多いんじゃないかな、と思う。特に、現場を知らない一般国民は。

.

 じゃぁ、こう聞いてみたらどうだろうか?

「あなたは、自分の家族を最期まで在宅で支え、見送る覚悟がありますか?」

.

 患者さんにとっては、「最期は家で」というのは理想かも知れないが、
介護者にとっては、いくら介護保険の支援があったとしても、
かなり負担を強いられるものだ。

 なので、一時は在宅に戻っても、また入院する人が多い。
私は在宅の経験はほとんどないけれども、
慢性疾患ですら、かなり大変そうに思える。
末期がんともなると、家族にどれだけの覚悟が必要か・・・。

.

 ロハスメディカルの記事から、もう少し引用する。

以下、引用。

.

財務省は、どんどん家で死んでもらって、老健でも特養でも在宅でも居住系でも、
どんどんそこで死んでもらって、病院に行かないほうがいい。

 ま、これは一番いいけども、果たしてそうなるかどうか。
家族がそこまで耐えられるかどうか。ということになると、
まあ、私はフランスやアメリカのようには、なかなかいかないんじゃないかなと。

.

 引用終わり(強調は引用者)

 患者としては、自宅で最期を迎えたい。
介護者(家族)としては、やはりかなりの負担を強いられる。
もちろん、表向きに介護者の意見がでてくることは少ないが。
(世間体ってもんがあるから)

 さて、国民全体の総意としては、どちらに動くだろうか?

.

 これは、国民全体としての「死」に関する意識改革が必要になる。
もともとは、「家で死ぬ」ことが当たり前だったが、それが次第に
「病院で死ぬ」ことが当たり前になった。

 その意識を、また元に戻せるかどうか、ということになるのかな?
私が死ぬときには、どうなっているだろうか?
もっとも、病気で死ぬとも限らないから、なんとも言えないが。

 

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45万ヒット

 このブログの記録。アクセス数累計が、45万に到達した。
一応、50万ヒットまでは5万ヒット刻みで記録を残しておく。
(50万いったら、10万刻みにするけど)

2006/04 ブログ開始
2008/09 5万ヒット
2009/10 10万ヒット
2010/05 15万ヒット
2010/11  20万ヒット
2011/02 25万ヒット
2011/04 30万ヒット
2011/06 35万ヒット
2011/09  40万ヒット
2011/11 45万ヒット

 去年の今頃は20万ヒットだったのね・・・。
4年半で20万、そこから1年で45万。
もっとも、アクセス数がずっと伸び続けている訳ではない。

 どちらかというと、アクセス数はゆるやかに下降気味だけれども、
それほど急激に減っているわけでもない。

だいたい、2万ヒット/月のペースに落ち着きつつある・・・のかな。
・・・それって、去年の倍のペースってことか。w

 世の中は、ブログよりもツイッターやフェイスブックなんかに
流れつつあるみたいだけれども。
まぁ、ヒトの習慣は、そう簡単に変えられるもんでもないな。

 そもそも、私はヒトとのつながりをそれほど求めていないから、
ブログという形態で発表するのが性にあっているんだろう。

 

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「安全なたべもの」ってなんだろう?

 食品安全情報blogの畝山先生が、新しく本を出した。

「安全なたべもの」ってなんだろう?放射線と食品のリスクを考える

アマゾンにリンクはってもいいんだけれども、
著者本人による紹介ページにリンクをはっておく。
(そこから、アマゾンに飛ぶこともできるので。)

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20111029#p1

.

 食品安全情報blogには、私もよくお世話になっている。
前作(ほんとうの「食の安全」を考える)も買ったし、
今回も見つけてすぐにネットで購入した。

 一応、前作の感想も書いているな。

畝山先生の本」(2010/8/3)

.

 今回は、原発事故を受けて、
「放射性物質による食品の汚染」が、どの程度のリスクになるのか、
その大まかな「相場」を説明している。

 前作も、一般書というには少し難しかったように思うが・・・
今回は、それに輪をかけて難解だ。(汗)

 別に続きモノ、という訳ではないんだろうけれども、
少なくとも前作を理解できる人でなければ、今回の本は難しいと思う。
逆に、前作をちゃんと読める人であれば、絶対買い。超オススメだ。

 どの程度の難解さ、かというと・・・。
私(薬剤師。10年以上前に毒性学の講義を大学で受けている)が、
一読して、簡単には理解できなかった。
しっかりと読み直して、ようやく理解できる、という程度だ。

 特に、LNT仮説とスロープファクターのあたりが誤解しやすい。
放射線の「相場」を知るためには、ある意味最重要なんだが。

.

 直接的には、「今の食品が安全」と言っている訳ではない。
むしろ、今の食品には、放射性物質と同程度、あるいはそれ以上の
リスクがたくさんあるんだ、ということがわかった。

 その他のリスクに対する対策を考えたときに、
いかに「放射性物質による汚染」が管理しやすいものか、
にも関わらず、突出して不安がられているか、がよくわかる。

.

 最後には、科学的な正しさではなく「価値観」の問題になってしまう。
「どんなにリスクが低かろうが、原発事故由来のリスクは許せない」
ある意味、非常に硬直した考え方なんだけれども、
この「価値観」の差を埋める方法は、なかなか難しい・・・。
というか無理かと。

 でも、価値観の問題ではなくて、本当に「科学的にリスクはどれくらい?」を
知りたいという人であれば、本書は非常にオススメできる。

.

 あ、難解、難解と言っているけれども、
畝山先生の言いたいことが理解できない訳ではないぞ。
ただ、行き過ぎて誤解してしまう可能性があるというだけで。
(そうならないように、本文中に何度も警告がでてくるが。)

.

 LNTとスロープファクターに関しては、来週にでも記事を書いてみようと思う。
できるだけ、誤解を与えないように・・・。(これが難しい。汗)

.

 実際のところ、食品によるリスクってどんなもんかなぁ?
放射性物質や、発ガン性物質ももちろんあるんだけれども、
食品そのものによるリスクってどんなもんだろう?

 例えば、問題になった和牛のステーキの場合なら、

放射性物質によるリスクよりも、「こげ」の発ガン性の方が大きいし、
多分、それよりも食中毒によるリスクの方が圧倒的に大きそう。
 それに対して、「和牛ステーキ」そのものによる、
コレステロールの増加だとか、肥満だとか、そっちのリスクはどうなんだろ?

 もっとも、一般庶民にとっては、財布に与えるダメージが一番でかいと思うが。w

.

 追記

 この本について、さらに二つ記事を書いています。

LNT仮説とスロープファクターについて」(2011/11/20)

放射性物質による汚染は見えるから怖い」(2011/11/29)

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確定拠出年金記録

 毎月恒例の、確定拠出年金の記録。

.

 100p=一ヶ月の拠出金額として、記録する。
(先月+拠出金+収益=今月)

        先月   拠出金   今月   収益
定期預金     2835       -400       2435      0
海外株式    3661        290       4403     +452      
海外債券    1592         50       1685      +43
国内株式     651        150        803      +2
国内債券        562          10        573      +1
合計            9301      +100       9899     +498

.

 たぶん、積み立て始めて以来、史上最大の上げ幅だろう。
トータルで+498ってことは、積み立て5ヶ月分くらいのプラスだ。

もっとも、今まで下げまくっていたからまだまだトータルではマイナスだ。

.

 海外の株が跳ね上がったのが大きい。
日銀の介入により、円相場がやや戻したことも効いている。

 とはいえ、この辺はなぁ・・・いつどうなってもおかしくない状態だ。

 ぶっちゃけ・・・

ギリシャ、いい加減にしろよ。

 と、まぁそういうことだ。
たぶん、世界中の投資家がそう思っているんじゃないだろうか。w

 なにせ、このヨーロッパの小さな国の動向が、
世界中の株価と債券価格を大変動させているんだから。

 正直、「国民投票」にはびびった。今更何をいうか、と。
結局、数日で撤回したけど。何がしたいのかわからん。
つーか、激しくインサイダー取引で稼げそうだな、ギリシャ。w
あの流れが最初から分かってれば、とんでもない利益を稼げるぞ。

.

 と言うわけで、今回のプラスはたまたま、タイミングの問題だろう。
正直、この時期は何も手を出さないほうが無難な気がする。
 

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スケジュールの確認

 今日は、昼から出勤なので、少し朝寝坊。

 ときどき、こういうシフトがある。
もちろん、寝坊と言っても娘の幼稚園の見送りには行くから、
8時半にはおきているんだが。

.

 こういうとき、最近の娘は、私のスケジュールの確認をする。
「父は、今日お休み?」

まぁ、平日休みのことも多々あるんだけれども。

 娘にとって気になっているのは、「夕方も父がいるかどうか」なんだろう。

.

 幼稚園も年中になると、色々と予定が入ってくるらしい
友達の家に遊びに行く約束とか、
逆に、友達を家に呼ぶ約束とか。

 そんな時に、父がいると邪魔・・・なんだろう。w
邪魔は言いすぎかも知れないが、少なくとも、
「予定が狂う」のは確からしい。

 別に、どこかに遊びに行ってもらう分には全然構わんのだけど。
まぁ、たまには平日の夕方に娘と散歩とか、
自転車の練習とかしたいこともあるし。

 

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ユニフィルLA200mg 2錠 分2

 久々の疑義照会実例。

<処方実例>

 ユニフィルLA錠200mg 2錠
分2 朝食後と寝る前    28日分

(他、多数あるが省略)

.

 他、多数は、7,8種類あったかなぁ。(汗)
本筋と関係するのは、基本的にユニフィルだけなので、省略。

 もちろん、これ単独でも疑義照会の対象になりうる

 ユニフィルは、1日400mg服用するときであっても、
「1日1回夕食後」が基本だから。

.

 これは、この薬がテオフィリンの徐放剤であるため。
それも、かなりゆっくりと放出する。
Tmaxが実に12時間である。
(服用後12時間後に最高血中濃度になる、という意味)

 テオフィリンは、気管支拡張剤、つまり喘息の薬だ。
喘息というのは、明け方にもっとも症状が悪化する。
(これは、体内リズムの関係で、そうなる。)

 ユニフィルという薬は、夜に服用して、明け方に効かせよう
というコンセプトで設計されている訳だ。
それなのに、わざわざ1日2回に分けて服用することはないだろう。

 もっとも、「絶対にダメ」という訳ではないんだけれども・・・。
テオフィリンはテオフィリンだから、分2でも、それほど問題ない。
例えば、「これでずっと服用している」という患者さんなら、
もう、そのままでやってしまってもいいかも知れない。

.

 ところが・・・。この患者さんの薬歴を見てみると、

3ヶ月前には、「テオドール錠200mg 2錠 分2 朝食後と寝る前」が
処方されていた。その後、しばらく音沙汰なく、今回は久しぶりの来局。
それで、なぜかユニフィルに変わっていたのである。

 テオドール錠も、テオフィリンの徐放製剤だけれども、
こちらはTmaxが6時間程度。
この薬は、「1日2回、朝食後と寝る前」が基本だ。

.

 ようするに、テオドール分2を、同じ量のユニフィル分2に変更する、と。
そんなことはまずあり得ない。
ユニフィルの用法が間違えているか、それともユニフィルでなくてテオドールか。

 で、疑義照会したところ、

「ユニフィルLA錠200mg」→「テオドール錠200mg」に変更になった。

.

 じゃ、医師はなんでこんなことをしたのか?
これは、「前回の来局が3ヶ月前」というのがヒントになっている。
空白の2ヶ月間だ。

 患者さんに確認したところ、予想通りだった。

(喘息ではない)他の病気により、他の病院に入院していた。
それにより、薬が変わった。
また、元の医院に戻ったときに、入院中の薬を出してもらった、と。

 つまり、入院先の病院で、テオドールをユニフィルに変えられた訳だ。

.

 病院には、採用薬の都合ってもんがあるのだろう。
テオドールを採用していなかったから、近い(というか、成分的には同じ)
ユニフィルに変更した、という訳。

 よく見れば、他にもころころ薬が変えられていた。
これは、入院した病状によって薬が変わったのか、
単に採用薬の都合か、よくわからんかったが。(苦笑)

.

 まぁ、テオドールをユニフィルに変えても、大したことはないから、
(逆をやったら、結構問題かも知れないが。)
それほど目くじらを立てる事はないのかも知れないが。

 ひょっとして、病院の医師(あるいは薬剤師)が、
テオドールとユニフィルの違いを把握していなかったのかも。

.

 それは別として、病院の採用薬の都合ってのは、何かと面倒だ。
院内はともかく、院外処方せんなら、患者さん(と、行きつけの薬局)が
OKを出せば、何出してもいいと思うんだけどなぁ。

 病院が変わるたびに、
オイグルコン錠2.5mg2錠→ダオニール錠2.5mg2錠→ダオニール1.25mg4錠
と、変更していった患者さんがいた。
成分、用量は全部同じ。メーカーが違うだけだ。w

 また、「チラーヂンS錠25 4錠」の備考欄に、
「50μ 2錠でも可」と入っていたこともあった。
(患者さんの強い希望があったが、採用薬の都合上、
 処方箋はそういう形にしかできなかったそうだ。)

.

 もう少し、薬局側に裁量が欲しいなぁ・・・。
「粉薬苦手なんやけど」という患者さんのシナール顆粒やカマグを、
錠剤に変更することすらできない。
単に「病院が採用していないから」という理由だけで。

.

 もっとも、あまりにもフリーダムに処方箋を書かれると、
それはそれで困る、ということもあるんだけど。(苦笑)

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「今のは突っ込むとこ」

 上の娘(5歳)の話。

 先日、時間があったのでしりとりをしてみた。
娘とのしりとりは、時々やるけれども、実は結構難しい。
何って、「娘が知っている言葉限定」でのしりとりになるから。

 そもそも、私はそれほどしりとり得意ではないから、
時に、思わぬ苦戦をすることもあったりする。w

 あと、これは言ったら怒られるだろうけれども、かなり手加減もしている。
できるだけ、言葉がかぶらないように、とか。
間違っても、「ら」行攻めなんてしちゃいけない。w

.

娘「とけい」

私「(どうしよう、いかも、いるかも使ったしなぁ・・・)」

私「いないいないばあ!」

.

娘「「ば」~「ば」~・・・」

私「ばあ、だから「あ」だよ」

娘「うー・・・。」

(しばし時間経過)

私「(「ば」ならともかく、「あ」なんていくらでもありそうだけどな。)」

.

娘「ばいく!」

私「(って、「ば」じゃんか。「あ」が見つからんかったのかな。
   まぁ、ここはスルーしてやろう)」

私「えーーっと、、くじら。」

.

娘「・・・。どうして、どうして突っ込まないの?
  今のは突っ込むとこでしょ
  あ、なのに、ばいくっていったんだからさぁ!」

.

 ぐは、そうきたか。(苦笑)
よもや、5歳児に突っ込みを期待されているとは思わなんだわ。w

 大阪弁はへたくそな娘だけれども、
大阪人としての心は、しっかりと受け継いでいるらしい。

・・・ただ、できればもう少しわかりやすくぼけていただきたいものだ。

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福島2号機からキセノン検出

 ニュースより。

「臨界ではなく「自発的核分裂」=2号機、キセノン検出で東電」(時事通信)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111103-00000045-jij-soci

(リンクはyahooニュース)

.

 以下、一部引用

.

東京電力福島第1原発事故で、2号機の原子炉格納容器内の気体から核分裂反応
を示す放射性物質キセノンが検出された問題で、東電は3日、キセノンの検出濃度
が低いことから、核分裂が連鎖的に進む臨界は生じていないとの結論を出した。

(中略)

東電の説明によると、キセノンの発生は、核燃料に含まれる放射性物質
キュリウムが自然に核分裂を起こす「自発的核分裂」が原因という。
停止中の原子炉でも一般に起きる現象で、原子炉の安定とは無関係としている。

.

 引用終わり

 もともと、第一報は「2号機の格納容器内からキセノン検出」
「臨界した可能性もある」という話だった。

 まぁ、局地的に臨界している可能性は、ゼロではないと思うが、
大勢に影響を与えるようなものではない、ということだろう。

.

 もともと、「格納容器内の気体」を精査したのはつい最近のこと。
今までは、やろうとしてもできないからやらなかっただけらしい。
実際、1号機や3号機では今も調べることができない。

 ようは、(今まではなかったのに)最近になってキセノンが増加した訳でなく、
ずっとあったものが、発見されただけのようだ

.

 核分裂が起こっていることは確かだけれども、
温度も圧力も、放射線量も、再臨界がおこっていることを否定している。
なので、当初は「キセノンの誤検出ではないか?」という話もでた。
 でも、誤検出はない、という話になると、「核燃料の自発的核分裂」
という説で落ち着いたようだ。

 私は、専門家ではないので真偽のほどは完璧には理解できないが。
とりあえず、「核分裂」が起こっているのは確実だけれども、
キセノンの検出量がごくごく微量であることから考えても、
連鎖的な核反応=臨界がおこっているとは考えにくい。

.

 何せ、核燃料棒が損傷した状態で放置されている格納容器内の気体
って、前例がないもんで、「何がどれくらい検出されるか」というデータが
そもそも存在しない。
 原子炉内部がどうなっているかも、正確にはわかっていない訳だし。
正解がわからない状態でデータが出てきても、すぐに正しい解釈なんざ
出来るわけはないわけで。

 東電としては、最初から「キセノンがごく微量検出されましたが、
これは核燃料の自発的核分裂によるもので想定の範囲内であり、
臨界がおこっているとは考えにくい」と発表できればよかったんだが。
何せ、どうなっているか想定できない状態でデータが出たわけだから。

.

 もちろん、「東電の発表を信用するならば」という条件付きになるが、
私は、信用に値すると思っている。

 もし隠蔽する気だったら、こんなデータ最初から発表しないだろう。
捏造するんなら、もっとうまくやるはずだ。
わざわざ、中途半端に世論を刺激するデータを提示する意味はない。

捏造、隠蔽する気ならもっとうまくできるはず」ってこと。
ゆえに、捏造、隠蔽の可能性は低い、と私は考える。

 まぁ、どのように隠蔽したところで、再臨界を隠し通すのは
限りなく不可能に近い、という事情もあるが。
(周囲の放射線の状況を調べれば、すぐにばれるよ)

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そらいろのたね

 月初めの水曜日は、確定拠出年金データ・・・
だけど、まだデータをまとめてないので来週に回す。w

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 というわけで、水曜日恒例の絵本。

 今回は、「そらいろのたね」を紹介する。
例によってリンクは絵本ナビ

.

 作者は、なかがわりえこ と おおむらゆりこ

「ぐりとぐら」のコンビだ。発行日が1967年って・・・すごいな。
40年以上前の絵本なんだけど、今読んでもそれほど違和感がない。
(せいぜい、子どもの名前がイマドキじゃない、程度)

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 話は、ゆうじという男の子が、森のきつねと宝物をとりかえっこする。
そらいろのたねをもらってゆうじくんは、水をやると、
そこからそらいろの家が生えてきて、どんどん大きくなって、やがて豪邸に。

 そこで、きつねが帰ってきて、「やっぱり返して」と・・・。

.

 まぁ、わかりやすい話だと思う。
やっぱり、たねをうえたら家がはえてくる、という発想がすごい。
子ども受けするに決まっている。

 でも、実はポイントはもうひとつあって・・・

.

 こっそりと、ぐりとぐらが出演していること

 だろうな。
子どもは目ざとく見つけたわ、これは。

よく見ると、いろいろとキャラを使いまわしてるっぽいなぁ・・・。
話の関係性はそんなに見えないんだけど。

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「まおゆう魔王勇者」

 最近、また少し読書熱が出てきた。
もともとは、母の影響で私は本が好きなほうだと思う。
もっとも、最近は学術的な内容の(自分の勉強用)本を読むことが多い。

.

 実家に行くと、大量に本があるので、たまに借りてくる。
父から借りた「神様のカルテ」も、母から借りた「容疑者Xの献身」も、
なかなか面白かった。
 東野圭吾は、実家に大量にありそうな感じなので、ちょくちょく借りるか。

.

 「まおゆう」魔王勇者という小説?がある。

内容は、ウィキペディアにリンクしておく。

 原典は2ちゃんに投稿された即興小説。
私は全く知らなかった。(そもそも、そんなに2ちゃんに詳しくないし)
けど、読んでみるとすごく面白い感じだ。

 以下、ウィキペディアから少し引用。

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本作品はそもそも、2ちゃんねるニュース速報(VIP)板のスレッド
「魔王『この我のものとなれ、勇者よ』勇者『断る!』」を利用した
即興小説として、2009年9月から11月にかけて発表された。
会話のみで構成された本文や固有名詞を避ける表現などは、
そもそも同板の投稿作品の定形である。

.

 引用終わり。

ほとんどが会話だけで進んでいく即興小説。しかも、固有名詞はほぼ出てこない。
この手の小説は、ネット上でいくつか読んだことがある。
中には、とんでもない傑作が埋もれていることもあるのは知っていた。
(たいていは、チラシの裏、くらいの駄作)

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」
勇者「断る!」

 ここだけみたら、一発ネタにしか思えないな。
作者が最初から大構想をもっているようにも見えない。
(つーか、そんなんもってたらそもそも2ちゃんでやるなよ。)

 この会話は、魔王城の大広間で、勇者と魔王が対峙しての話。
この後、半日の説得の結果、勇者(♂)は魔王(♀)のものとなる。w

 魔王の説得の内容は、簡潔にまとめると、
「勇者が魔王を倒しても、世界に平和は訪れない」ということを、
統計と経済のデータ(グラフ)を示して、納得させる、という・・・
この時点でも、ネタとしか思えない

 で、実際に世界を平和に導くために、二人が手を取り合って
勇者が魔王を倒すという以外の選択肢を探す、、という話だ。
 そのためには、農業の改革だとか、技術革新だとか、教育だとか・・。
いわゆる中世ファンタジー世界を改革していこう、という流れになる。
 魔王は、なぜか現在(21世紀地球レベル)の高度な知識をもっている。
世界設定は中世ヨーロッパなのに。

こんな話、思いつくのはできるかも知れないが、
最後まで書ききることは、普通できないぞ。w

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 で、私がこの物語に出会ったのは、、実はネット上ではない。

・・・市立図書館に本がおいてあった。しかも、文芸の棚に。いかにも場違いだ。
このネット上で話題の作品を、桝田省治氏(ゲームデザイナー兼小説家)が見つけて、
勢いで商業出版までこぎつけてしまった、、らしい。それが、2010年の話だ。

 くそ長い話らしいので、全5巻で出版予定。
私は、図書館にあった1巻を借りてきて読んだだけだ。
あとで検索したところ、2巻までは図書館にあることが確認できた。
つーか、そんな本がしっかりおいてあるとは。市立図書館も侮れないな。w

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 とりあえず、1巻だけ読んでみた感想としては・・・
「魔王」と「勇者」というネタ部分をばっさりカットしてしまえば、

「一人の現代の科学者が、中世暗黒時代のヨーロッパにタイムスリップして、
 劇的な社会変動をおこす話」に見えた。

 そう見れば、よくある話でもあるな。
自衛隊の一部が戦国時代で活躍する、「戦国自衛隊」とか。
最近ではテレビドラマでヒットした「JIN-仁」も、そのパターンだろう。

 とりあえず、1巻で出てきた内容が・・・
「羅針盤」
「農業革命(三圃制→ノーフォーク農法)」
「馬鈴薯の栽培」

 触りだけでてきたのが、トウモロコシと活版印刷。
それ、どこの世界史の教科書だよ、、という感じ。w

 まぁ、どう分析しようが、批判されようが、
面白いもんは面白い、それでよいと思う。

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 さて、ネット上で無料で読めるもんが、出版されている訳なんだが・・・。
実際、手元には借りてきた1巻しかないけど、続きが気になる。
一応、2巻までは借りるつもりでいるけれども・・・
その気になれば、検索すりゃ全文よめるはず。w

 ただ、恐ろしく寝不足になりそうで怖い気もする。

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 一応、書籍版のメリットとして、、
専門用語の細かい解説、注釈が欄外にたくさん書かれている。
・・・だけど、気にせずに読むほうがテンポよく読めそうな。

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