「まおゆう魔王勇者」
最近、また少し読書熱が出てきた。
もともとは、母の影響で私は本が好きなほうだと思う。
もっとも、最近は学術的な内容の(自分の勉強用)本を読むことが多い。
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実家に行くと、大量に本があるので、たまに借りてくる。
父から借りた「神様のカルテ」も、母から借りた「容疑者Xの献身」も、
なかなか面白かった。
東野圭吾は、実家に大量にありそうな感じなので、ちょくちょく借りるか。
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「まおゆう」魔王勇者という小説?がある。
内容は、ウィキペディアにリンクしておく。
原典は2ちゃんに投稿された即興小説。
私は全く知らなかった。(そもそも、そんなに2ちゃんに詳しくないし)
けど、読んでみるとすごく面白い感じだ。
以下、ウィキペディアから少し引用。
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本作品はそもそも、2ちゃんねるニュース速報(VIP)板のスレッド
「魔王『この我のものとなれ、勇者よ』勇者『断る!』」を利用した
即興小説として、2009年9月から11月にかけて発表された。
会話のみで構成された本文や固有名詞を避ける表現などは、
そもそも同板の投稿作品の定形である。
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引用終わり。
ほとんどが会話だけで進んでいく即興小説。しかも、固有名詞はほぼ出てこない。
この手の小説は、ネット上でいくつか読んだことがある。
中には、とんでもない傑作が埋もれていることもあるのは知っていた。
(たいていは、チラシの裏、くらいの駄作)
魔王「この我のものとなれ、勇者よ」
勇者「断る!」
ここだけみたら、一発ネタにしか思えないな。
作者が最初から大構想をもっているようにも見えない。
(つーか、そんなんもってたらそもそも2ちゃんでやるなよ。)
この会話は、魔王城の大広間で、勇者と魔王が対峙しての話。
この後、半日の説得の結果、勇者(♂)は魔王(♀)のものとなる。w
魔王の説得の内容は、簡潔にまとめると、
「勇者が魔王を倒しても、世界に平和は訪れない」ということを、
統計と経済のデータ(グラフ)を示して、納得させる、という・・・
この時点でも、ネタとしか思えない。
で、実際に世界を平和に導くために、二人が手を取り合って
勇者が魔王を倒すという以外の選択肢を探す、、という話だ。
そのためには、農業の改革だとか、技術革新だとか、教育だとか・・。
いわゆる中世ファンタジー世界を改革していこう、という流れになる。
魔王は、なぜか現在(21世紀地球レベル)の高度な知識をもっている。
世界設定は中世ヨーロッパなのに。
こんな話、思いつくのはできるかも知れないが、
最後まで書ききることは、普通できないぞ。w
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で、私がこの物語に出会ったのは、、実はネット上ではない。
・・・市立図書館に本がおいてあった。しかも、文芸の棚に。いかにも場違いだ。
このネット上で話題の作品を、桝田省治氏(ゲームデザイナー兼小説家)が見つけて、
勢いで商業出版までこぎつけてしまった、、らしい。それが、2010年の話だ。
くそ長い話らしいので、全5巻で出版予定。
私は、図書館にあった1巻を借りてきて読んだだけだ。
あとで検索したところ、2巻までは図書館にあることが確認できた。
つーか、そんな本がしっかりおいてあるとは。市立図書館も侮れないな。w
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とりあえず、1巻だけ読んでみた感想としては・・・
「魔王」と「勇者」というネタ部分をばっさりカットしてしまえば、
「一人の現代の科学者が、中世暗黒時代のヨーロッパにタイムスリップして、
劇的な社会変動をおこす話」に見えた。
そう見れば、よくある話でもあるな。
自衛隊の一部が戦国時代で活躍する、「戦国自衛隊」とか。
最近ではテレビドラマでヒットした「JIN-仁」も、そのパターンだろう。
とりあえず、1巻で出てきた内容が・・・
「羅針盤」
「農業革命(三圃制→ノーフォーク農法)」
「馬鈴薯の栽培」
触りだけでてきたのが、トウモロコシと活版印刷。
それ、どこの世界史の教科書だよ、、という感じ。w
まぁ、どう分析しようが、批判されようが、
面白いもんは面白い、それでよいと思う。
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さて、ネット上で無料で読めるもんが、出版されている訳なんだが・・・。
実際、手元には借りてきた1巻しかないけど、続きが気になる。
一応、2巻までは借りるつもりでいるけれども・・・
その気になれば、検索すりゃ全文よめるはず。w
ただ、恐ろしく寝不足になりそうで怖い気もする。
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一応、書籍版のメリットとして、、
専門用語の細かい解説、注釈が欄外にたくさん書かれている。
・・・だけど、気にせずに読むほうがテンポよく読めそうな。
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