続・ジェネリックメーカーの選択基準
ジェネリック医薬品について、木曜日短期集中連載。
今回は、先週の続き、、というか、おまけ。
ジェネリックメーカーの選択基準について。
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基本的に、品質は選択基準にはなりにくい、という話だけど、
全く基準にならないか、というとそんなことはない。
一部の薬ではあるけれども、先発品よりもメリットがあるものもある。
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例えば、保管方法。
緑内障の目薬で、先発品は冷蔵庫に保管する義務があるけれども、
ジェネリックメーカーでは、常温保存でよいものもある。
これは、明らかにメリットとなる。
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去年の秋に発売されたアリセプトOD錠のジェネリック医薬品では、
メーカーによっては「バラ錠」を販売したところがある。
絶対という訳ではないけど、「バラ錠」を販売したってことは、
一包化した時の安定性はある程度保証されているんだろう。
(アリセプトのジェネリックは、これが決め手でメーカーが決まった。)
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あと、直接患者さんには関係しないけれども、
薬局での保管方法が、先発よりもジェネリックの方が楽なものもある。
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また、品質、というとちょっと違うけれども、
「味」という問題もある。
例えば、ガスターD錠はミント味で評判がよいけれども、
これがジェネリックになると「おいしくない」なんて話も聞く。(苦笑)
口腔内崩壊錠であるOD錠は、水なしで服用できるので
味をつけているものもあるが、先発とは味が異なる場合が多い。
これ、ちゃんと伝えておかないと戸惑うことになる。
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錠剤よりも味が問題になるのは、小児用の散剤だ。
有名なのは、クラリスロマイシンのドライシロップ。
これ、ジェネリックメーカーの方が、先発よりもおいしい(=のみやすい)
と言われたこともあった。
あった、と過去形なのは、その後、先発品も味を改良してきて、
かなり、のみやすくなっているので。
ジェネリックとの競争で、よりよい薬になっている、と言えなくもない。
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タミフルのドライシロップは、ジェネリックの発売は当分先だろうけれども、
もし、ジェネリックが出たとして、これの採用基準は絶対に「味」になる。
というのは、タミフルのドライシロップは、「かなり」服用しにくい部類に入る。
これ、「おいしい」ジェネリックを作ってくれれば、相当シェア取れるぞ。w
まぁ、あと10年は先の話になるだろうけど。
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あとこれは、ジェネリックに限った話ではないんだけれども・・・。
採用した後で「これはきつい」と思うのが、「包装(箱)の大きさ」だ。
前もってわかっていれば、採用しなかったのに、というものもある。w
多数の在庫をかかえることになると、収納場所に困る。
収納しやすい箱であれば、とてもありがたい。
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一つだけ、名指しで批判してやろう。
リマプロストアルファデクス「F」だ。こいつの箱の大きさはハンパじゃない。
http://www.fuji-pharma.jp/productpicture/210
(一番下に箱の写真がある。PTPシートの大きさと比較してみよう)
メーカー指定されない限り、この会社のジェネリックは採用したくない。
先発品の方が圧倒的に収納し易いんだもんなぁ。。
もっとも、箱の大きさに悩まされるのは、後発品に限った話じゃないが・・・。
こういう「現場(薬局)での使いやすさ」というものを、もうちょっと考えて欲しいもんだ。
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