インフレリスク
確定拠出年金連載。
今回は、インフレリスクについて。
日銀は、1%の数値目標をもって、インフレをおこそうとしている。
ようは、物価を上げるべく、お金をじゃぶじゃぶに供給しようってことだろう。
この決定がきっかけとなり、為替相場は円安にふれ、株価も上昇の兆しを見せた。
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これって、確定拠出年金を運用する上で、どういう意味をもつか。
インフレってことは、物価が上がる=現金の価値が目減りするという意味だ。
お金の価値が下がるってことは、それだけ株価が上昇するということでもある。
ようは、インフレや金融緩和によって株価が上昇したところで、
「資産価値」としては、それほど上がっていないんじゃないのかな?
まぁ、一時的にはもちろん意味はあるんだけど。
例えば、金1gを1000円でもっていたとしよう。
インフレの結果として、1gが1500円になったとしよう。
ここで金1gを売ったら、500円の儲け??
いや、儲けているかも知れないが、その分物価も上がってるから、
そんなに意味はないんじゃないかと・・・。
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なので、インフレによって株価上昇は当然のようにおこるが、
全体のインフレ率との比較がなされなければ意味がない。
もう一つ例をあげる。
1億円のマンションが欲しくて、投資によって資産を増やしたい。
8000万円の現金を株に投資。インフレによって1億円になった。
・・・でも、そのときマンションの価格が1億2千万になってたとしたら??
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インフレが進むと困るのは、資産を利率の低い預金でもっている人だな。
年金で暮らしているお年寄りなんかもそうだと思うけど。
実際、確定拠出年金(401k)をろくに活用せず、
全てを元本保証型の定期預金で持っている人は多くいると思う。
元本割れのリスクを犯したくない、という理由で。
でも、元本割れはしなくても、
定期預金の利率以上にインフレが進むようなことがあれば、
それは実質、資産が目減りしている、ってことにならないか?
これを「インフレリスク」と言う。
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まぁ、実際のところ、日本はずっとデフレに苦しんでいる訳で、
日銀ががんばったところで、そうそう簡単にインフレになるとは
思わないから、大したリスクではないと思うけどね。
インフレによる資産価値の変動は、単純に受け取ってはいけない。
また、元本保証型で固めていても、インフレリスクは存在する。
長いことインフレなんて縁がないから、感覚的にはわかりにくいけど、
理論上はそういうことになる、、と思う。
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