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(続)一般名処方の話

 昨日、「一般名処方により大混乱・・・」とか書いたけど、
本当のところ、私の職場はそんなに混乱していない。w

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 私も含め、メインの薬剤師スタッフは、よく使う薬の一般名は
ほとんど覚えているからだ。
まぁ、外用(特にステロイドの軟膏とか)で怪しいのは多いけど、
調べればすぐにわかる話。

 もともと、代替調剤で後発品をガンガン勧めていたので、
大半の薬に後発品を置いているし。
後発品は、一般名+メーカー名という名前のものも多いので、
一般名にはかなりなじみがあった。

 また、いずれこういう日が来ると思って、
薬剤師になった当初から、成分名を忘れない努力はしていたし。
(大学では、成分名で教えられるが、仕事で成分名が必要なことはほぼない。
 よって、何年も仕事すると、成分名を忘れてしまう薬剤師が多い)

 一般名処方が厳しいのは、卒業してから長い月日が経ってしまっている、
ベテランの薬剤師だ。一般名から商品名が出てこない。

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 それよりももっと大変なのは、薬剤師でないスタッフだ。
レセコンに入力を担当する医療事務、それに(グレーな存在だけど)調剤補助員。
専門の教育を受けてないんだから、一般名と商品名が結びつく訳がない。

 もちろん、レセコンは(ぐだぐだだけど)一般名処方の入力に対応しているので、
ちゃんと入力すれば、何を調剤すればいいかはわかるんだけど・・・
そのタイムラグが問題になる。

 私の職場では、処方せんを受け取ると、まずコピーを取る。
で、医療事務が処方せん(原本)を使ってレセコンに入力、
薬剤師はコピーを元に、(入力と同時並行で)調剤を始める。
 そういう流れにしていた。

 ところが、一般名で何を出せばいいのかわからない、となると、
入力が終わらないと、調剤できないことになる。このタイムロスは地味に痛い。
うちは、かなり小規模な薬局なので、なんとでもなったけれども、
大きなところほど、混乱も大きくなりそうだ。(苦笑)

 また、一般名処方は、基本的には厚生労働省の決めた一般名マスタなるものを
使っていることが多いが、このマスタが、そもそも不完全なものだったりする
(入っていない薬があったり、非常にわかりにくいことになっていたり)
これも、混乱に拍車をかけているなぁ・・・。

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 ただ、もともとジェネリック代替の時も、そういう問題はあった。
患者さんが後発希望か、先発希望かを把握してからじゃないと、調剤できない。

 私の個人的な話をすると、もちろん薬局そのものでもある程度決まりはあるが、
私は、患者さんの名前で「この人は後発か先発か」をある程度認識できた。
ようするに、患者さんが少ないから、誰が後発希望しているかを
(おおまかにではあるが)覚えてしまっている訳。
 なので、レセコン入力を待たずに調剤することができた。

 ところが、一般名処方だとそうはいかない。
例えば、一般名で「アムロジピンベシル酸塩錠」と書かれた場合、
「この人は確か先発」とわかったとしても、
アムロジンを出すのか、ノルバスクを出すのかの判断ができない。
(アムロジピンは、先発が2品目ある)

 先発メーカーが複数あるような品目は、苦戦する。
また、私の職場は面で受けている処方せんが多いことも、苦戦の理由。
門前だけなら何とでもなるけれども・・・。面で一般名を食らうと厳しい。
一つの医療機関なら傾向と対策は読み込めるが、
十(以上)の医療機関の採用薬まで覚えきれるわけないし。

 まぁ、患者さんに(いつもより少し長く)待ってもらえばいいだけの話なんだが。

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 今後の課題としては、新患さんが来た時にどう対応するか、だなぁ。
継続処方の人は、「今までと同じでいいですか?」の一言で済むけど。
また、後発品希望の人も、「ジェネリックに変えておきました」でよい。
問題は、新患さんで先発希望の人に、複数の先発品がある一般名処方が出た場合、
どれを調剤するか・・・。これ、ルール決めておいた方がいいだろうな。
 ちゃんとしておかないと、後で困ることになりそう。

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 さて、一般名処方について、各方面で話題になっているのが、
「処方元へのフィードバック」だ。
一般名で処方した医師は、薬局で実際にどのメーカーの医薬品が
調剤されるのか分からない。
 「一般名で処方した」ってことは、「どのメーカーでもよい」
という意思表示なんだから、フィードバックなんかいらんやろ、
という声もある。(実際、過去の一般名処方ではいらんかった。)
 しかし、今回の一般名処方では、フィードバックするべし、
ということになっている。
もっとも、方法は薬局と医療機関で決めていいことになっている。

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 ここでも、私の職場はいらん仕事を山ほど抱え込むことになる。
私の職場は、メインで受けている医療機関の処方せんが全体の6割ほど。
残り4割は・・・本当にあちこちから1枚ずつ来たりする。
一日に受け付ける処方せんの発行元医療機関数は、平均で10を超える
このうちの、半分以上が一般名処方をしてくる。

 ・・・これ、毎日あちこちに報告せにゃならんの?本当に?
一応、確認を取っているんだけど、「とりあえずFAX送ってください」
がほとんど。(一つだけ、報告なんざいらん、と言ったとこもあるが)
送れというなら送るけど、報告書なんてどうせ見ないでしょ??

 たぶん、「見たい」と思ったときに見れる状況であることが
必要なんだろうなぁ、、と思うけど。仕事量は結構バカにならんぞ。
しかも、これ、FAXを受けるほうも大変なはずだ。
 まぁ、「報告をくれ」というのは医師だけど、
実際にFAXを受けるのは事務員だろうしなぁ。
ちゃんと整理して医師に報告することを考えると・・・大変だと思うけど。
正直、1枚2点の加算じゃ、割りに合わないと思うぞ。

 もちろん、代替調剤の時にも報告書は送っていたわけだけど。
これは、変更した時だけだった訳で。
一般名処方の場合は、原則、全ての処方せんについて報告が必要になる
門前薬局との取り決めで、報告数を減らすことはできるかもしれないが、
(Do処方なら報告いらん、とか、先発の場合は報告いらん、とか)
あちこちに処方せんが散らばった場合、あちこちから問い合わせや
報告が相次ぐと思うんだが・・・。

 これ、薬局としてはメリットないなぁ。
1枚2点の加算は病院側に入るけど、手間とFAX送信料は
薬局のほうがかぶってるんだけど。
 しかも、面で受けていれば受けているほどキツい。(苦笑)

・・・・・長くなったので、もう一回続く。

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